成分名 |
ニセルゴリン |
適応症状 |
脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害による意欲低下の改善 |
簡易説明 |
脳卒中後の意欲の低下を改善します。 代表的な脳循環代謝改善薬です。 脳の血流をよくしたり、エネルギー代謝を改善する作用があります。 これらから、脳梗塞後の慢性脳循環障害による意欲の低下を改善する効果が期待できます。
ニセルゴリンはバッカクアルカロイドで、血流増大作用、血小板凝集抑制作用、赤血球変形能亢進作用、脳エネルギー代謝改善作用などを有することが示唆されています。 |
処方可能な診療科目 |
一般内科/精神科/消化器外科/脳神経内科 |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:5mg18.1円/錠
散剤の目安:1%26.7円/g
薬代後発薬1錠の目安:5mg9.8円
後発薬細粒1%12.4円/g
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1988年6月【サアミオン錠5mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
サアミオン錠5mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬】
サアミオン散1%【製薬メーカー:田辺三菱製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
ニセルゴリン錠5mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】
ニセルゴリン細粒1%「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
ニセルゴリン錠5mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬】
ニセルゴリン錠5mg「日医工」【製薬メーカー:日医工】
ニセルゴリン錠5mg「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
ニセルゴリン錠5mg「NP」【製薬メーカー:ニプロ】
ニセルゴリン錠5mg「NP」【製薬メーカー:ニプロ】
ニセルゴリン錠5mg「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
ニセルゴリン錠5mg「NP」【製薬メーカー:ニプロ】
ニセルゴリン錠5mg「アメル」【製薬メーカー:共和薬品工業】 |
効果・作用 |
脳卒中後の意欲の低下を改善します。 代表的な脳循環代謝改善薬です。 脳の血流をよくしたり、エネルギー代謝を改善する作用があります。 これらから、脳梗塞後の慢性脳循環障害による意欲の低下を改善する効果が期待できます。
ニセルゴリンはバッカクアルカロイドで、血流増大作用、血小板凝集抑制作用、赤血球変形能亢進作用、脳エネルギー代謝改善作用などを有することが示唆されています。
▼脳循環改善作用
脳血管障害患者において、内頸及び椎骨動脈の血流量増加が、また、虚血病巣部での脳血流増加が認められています。
ネコの内顎動脈血流量を用量依存的に増加させます。
▼血液流動性改善作用
健康成人及び脳血管障害患者において、ADP、コラーゲン等による血小板凝集抑制作用及び赤血球変形能亢進作用が認められています。
▼神経伝達系に対する作用
ラットにおいて、加齢により低下した脳内コリンアセチルトランスフェラーゼ(CAT)活性及びムスカリン性アセチルコリン受容体の結合能を大脳皮質及び海馬において回復させます。
ラットにおいて、加齢により低下した海馬のアセチルコリン遊離を回復させます。
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)に選択的なコリンエステラーゼ阻害活性を有し、マウスにおいて、脳内AChE活性阻害と海馬アセチルコリン量の増加作用を示します。
ラットにおいて、連続経口投与によりドーパミンの代謝回転の促進作用が認められています。
▼脳エネルギー代謝改善作用
マウスの脳虚血モデル及び低酸素モデルにおいて、脳エネルギー代謝障害に対し改善作用を示します。
成熟及び老齢ラットの脳梗塞モデルにおいて、グルコースの取込み及び消費に対し改善作用を示します。
▼脳神経機能改善作用
マウスの脳虚血モデル及び低酸素モデルにおいて、脳障害に対し保護作用を示します。
ラット海馬CA1領域神経細胞において、低閾値(T-type)カルシウムチャンネル遮断作用を示します。
スナネズミの一過性脳虚血モデルにおいて、海馬CA1領域神経細胞の遅発性壊死を抑制します。
老齢ラットの脳梗塞モデル及びマウスのスコポラミンによる健忘症モデル17)において、学習・記憶障害に対し改善作用を示します。
▼脳波改善作用
脳血管障害患者において、脳波異常の改善が認められています。 |
使用方法 |
ニセルゴリンとして、通常成人1日量15mgを3回に分けて経口投与します。
飲み忘れた場合は気がついたとき、出来るだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次の通常飲む時間が近い場合は、忘れた分は飲まないで1回分を飛ばしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを止めないでください。
なお、年齢、症状により適宜増減します。ただし本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定しますが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止してください。 |
副作用 |
主な副作用
臨床試験(治験):総症例1,017例中、副作用が報告されたのは28例(2,75%)で、主な副作用は食欲不振4例(0,39%)、下痢4例(0,39%)、便秘3例(0,29%)等でした。
使用成績調査(1988年6月~1994年3月):総症例11,939例中、副作用が報告されたのは56例(0.47%)で、主な副作用は悪心9例(0.08%)、発疹7例(0.06%)、頭痛6例(0.05%)、AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇6例(0.05%)、食欲不振4例(0.03%)、便秘4例(0.03%)、腹痛4例(0.03%)等でした。
その他の副作用
副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行います。
1.消化器:(0.1%未満)食欲不振、下痢、便秘、悪心、腹痛、口渇
2.肝臓:(頻度不明)肝機能障害
3.循環器:(0.1%未満)眩暈、立ちくらみ、動悸、ほてり
4.精神神経系:(0.1%未満)眠気、倦怠感、頭痛、耳鳴、不眠
5.過敏症:(0.1%未満)発疹、蕁麻疹、そう痒
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用に注意が必要な方 ▼高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意してください。
▼妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。[動物実験(ラット)で次世代の発育抑制が報告されています。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けてください。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されています。]
▼小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していません(使用経験がありません)。
■使用出来ない方
頭蓋内出血後、止血が完成していないと考えられる患者[出血を助長するおそれがあります。]
上記にあてはまる方は、ニセルゴリンを使用する事が出来ない可能性があります。 ニセルゴリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ニセルゴリンに関する よくある質問 |
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