成分名 |
タダラフィル |
適応症状 |
タダラフィルを主成分とする医療用の医薬品にはシアリス錠5mg/10mg/20mgが販売されています。
適応症状は「勃起不全」(ED:Erectile Dysfunction)であり、満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持ができない患者に対して使用されます。 |
簡易説明 |
タダラフィルは新しい構造式を持つ勃起不全治療剤です。
選択的なホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する化合物であり、性的刺激が生じた際、PDE5を阻害する事により海綿体のcGMP濃度を上昇させます。
その結果、平滑筋が弛緩し、陰茎組織への血流が増大して勃起が達成されます。
タダラフィルは薬物動態が食事の影響を受けず、かつ、有効性が36時間認められる特徴を有しており既に116ヵ国で承認されています。 |
処方可能な診療科目 |
泌尿器科/内科など |
健康保険の適応 |
医療保険適用品:健康保険適応(2022年4月から)/薬価未収載品:健康保険適応外(全額自己負担) |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
基本的には自由診療(全額自己負担)で処方される薬剤になる為、金額等が病院によって差が生じ薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
また、2022年4月より勃起不全による男性不妊のみ保険適応が認められた為、一般の診察同様の負担割合で入手にする事が可能になりました。
薬代のみで処方する、ED専門クリニックも繁華街に増えています。
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
【保険適応における薬価基準収載品の場合】
薬代1錠あたりの目安:5mg約1,150円/10mg約1,250円/20mg約1,310円
【保険適応外における薬価基準未収載品における全額自己負担の場合】
薬代1錠あたりの目安:10mg約1500円/20mg約1,600円
薬代後発薬1錠の目安(保険適応外にて全額自己負担の場合):10mg約1,200円/20mg約1,300円 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
タダラフィルを主成分とする医療用の医薬品であるシアリス錠5mg/10mg/20mgは、2007年7月31日に製造販売が承認され、2007年9月12日に販売が開始となりました。
その後2022年4月1日に薬価基準に収載され保険適応を取得しました。 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
シアリス(Cialis)【製薬メーカー:イーライリリー社】
▼その他タダラフィル含有製品
シアリスカテゴリ |
関連製品(ジェネリック) |
【日本】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
タダラフィルOD錠10mg/20mgCI「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「FCI」【製薬メーカー:富士化学工業株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「あすか」【製薬メーカー:あすか製薬株式会社/武田薬品工業株式会社/大興製薬株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「杏林」【製薬メーカー:キョーリンリメディオ株式会社/杏林製薬株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「TCK」【製薬メーカー:辰巳化学株式会社/本草製薬株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「クラシエ」【製薬メーカー:シオノケミカル株式会社/クラシエ薬品株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「GO」【製薬メーカー:江州製薬株式会社】
タダラフィル錠10mg/20mgCI「VTRS」【製薬メーカー:リョートーファイン株式会社/ヴィアトリス製薬株式会社】
【海外】
タダシップ錠20mg【製薬メーカー:シプラ】
アプカリスSXオーラルゼリー20mg【製薬メーカー:アジャンタファーマ】
シアスマ錠10mg/20mg【製薬メーカー:Asle pharmaceuticals】
タダグラソフト錠20mg【製薬メーカー:アウロケム】
タダライズ錠20mg/40mg【製薬メーカー:サンライズレメディーズ】
タダラフィルオーラルストリップ10mg/20mg【製薬メーカー:ジムラボラトリーズ】
タスティリア錠20mg【製薬メーカー:Healing Pharma】
タダリスSX錠20mg【製薬メーカー:アジャンタファーマ】
タダリフト錠20mg【製薬メーカー:ファイザー】
タドラ錠20mg【製薬メーカー:ジャーマンレメディ】
タドリス錠20mg【製薬メーカー:Nuvomed】
パルモプレス錠20mg【製薬メーカー:シプラ】
ビダリスタ錠20mg【製薬メーカー:センチュリオン】
フォーゼスト錠20mg【製薬メーカー:ランバクシー】
メガリス錠10mg/20mg【製薬メーカー:マクレオーズ】
▼タダラフィル+ダポキセチン
エクストラスーパータダライズ/スーパーシアスマ/スーパータダライズ/タダポックス
▼タダラフィル+シルデナフィル
シルダリスト |
海外での使用実績 |
本剤は2007年9月より日本イーライリリー株式会社にて発売されていましたが、2009年7月1日から日本新薬株式会社が販売を受託し、発売しています。
2002年10月、オーストラリアにおいて承認され、その後、EUでは2002年11月に、カナダにおいては2003年9月に、米国では2003年11月に承認されました。
アジア各国においては、シンガポール(2003年1月)、台湾(2003年7月)、韓国(2003年7月)、中国(2004年12月)で承認されました。
2008年10月時点で既に116 ヵ国で承認されています。
シアリス錠5mg/10mg/20mgは2007年9月より日本イーライリリー株式会社にて発売されていましたが、2009年7月1日から日本新薬株式会社が販売を受託し、発売しています。 |
効果・作用 |
タダラフィルを主成分とする医療用の医薬品にはシアリス錠5mg/10mg/20mgがあります。
その適応症状としては「勃起不全」(ED:Erectile Dysfunction)であり、満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持ができない患者に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
性的刺激が生じる事によって海綿体神経及び内皮細胞より一酸化窒素(NO)の局所的な遊離が生じます。
遊離した一酸化窒素はグアニル酸シクラーゼに作用することによりGTPをcGMPへと変換させます。
PDE5はこのcGMPを分解する作用を持ちますが、タダラフィルはcGMP分解酵素であるPDE5を阻害する事によって海綿体のcGMP濃度を上昇させます。上昇したcGMPはcGMP特異的プロテインキナーゼに作用した後Ca2+を介して、平滑筋が弛緩し、陰茎組織への血流が増大して勃起が達成されます。
【タダラフィル服薬における勃起反応までの流れ】
1)性的興奮や性的刺激を視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感全てで受ける
2)五感で受けた性的興奮や性的刺激の情報が脳に伝えられる
3)性欲が高まり、性欲の反応として脳が勃起命令を出す
4)脳からの勃起命令は脳→脊髄→勃起神経→陰茎の順に伝わる
5)陰茎が脳からの勃起命令を受ける
6)有効成分であるタダラフィルがPDE5と言う酵素の活性化を阻害する
7)血管拡張物質のcGMPが正常に増加する
8)陰茎海綿体の平滑筋と言う筋肉が弛緩する
9)陰茎内の血管が広がり大量の血液が陰茎海綿体内に流入する
10)陰茎がパンパンに膨らみ勃起状態となる
【服用後、性的刺激を受けなかった場合】
タダラフィルを体に吸収させただけでは、勃起は起こりません。
強制的に勃起させる訳では無く、通常と同じ自然なメカニズムで勃起します。
脳が性的興奮を感じた際に、勃起がしやすくなる状態が作られる為、勃起促進効果があります。
タダラフィルを飲むと、勃起がずっと続くという事はありませんので、ご安心下さい。
またアバナフィル等のED治療薬は脳の性欲中巣に働きかけるような「催淫剤」や「性欲増進剤」と呼ばれる類の医薬品ではありませんのでご注意ください。
【タダラフィルの効果】
タダラフィル服用後効果が出始める時間は成分量によっても異なってきますが、胃や腸の粘膜から吸収され30分~60分程度で効きはじめ、約60分後に効果のピーク時間が来た後、約24時間~36時間程度効果が持続すると報告されています。
食事の影響は受けにくいですが空腹時や食前に服用する事を推奨しています。 |
使用方法 |
通常、成人に使用する場合には1日1回タダラフィルとして10mgを性行為の約1時間前にあらかじめ経口投与します。
10㎎の投与で十分な効果が得られず、忍容性が良好と判断された器質性又は混合型勃起不全患者に対しては、20mgに増量する事が認められています。
軽度又は中等度の肝障害のある患者に使用する場合には10㎎を超えてはいけません。
なお、いずれの場合も投与回数は1日1回までとし、投与間隔は24時間以上あけて使用するようにしましょう。
中等度又は重度の腎障害のある患者に使用する場合には、5mgから開始し、投与間隔は24時間以上あけて使用するようにしましょう。
なお、中等度の腎障害のある患者では最高用量は10mgを超えない事とし、10mgを投与する場合には投与間隔を48時間以上あけて使用するようにしましょう。
重度の腎障害のある患者では5mgを超えてはいけません。
【用法及び用量に関連する注意事項】
チトクロームP450(CYP3A4)を強く阻害する薬剤を投与中の患者では、本剤の血漿中濃度が上昇する事が認められている為、低用量である5mgから投与を開始し、投与間隔を十分に開ける(10mgヲ投与する場合には投与間隔を48時間以上)など注意して投与しなければなりません。
なお、投与量は10mgを超えないようにしましょう。
タダラフィルは、性行為の約1時間前(空腹時)に服用するのがベストです。
タダラフィルは、効果のピークが服用後約60分程度で訪れ、時間の経過と共に低下していく為です。
タダラフィルは食事の影響を受けづらい医薬品ですが、勃起促進効果を最大限に発揮させたいのであれば空腹時や食前に 服用するようにしましょう。
【使用上の注意点】
服用すると約24時間~36時間程度効果が持続します。
購入者の希望を伺い、医師の判断によって使う成分量が決められます。
タダラフィルは、効果時間が長い為、その日の朝に服用しても問題なく効果が出ます。
タダラフィルは、効果のピークが服用後約60分程度~4時間程度で訪れ、時間の経過と共に低下していきます。
タダラフィルの錠剤は、水で服用する事を前提として開発されています。
特に牛乳やグレープフルーツジュースで飲むと、効果を弱めたり強めてしまいます。
牛乳は、多くの脂肪分が含まれている為、吸収率が低下し効果を弱らせたり失わせたりします。
グレープフルーツは、肝臓でタダラフィルの代謝が遅れてしまう為、効果や副作用を強めてしまう可能性があります。
副作用の危険性を高めたり効かなくなってしまう場合がある為、必ずお水で服用する様にしましょう。
また、多少のアルコールは問題ありませんが、多量のアルコールを摂取した場合、脳が性的興奮を感じにくくなってしまいます。
どんなにタダラフィルの効果によって勃起しやすい状態を整えても、性的興奮が起こらなければ勃起はしません。
くれぐれもお酒の飲み過ぎには注意しましょう。 |
副作用 |
【重大な副作用】
1)過敏症(頻度不明)
発疹、蕁麻疹、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、Stevens-Johnson症候群等が現れる事があります。
【その他の副作用】
循環器、感覚器、消化器、肝臓、腎臓、筋骨格、精神・神経系、泌尿・生殖器、呼吸器、皮膚、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)循環器
潮紅(1%以上)
動悸、ほてり(0.2~1%未満)
血管拡張、心拍数増加、胸痛、狭心症、頻脈、高血圧、低血圧(0.2%未満)
心筋梗塞、心臓突然死、失神、起立性低血圧(頻度不明)
2)感覚器
霧視、眼の充血、眼の異常感(0.2~1%未満)
耳鳴り、視覚障害、眼痛、流涙増加、眼刺激、結膜充血、視野欠損、結膜炎、乾性角結膜炎、眼瞼腫脹(0.2%未満)
色覚変化、回転性眩暈、網膜静脈閉塞、非動脈炎性前部虚血性視神経症、網膜動脈閉塞(頻度不明)
3)消化器
消化不良(1%以上)
上腹部痛、悪心、胃食道逆流性疾患、下痢、口内乾燥、胃炎、嘔吐、腹痛、胃(胸部)不快感(0.2~1%未満)
便秘、腹部膨満、軟便、胃刺激症状、嚥下障害(0.2%未満)
食道炎(頻度不明)
4)肝臓
肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、γーGTP上昇を含む)(0.2~1%未満)
ALP上昇(0.2%未満)
5)腎臓
腎機能障害、尿酸値上昇(0.2%未満)
6)筋骨格
背部痛、筋痛、四肢痛(1%以上)
関節痛、筋痙攣(筋収縮)、筋骨格痛(0.2~1%未満)
筋骨格硬直、頚部痛、臀部痛(0.2%未満)
7)精神・神経系
頭痛(1%以上)
めまい、睡眠障害(0.2~1%未満)
錯覚感、傾眠、不安、片頭痛(0.2%未満)
脳卒中、感覚鈍麻(頻度不明)
8)泌尿・生殖器
排尿困難、勃起増強、意図しない勃起(0.2%未満)
持続勃起症、勃起の延長(頻度不明)
9)呼吸器
鼻閉(1%以上)
鼻炎、副鼻腔うっ血(0.2~1%未満)
呼吸困難、喀血(0.2%未満)
鼻出血、咽頭炎(頻度不明)
10)皮膚
紅斑、多汗、爪囲炎(0.2%未満)
掻痒症(頻度不明)
11)その他
疲労、無力症、疼痛、体重増加、倦怠感(0.2~1%未満)
熱感、末梢性浮腫、粘膜浮腫、口渇(0.2%未満)
頻度不明の掻痒症等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
【使用出来ない方】
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■タダラフィルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、シアリス錠5mg/10mg/20mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼シアリス錠5mg/10mg/20mgの有効成分
タダラフィル
▼代表薬の添加物
・乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、トリアセチン、タルク
2)硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者
3)可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を投与中の患者
4)心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる患者
5)不安定狭心症のある患者又は性交中に狭心症を発現したことのある患者
6)コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者
7)心筋梗塞の既往歴が最近3ヵ月以内にある患者
8)脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者
9)重度の肝障害のある患者
10)網膜色素変性症患者[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラーゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められています。]
【使用に注意が必要な方】
1)合併症・既往歴等のある患者
①陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者
性行為が困難であり痛みを伴う恐れがある為使用には注意が必要です。
②持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
③PDE5阻害剤又は他の勃起不全治療剤を投与中の患者
併用使用の経験がない為使用には注意が必要です。
④出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者
ニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強する事が認められている為使用には注意が必要です。
⑤重度勃起不全患者
心血管系イベントの危険因子を有する割合が高いと考えられる為使用には注意が必要です。
⑥コントロールが十分でない高血圧患者
本剤の血管拡張作用により血圧下降を生じる可能性がある為使用には注意が必要です。
2)肝機能障害患者
①重度の肝障害患者
投与しない事。
3)高齢者
一般的に生理機能が低下している為使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、タダラフィルを使用する事が出来ない可能性があります。 タダラフィルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
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シルデナフィルに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【日本新薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
くすりのしおり 【くすりの適正使用協議会】
患者向医薬品ガイド 【日本新薬株式会社】
薬価基準収載に関する適正使用のお願い 【日本新薬株式会社】 |
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