成分名 |
ダポキセチン |
適応症状 |
早漏症 |
簡易説明 |
ダポキセチンはセロトニンの再取り込みを阻害するSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤に分類されています。
ダポキセリンを主成分とする医薬品であるプリリジーは射精にかかる時間を延ばし、射精のコントロールを改善します。
これにより、早い射精に対する不満や心配が軽減される可能性があります。
プリリジーは、18歳から64歳までの成人男性の早漏の治療に使用されます。
早漏とは、国際性機能学会では1)挿入から射精までの時間が1分以内と短い、2)射精までのタイミングがコントロールできない、3)早漏であることに関して苦痛を感じており、パートナーとのトラブルがあると定義されています。 |
処方可能な診療科目 |
泌尿器科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応外 全額自己負担 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
処方してもらうことはできません。
日本では未承認の医薬品である為、販売認可が降りていない医薬品になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
厚生労働省による認可はおりていません(早漏症改善薬として)。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
プリリジー(Priligy)30mg/60mg【製薬メーカー:メナリーニ(Menarini)社】 |
関連製品(ジェネリック) |
▼ダポキセチンのみ
ポゼット30mg/60mg/90mg【製薬メーカー:サンライズレメディーズ】
エキシラーマックス錠80mg【製薬メーカー:サバヘルスケア】
デュララスト錠30mg【製薬メーカー:サンファーマ】
エバーラスト錠30mg/60mg【製薬メーカー:サバメディカル】
▼ダポキセチン+シルデナフィル
エクストラスーパーPフォース/スーパーカマグラ/スーパーハードオン/スーパーバイスマ/スーパーPフォース/ダストラ30エックスなど
▼ダポキセチン+タダラフィル
スーパータダライズ/タダポックスなど
▼ダポキセチン+バルデナフィル
スーパーレビスマ/スーパージェビトラなど
▼ダポキセチン+アバナフィル
スーパーアバナ |
海外での使用実績 |
ダポキセチンはジョンソンエンドジョンソンの製薬部門であるヤンセン・シラグ社によって開発されました。販売は多く国でメナリーニ社が担っています。
2021年6月時点ではオーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア共和国、スロベニア、スペイン、スウェーデン、英国 (北アイルランド)により承認されています。
50ヶ国以上の国で承認を取得し、30カ国以上で販売、流通していますが残念ながら、米国・カナダ・日本では未承認の状態です(早漏症改善薬として)。 |
効果・作用 |
ダポキセチンを主成分とする医薬品であるプリリジー錠30mg/60mgは、「早漏症」に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
セロトニンは、シナプス小胞の中に蓄えられており、神経細胞末端から放出され、シナプスを介して次の神経細胞の受容体に結合します。
セロトニンが受容体に結合するとシグナルが伝わります。
放出されたセロトニンは、トランスポーターの働きによって、Na+、Cl-依存性で再びシナプス前の細胞のシナプス小胞に取り込まれます(再取り込み)。
放出するセロトニンの量が少なかったり、再取り込みの量が多かったりした場合シナプス間でのセロトニン量が著しく減少していまします。
その結果セロトニン受容体を介したシグナルが弱まります。
ダポキセチンは選択的セロトニン取り込み阻害作用を有しており、服薬する事によってセロトニンが神経終末(シナプス)から再取り込み(再吸収)されることを阻害する為、脳内のセロトニンの濃度が高まります。
その結果、セロトニン受容体を介したシグナルが強まります。
セロトニンは他の神経伝達物質であるドパミン及びノルアドレナリンをコントロールする作用があります。
セロトニンが増加する事によってノルアドレナリンによる過剰な分泌を抑制する為、性的に敏感になり過ぎている脳にブレーキがかかることから、射精時間が延長すると考えられています。
射精時のコントロールに影響を与えているのは、ストレスホルモンと呼ばれているノルアドレナリン(NA)とセロトニンです。
不安や緊張によりノルアドレナリンが分泌されますが、過剰に分泌されると性的興奮が急速に高まり射精までの時間が早くなってしまいます。
このノルアドレナリンの分泌を抑制するのがセロトニンになります。
早漏の人は、セロトニンが不足していることが知られており、その為にノルアドレナリンの分泌が相対的に過剰となっており、わずかな刺激で射精してしまいます。
一方でセロトニンはノルアドレナリンの作用を抑制する事と同時に快感を増幅する作用のあるドーパミンの作用も抑えます。
その為、ダポキセチンを服用する事で脳内の過剰興奮が抑えられ、射精時間が延長する事で早漏に効果を示します。
【ダポキセチンの効果】
ダポキセチンは服用後、胃や腸の粘膜から急速に吸収され、内服後およそ1~2時間で最高血中濃度に到達します。
その効果は服用後30分~60分程度で効きはじめ、約60分後には十分な効果が実感できます。
ダポキセチンの効果持続時間は摂取する量によって差があり、約3時間~4時間程度持続します。 |
使用方法 |
ダポキセチンの成分量には【30㎎】【60㎎】と種類があります。
まだ国内認可が降りておらず、日本国内の病院で処方されていません。
通常初めて使用する場合は、1回30mgから開始してください。
推奨用量は1回30mgになります。効果を感じないまた、副作用がない場合には1回60mgへ増量する事ができます。
海外ではダポキセチンの服用量が90mgのものもありますが、原則日本人の上限は1日最大60mgになります。
これは副作用の発現リスクが上がるのを防ぐため、また24時間以内に服用しても追加の効果が得られにくいためです。
ダポキセチンの用法は、1日1回になります。1日2回以上の服薬はできませんので、ご注意下さい。
ダポキセチンは、性行為の約1~3時間前に服用して下さい。
ダポキセチンを服用後は、次回服用まで24時間以上開けてください。
苦味を避けるために、少なくともコップ1杯の水と一緒に錠剤を丸ごと飲み込んでください。
服用する成分量によって持続時間は異なりますが、およそ4時間~5時間効果が持続します。
購入者の希望を伺い、医師の判断によって使う成分量が決められます。
ダポキセチンは、食事の有無にかかわらず服用する事ができます。
しかし、1番薬剤の吸収率が良い空腹時に飲む事で、ダポキセチンの効果を活かす事ができます。
食事による影響は少ない成分ではありますがアルコールとの併用は控えたほうが良いでしょう。
アルコールと併用してしまうと、血管や心臓に負担がかかってしまい不整脈などを起こしてしまう可能性が考えられます。
ダポキセチンの成分が血管の拡張を促す事がわかっており不整脈のほかにも低血圧を引き起こしてしまう人もいます。
この薬は18再未満又は65再以上の男性には使用しないでください。
プリリジー治療については、服用後4週間後、または6回使用後に医師と相談して治療を継続する必要があるかどうかを確認下さい。
治療を継続する場合には、少なくとも6ヶ月毎に医師の診察を受け、継続の有無について話し合いましょう。 |
副作用 |
【主な副作用】
吐き気や悪心、頭痛、めまい、下痢、疲労、不眠症が報告されています。
また生殖器系疾患として勃起不全が、皮膚及び皮下組織障害として多汗症が、消化器系障害として下痢、便秘、嘔吐、腹痛、消化不良、上腹部痛、鼓脹、腹部膨満感、胃の不快感、口内乾燥が、呼吸器系・胸部及び縦隔障害として副鼻腔うっ血、あくび、鼻づまりが、血管障害として紅潮が、耳及び内耳疾患として耳鳴りが、眼系障害として眼痛、霧視が、神経系障害として注意力散漫、、眠気、震え、痺れが、精神的障害として不眠、緊張、不安、性欲減少、無関心、うつ病が、その他、一般的な疾患と投与部位の状態としてイライラ感、疲労、易刺激性が、その他観察される症状として血圧増加等の副作用が報告されています。
プリリジーの副作用は、セロトニンの作用により引き起こされます。セロトニンの受容体は主に消化管にあります。その為プリリジーを服用すると、一時的に胃腸のセロトニンも刺激されてしまう為、そこから吐き気や下痢の症状が生じる事があります。消化器系の副作用が出やすいのはその為です。
プリリジーはSSRIの中でも比較的副作用は少なめです。軽い副作用であればしばらく服用すれば身体が慣れ、胃腸の働きも落ち着くため継続的に服用してみると良いでしょう。
【稀な副作用】
起立性低血圧には注意が必要です。
プリリジーを服用すると、稀に起立性低血圧を引き起こす事があります。
過去に失神や立ち眩み等の起立性低血圧で既往歴のある人は注意が必要です。
起立性低血圧は、脱水症状が出ているときに生じる可能性が高いです。
プリリジーを服用する場合には、コップ1杯以上、なるべく多めの水と一緒に飲むようにしましょう。
また、脱水症状の場合は、プリリジーを服用しないようにしましょう。
以下のような状態でプリリジーを服用すると起立性低血圧を生じやすいです。
1)過去4時間から6時間に何も飲んでいない場合
2)長時間汗をかいている場合
3)高熱、下痢、体調不良等の場合
4)失神しそうな時(気分が悪い、めまいがする、頭がボーっとする、混乱する、汗をかく、心拍が異常な時等)
5)気絶しそうな時(気分が悪い、頭がくらくらする、混乱している、汗をかく、心拍に異常がある等) |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
【使用出来ない方】
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■ダポキセチンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、プリリジー錠30mg/60mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼プリリジー錠30mg/60mgの有効成分
ダポキセチン
▼代表薬の添加物
乳糖一水和物、微結晶セルロース、クロスカルメロース ナトリウム、コロイド状無水シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、二酸化チタン、トリアセチン、黒色酸化鉄、酸化鉄黄色
2)狭心症、重度の心筋梗塞・心臓弁膜症の方
3)不整脈(洞不全症候群・房室ブロック)の方
4)中等度から重度の肝機能障害のある方
5)立ち眩みや失神(起立性低血圧)の既往歴がある方
6)うつ病・躁うつ病・てんかん等の精神疾患のある方
7)18歳未満、65歳以上の男性
8)女性の方 ・心不全や不整脈、冠動脈硬化疾患など心疾患の方
9)高度腎障害の方
10)出血性疾患や凝固異常の既往歴の方
11)抗HIV薬や抗真菌薬を服用している方
12)SSRI、SNRI、3環系抗うつ薬、その他の医薬品でセロトニン作動性をもつものを使用中の方。
13)服用中断後14日以内の方
【使用に注意が必要な方】
1)18歳未満、65歳以上の男性
2)高血圧・心疾患・前立腺肥大・緑内障といった疾患を持っている方
3)風邪などにかかり体調が良くない方
4)薬に対して何らかのアレルギー症状が出たことがある方
上記にあてはまる方は、ダポキセチンを使用する事が出来ない可能性があります。 ダポキセチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
|
シルデナフィルに関する よくある質問 |
|
参考元一覧 |
早漏治療におけるダポキセチンの有効性 【National Library of Medicine】
プリリジーの添付文書 【Menarini Group(メナリーニ)】 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |