エフェドラ(マオウ)

成分名

エフェドラ(マオウ)

適応症状

気管支喘息/喘息性気管支炎/感冒/急性気管支炎/慢性気管支炎/肺結核/上気道炎(咽喉頭炎・鼻カタル)/鼻粘膜の充血・腫脹/ダイエットなど

簡易説明

エフェドラ(エフェドリン)は、漢方医学で生薬として使われていいるマオウ(麻黄)の主成分です。
エフェドラの持つ交感神経興奮作用を利用し、気管支拡張剤として市販の風邪薬や鎮咳薬に使用されています。
その他にも、食欲不振、心拍数増加、体温上昇、発汗などの作用があり、高濃度のエフェドラには幻覚作用があります。
濃度が10%を超えるものは、覚せい剤の原料として扱われる為、規制されています。
日本では医薬品以外に使用できませんが、海外ではダイエットサプリなどに含まれています。

処方可能な診療科目

内科 など

健康保険の適応

健康保険適応可

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:25mg1錠 9.60円(薬価)
病院によって差が有り、薬代の他に初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月 2009年2月

国内のジェネリック認可

有り

関連製品(先発薬)

エフェドリン【製薬メーカー:日医工】

関連製品(ジェネリック)

▼エフェドラ
リポドリン(ダイエットサプリメント)

効果・作用

▼エフェドラの作用
エフェドラは交感神経抹消を刺激することで、気管支痙攣による咳を鎮めます。
アドレナリンと類似した作用を持ち、気管支拡張、血圧上昇、心機能促進、血管収縮、中枢興奮などの作用をもちます。
気管支拡張作用は、アドレナリンよりは弱いが持続性があります。
中枢興奮作用によって、不安、不眠、食欲減退、呼吸興奮、心拍・血圧上昇します。
上記の作用から、気管支喘息や気管支炎による咳を抑える、喘息治療や風邪薬に用いられています。
中枢興奮作用から、海外では食欲を抑え基礎代謝向上によるダイエットサプリにも配合されています。

【エフェドラの効果・作用まとめ】
①気管支を拡張し咳を鎮める喘息治療薬。
②咳を鎮める作用から市販の風邪薬にも配合。
③食欲減退、心拍数上昇などの作用から、ダイエットサプリにも配合。
エフェドラは、喘息、風邪、ダイエットなどに用いられます。

使用方法

▼喘息・咳止めなど
1日1回~3回、1回につきエフェドラ12.5mg~25mgを目安に、水またはぬるま湯で服用して下さい。
年齢や症状によって、適宜増減して下さい。

▼ダイエットなど
商品によって配合量が異なる為、商品毎に用法用量を確認して下さい。

副作用

▼エフェドラの副作用
▼循環器
心悸亢進/血圧上昇
▼精神神経系
頭痛/頭重/振戦/不眠/めまい/発汗/神経過敏/脱力感
▼消化器
悪心/嘔吐/食欲不振
▼泌尿器
排尿困難
▼過敏症
発疹
▼長期連用
不安/幻覚/妄想
▼その他
口渇 など

エフェドラには、副作用が起こる可能性があります。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
エフェドラを安全に使用する為にも、医師や薬剤師に指示された用法・用量を守りましょう。

■エフェドラ副作用(重度)
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。

・重篤な血清カリウム値の低下
β2-刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤および利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意が必要です。
低酸素血症は、血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがあります。

重篤な副作用の発生率は低いですが、異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

【エフェドラの副作用まとめ】
・心拍数の増加により、動悸や血圧の上昇。
・頭痛、不眠、めまい、発汗、脱力感などの精神神経系の症状
・食欲不振や、気持ち悪さや場合によっては嘔吐など
用法用量を守り、医師の指示に従って正しく服用しましょう。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

▼エフェドラが使用できない方

■エフェドラを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
添加物にアレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

■禁忌薬、カテコールアミンを投与中の方
▼カテコールアミン
・アドレナリン
・イソプロテレノール
・ドパミン
・プロタノール
・ボスミン など
不整脈や心停止を起こす可能性がある為、上記の医薬品とは併用できません。

▼エフェドラの慎重投与が必要な方

■甲状腺機能亢進症の方
甲状腺機能亢進症が悪化するおそれがある為。

■高血圧症の方
エフェドラには血圧上昇作用がある為。

■心疾患のある方
エフェドラには心刺激作用がある為。

■糖尿病の方
血糖が上昇するおそれがある為。

■緑内障の方
眼圧が上昇するおそれがある為。

■前立腺肥大症の方
排尿障害が悪化するおそれがある為。

■高齢者の方
一般に高齢者では生理機能が低下している為。

【エフェドラの使用に注意が必要な方、使用が出来ない方まとめ】
▼エフェドラが使用できない方
・エフェドラや医薬品の添加物にアレルギーをお持ちの方
・禁忌薬を投与中の方
▼エフェドラの慎重投与が必要な方
・甲状腺機能亢進症の方
・高血圧症の方
・心疾患のある方
・糖尿病の方
・緑内障の方
・前立腺肥大症の方
・高齢者の方
上記にあてはまる方は、エフェドラを使用する事が出来ない可能性があります。
エフェドラを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

▼併用禁忌薬
下記薬剤との併用は出来ません。
▼カテコールアミン
・アドレナリン
・イソプロテレノール
・ドパミン
・プロタノール
・ボスミン など

▼併用注意薬
下記薬剤と併用すると、薬剤の効果を低下させたり、強めたりする恐れがあります。
下記の医薬品と併用する場合は、事前に医師に相談して下さい。
▼モノアミン酸化酵素阻害剤・甲状腺製剤
・レボチロキシン
・リオチロニン など
▼キサンチン誘導体
・テオフィリン
・ジプロフィリン など
▼ステロイド剤
・プレドニゾロン
・ベタメタゾン など
▼利尿剤
・フロセミド
・ヒドロクロロチアジド など

エフェドラ(マオウ)に関する
よくある質問
エフェドラは危険だと聞きました

使い方を間違えれば、医薬品はどれも大変危険です。
海外でエフェドラは、スポーツ選手がダイエットに使用して死亡したケースもあります。
食事せず大量のエフェドラを服用し、激しい運動の最中に心不全を起こしています。
用法用量を守らずに使用する方が多い為、厳しい規制の元管理されています。
日本でも市販の風邪薬にもエフェドリンが配合されています。
ダイエットにエフェドリンを使用する方が多いですが、用法用量を守って正しく使用しましょう。

エフェドラは漢方薬にも使用されているのですか?

漢方薬の「麻黄湯・麻杏甘石湯」の主成分はエフェドラです。
薬局などで市販されている風邪薬や「葛根湯」などにも微量が配合されている物もあります。
気管支の拡張や咳を抑える作用があります。

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