ネオスチグミンメチル硫酸塩

成分名

ネオスチグミンメチル硫酸塩

適応症状

・重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難
・非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗
[点眼薬]
・眼調節機能の改善

簡易説明

神経伝達物質アセチルコリンの分解酵素(コリンエステラーゼ)を阻害し、アセチルコリンの分解を抑えアセチルコリンの作用を増強することで、重症筋無力症における目や口、全身の筋力低下などを改善する薬剤です。
また、眼科用薬に用いられる目のピント調節機能改善成分です。点眼薬のほか、人工涙液、コンタクトレンズ装着液、洗眼薬などに配合されています。

処方可能な診療科目

重症筋無力症は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。性症は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。
神経内科/眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:
ワゴスチグミン注0.5mg96円 (0.05%1mL1管)
ワゴスチグミン注2mg233円 (0.05%4mL1管)
薬代後発薬1錠の目安:
マイピリン点眼液 86.4円(5mL1瓶)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日: 1936年10月

国内のジェネリック認可

国内ジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

アトワゴリバース静注シリンジ3mL(ネオスチグミンメチル硫酸塩・アトロピン硫酸塩水和物キット)【製薬メーカー:テルモ】
アトワゴリバース静注シリンジ6mL(ネオスチグミンメチル硫酸塩・アトロピン硫酸塩水和物キット)【製薬メーカー:テルモ】
ワゴスチグミン注0.5mg(ネオスチグミンメチル硫酸塩注射液)【製薬メーカー:共和薬品】
ワゴスチグミン注2mg(ネオスチグミンメチル硫酸塩注射液)【製薬メーカー:共和薬品】
ミオピン点眼液(ネオスチグミンメチル硫酸塩・無機塩類配合剤液)【製薬メーカー:参天製薬】

関連製品(ジェネリック)

マイピリン点眼液(ネオスチグミンメチル硫酸塩・無機塩類配合剤液)【製薬メーカー:ロートニッテン】

効果・作用

[注射剤]
神経伝達物質であるアセチルコリンの分解を抑え、さらにアセチルコリン様の作用を示すことにより、筋肉(骨格筋、消化管や尿路の平滑筋など)の収縮を促します。
通常、重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後および分娩後の腸管麻痺、手術後および分娩後における排尿困難の治療、非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に用いられます。

[点眼薬]
目の中にあるピントを調節する筋肉に作用することによって、調節機能の異常を改善します。
通常、ピント調節の改善に用いられます。

■作用機序
アセチルコリンはコリン作動性神経(cholinergic nerve)における刺激伝達物質と考えられていますが、これを選択的に分解する生体内酵素コリンエステラーゼによって加水分解され、その作用を消失します。ネオスチグミンは、このコリンエステラーゼを一時的に不活化して、アセチルコリンの分解を抑制し、間接的にアセチルコリンの作用を増強するとともに、自らもアセチルコリン様の作用を有するコリン作動薬(副交感神経興奮剤)であります。
■重症筋無力症とは
末梢神経 と筋肉の接ぎ目(神経筋接合部)において、筋肉側の受容体が自己抗体により破壊される自己免疫疾患です。全身の筋力低下、易疲労性が出現し、特に眼瞼下垂、複視などの眼の症状をおこしやすいことが特徴です(眼の症状だけの場合は眼筋型、全身の症状があるものを全身型とよんでいます)。 嚥下 が上手く出来なくなる場合もあります。重症化すると呼吸筋の麻痺をおこし、呼吸困難を来すこともあります。

【参考元】
薬効薬理 【ワゴスチグミン注】

使用方法

[注射剤]
■重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難

通常、成人にはネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.25〜1.0mgを1日1〜3回皮下又は筋肉内注射する。
なお、重症筋無力症の場合は症状により、その他の適応の場合は年齢、症状により、それぞれ適宜増減する。

1回1.5〜6mL(ネオスチグミンメチル硫酸塩として0.5〜2.0mg、アトロピン硫酸塩水和物として0.25〜1.0mg)を緩徐に静脈内注射する
なお、年齢、症状により適宜増減する

■非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗

通常、成人にはネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.5〜2.0mgを緩徐に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、アトロピン硫酸塩水和物を静脈内注射により併用すること。
[点眼薬]
通常、1回2~3滴を1日4回点眼しますが、症状により適宜増減されます。必ず指示された使用方法に従ってください。

まず手をせっけんと流水でよく洗います。下まぶたを軽く下にひき、点眼します。このとき、容器の先がまぶたやまつ毛、目に触れないよう注意してください。点眼後はまばたきをせず、そのまましばらく(1~5分)まぶたを閉じます。あふれた液は、清潔なガーゼやティッシュで軽くふき取ってください。他の点眼液も使う場合は、5分以上間隔をあけてください。
ソフトコンタクトレンズをつけている場合には、レンズを外してから点眼し、5~10分間の間隔をあけてからレンズをつけてください。

点眼し忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を点眼してください。ただし、次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼してください。2回分を一度に点眼してはいけません。

誤って多く点眼した場合は、医師または薬剤師に相談してください。
医師の指示なしに、自分の判断で点眼するのを止めないでください。

副作用

主な副作用
血圧降下/頻脈/気管支痙攣/気道分泌亢進/唾液分泌過多/悪心/嘔吐/下痢/発汗/めまい/不安

重大な副作用
コリン作動性クリーゼ/不整脈/心室性期外収縮/心室頻拍/心房細動/心停止/徐脈/房室ブロック/過度のコリン作動性反応

その他の副作用
興奮/虚脱/脱力/筋攣縮/骨格筋の線維束攣縮/縮瞳/過敏症状/腹痛

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ネオスチグミンメチル硫酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方ネオスチグミンメチル硫酸塩(ワゴスチグミン注0.5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。

▼ワゴスチグミン注0.5mgの有効成分
1管(1mL)中、日局ネオスチグミンメチル硫酸塩0.5mgを含有する。
▼ワゴスチグミン注0.5mgの添加物
塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム水和物/クエン酸水和物/注射用水

使用に注意が必要な方
・重篤な腎機能低下
・冠動脈閉塞
・気管支喘息
・甲状腺機能亢進症
・消化性潰瘍
・徐脈
・てんかん
・パーキンソン症候群
・β遮断剤投与中
・カルシウム拮抗剤投与中
・高齢者
【投与に際する指示】
・徐脈

上記にあてはまる方は、ネオスチグミンメチル硫酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ネオスチグミンメチル硫酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・コリン作動薬:アセチルコリン、アクラトニウムナパジシル酸塩等
・副交感神経抑制剤:アトロピン硫酸塩水和物、スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ブトロピウム臭化物等

上記を使用している方は、ネオスチグミンメチル硫酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ネオスチグミンメチル硫酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
・脱分極性筋弛緩剤
・スキサメトニウム塩化物水和物:スキサメトニウム、レラキシン

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ネオスチグミンメチル硫酸塩に関する
よくある質問
重症筋無力症は遺伝しますか?

遺伝しません。遺伝する筋無力症もまれにありますが、これは 先天性 筋無力症候群と言われる神経筋接合部にある特定の分子の遺伝子 変異 による疾患です。自己免疫性の重症筋無力症は遺伝をすることはありません。

重症筋無力症(指定難病11)

【上記引用元:難病情報センター】

ネオスチグミンメチル硫酸塩が配合された目薬の市販薬はありますか?

市販の目薬には、とても多くの製品に配合されており、パッケージに、「目の疲れ・かすみ目に」と書かれている製品には、殆どネオスチグミンメチル硫酸塩が含まれていると思って良いでしょう。

ネオスチグミンメチル硫酸塩(ピント調節機能改善成分)

【上記引用元:医薬品登録販売者DX】

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