成分名 |
バルデナフィル |
適応症状 |
バルデナフィルを主成分とする医薬品であるレビトラ錠5mg/10mg/20mgの適応症状は、「勃起不全」(ED:Erectile Dysfunction)であり、満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持ができない患者に対して使用されます。 |
簡易説明 |
バルデナフィルを主成分とする医薬品にレビトラ錠5mg/10mg/20mgがありますが、2021年10月をもってメーカー都合により生産終了となりました。
バルデナフィルはPDE5に対する高い選択性と強い阻害作用を示します。またシルデナフィルクエン酸塩と異なり標準的な食事による薬物動態への影響がないのが特徴です。
シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ)の次に開発されたED治療薬であり、シルデナフィルの欠点だった、服用してから効果が出るまで1時間という長い時間を短縮し、服用後15分~30分程度で効果が出始める即効性があります。 |
処方可能な診療科目 |
泌尿器科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応外 全額自己負担 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代のみで処方する、ED専門クリニックも繁華街に増えています。
診察料などの目安 :約2,500円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:10mg約1,500円/20mg約2,000円(薬価)
※販売していた当時の価格です。バイエル薬品より販売中止の発表がされているため、国内で正規品を販売している医療機関はありません。
全額自己負担の為、病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
薬代後発薬1錠の目安:10mg約1,300円/20mg約1,500円 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
バルデナフィルを主成分とする医療用の医薬品にはレビトラ錠5mg/10mg/20mgがあります。
5mg/10mgは2004年4月23日に製造販売が承認され、2004年6月21日に販売が開始されました。
また20mgは2007年5月24日に製造販売が承認され、2007年7月18日に販売が開始されました。 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
レビトラ(LEVITRA)【製薬メーカー:バイエル社】
▼その他バルデナフィル含有製品
レビトラカテゴリ |
関連製品(ジェネリック) |
【日本】
バルデナフィル錠5mg/10mg20mg「FCI」【製薬メーカー:富士化学工業株式会社】
バルデナフィル錠10mg/20mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】
バルデナフィル錠10mg/20mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品株式会社】
【海外】
バリフ錠20mg【製薬メーカー:アジャンタファーマ】
サビトラ錠10mg/20mg【製薬メーカー:サバメディカ】
ジェビトラ錠20mg/40mg/60mg【製薬メーカー:サンライズレメディーズ】
ブリトラ錠20mg【製薬メーカー:センチュリオン】
レビスマ錠10mg/20mg【製薬メーカー:Asle pharmaceuticals】
レビトラ錠10mg/20mg【製薬メーカー:バイエル】
ジェビトラ錠20mg/40mg/60mg【製薬メーカー:サンライズレメディーズ】
ブリトラ錠20mg【製薬メーカー:センチュリオン】
Next-L20mg【製薬メーカー:Asle pharmacenticals】
(Pensa)バルデナフィル錠20mg【製薬メーカー:toLife Pensa】
スノビトラ錠20mg【製薬メーカー:Dharam Distributors】
ビタラ錠20mg【製薬メーカー:Signature】
ジマトラ錠20mg【製薬メーカー:Zimmar Pharma Ltd】
バリフゼリー20mg【製薬メーカー:アジャンタファーマ】
バリマックス錠10mg/20mg【製薬メーカー:Macleods Pharmaceuticals Ltd.】
ジェビトラゼリー20mg【製薬メーカー:サンライズレメディーズ】
(Teva)バルデナフィル錠20mg【製薬メーカー:Teva Nederland B.V.】
▼バルデナフィル+ダポキセチン
スーパーレビスマ
▼バルデナフィル+シルデナフィル
シルビトラ |
海外での使用実績 |
バルデナフィルは、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ等の世界各国で発売されています。
米国ではLEVITRA(販売名)を2003年8月19日に承認され、Bayer HealthCare Pharmaceuticals Inc.(会社名)が製造、GlaxoSmithKline(会社名)が販売しています。
また、英国ではLevitra(販売名)を2003年3月6日に承認され、Bayer plc(会社名)が発売しています。 |
効果・作用 |
バルデナフィルを主成分とする医薬品であるレビトラ錠5mg/10mg/20mgの適応症状は、「勃起不全」(ED:Erectile Dysfunction)であり、満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持ができない患者に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
陰茎海綿体平滑筋及び関連小動脈を弛緩させて陰茎を勃起させるcGMPは、グアニル酸シクラーゼによる合成とPDE5型による加水分解とのバランスにより調節されています。
バルデナフィルはPDE5を阻害する事によってcGMPを増加させ、陰茎を勃起させます。
【想定作用機序】
1)性的興奮や性的刺激を視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感全てで受ける
2)五感で受けた性的興奮や性的刺激の情報が脳に伝えられる
3)性欲が高まり、性欲の反応として脳が勃起命令を出す
4)脳からの勃起命令は脳→脊髄→勃起神経→陰茎の順に伝わる
5)陰茎が脳からの勃起命令を受ける
6)性的刺激により、非アドレナリン非コリン作動性(NANC)神経から陰茎海綿体平滑筋に一酸化窒素(NO)が遊離する
7)NOにより海綿体平滑筋のグアニル酸シクラーゼが活性化され、サイクリックGMP(cGMP)が産生される
8)バルデナフィルによりcGMP分解酵素であるPDE5が阻害され、cGMP濃度が高まる
9)海綿体平滑筋が弛緩し、海綿体に血液が流入、貯留して勃起が引き起こされる
【服用後、性的刺激を受けなかった場合】
バルデナフィルを体に吸収させただけでは、勃起は起こりません。
強制的に勃起させる訳では無く、通常と同じ自然なメカニズムで勃起します。
脳が性的興奮を感じた際に、勃起がしやすくなる状態が作られる為、勃起促進効果があります。
バルデナフィルを飲むと、勃起がずっと続くという事はありませんので、ご安心下さい。
またウデナフィル等のED治療薬は脳の性欲中巣に働きかけるような「催淫剤」や「性欲増進剤」と呼ばれる類の医薬品ではありませんのでご注意ください。
【バルデナフィルの効果持続時間】
バルデナフィルの効果時間は約8時間(±2時間)程度持続します。
【バルデナフィルの作用開始・効果のピーク】
作用発現時間は約10~15分で、最大勃起作用は約60~90分後に認められました。
服用後、約60分後に効果のピークを迎え、以後約3.2~5.3時間の半減期で速やかに消失していきます。 |
使用方法 |
通常、成人に使用する場合には、1日1回バルデナフィルとして10mgを性行為の約1時間前に経口投与しておきます。
10mgの投与で十分な効果が得らえず、忍容性が良好と判断された器質的又は混合型勃起不全患者に対しては、20mgに増量して使用する事ができます。
65歳以上の高齢者、または中等度の肝障害のある患者については、本剤の血漿中濃度が増加する事が報告されている為、初期用量として5mgを使用します。
この場合の最高用量は10mgまでになります。
投与回数は1日1回までとし、投与間隔は24時間以上あけて使用するようにしましょう。
【用法及び用量に関連する注意事項】
1)チトクロームP450 3A4を阻害する薬剤(マクロライド系抗生物質)と併用する事により、バルデナフィルの血漿中濃度が上昇する事が認められている為、投与量は5mgを超えない様にしましょう。
2)α遮断薬と併用する事により、症候性低血圧が現れる恐れがある為、α遮断薬による治療で患者の状態が安定していることを確認したうえで、低用量である5mgから投与を開始するようにしましょう。
【使用上の注意点】
バルデナフィルは即効性のある薬になりますので、行為の直前に服用しても十分まにあいます。
バルデナフィルは、効果のピークが服用後約60分程度で訪れ、時間の経過と共に低下していきます。
バルデナフィルは食事の影響を受けづらいものにはなっていますが、全く受けない、というわけではありませんので過剰な食事の摂取後よりは、薬剤の吸収率が良い空腹時の服用が最も効果が発揮されます。
食事後であれば胃の中の食事がしっかり消化された後に、服用する方が良いでしょう。
ED治療薬全般に言える事ですが、胃の内容物に含まれる油分が胃や腸の粘膜へ油膜を張ってしまうと成分の吸収率が悪くなってしまいますので、脂物をとった後はしばらく使用しない方がよいかもしれません。
吸収率が過度に悪くなると、効果が出るのが遅くなったり、その効果自体が消えてしまう場合があります。
バルデナフィルの錠剤は、水で服用する事を前提として開発されています。
特に牛乳やグレープフルーツジュースで飲むと、効果を弱めたり強めてしまいます。
牛乳は、多くの脂肪分が含まれている為、吸収率が低下し効果を弱らせたり失わせたりします。
グレープフルーツは、肝臓でバルデナフィルの代謝が遅れてしまう為、効果や副作用を強めてしまう可能性があります。
副作用の危険性を高めたり効かなくなってしまう場合がある為、必ずお水で服用する様にしましょう。
また、多少のアルコールは問題ありませんが、多量のアルコールを摂取した場合、脳が性的興奮を感じにくくなってしまいます。
どんなにバルデナフィルの効果によって勃起しやすい状態を整えても、性的興奮が起こらなければ勃起はしません。
くれぐれもお酒の飲み過ぎには注意しましょう。 |
副作用 |
【重大な副作用】
該当がありません。
【その他の副作用】
循環器、精神神経、肝臓、呼吸器、筋・骨格系、皮膚、消化器、感覚器、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)循環器
ほてり(10.6%)、心悸亢進(1%以上)
頻脈、高血圧(0.1~1%未満)
失神、低血圧、顔面浮腫、心筋虚血、心筋梗塞(0.1%未満)
起立性低血圧、狭心症(頻度不明)
2)精神神経系
頭痛(11.7%)、めまい(1%以上)
不眠症、異常感覚、傾眠、眩暈、感覚鈍麻(0.1~1%未満)
不安、緊張亢進、一過性全健忘(0.1%未満)
3)肝臓
肝機能検査異常、γーGTP上昇(0.1~1%未満)
4)呼吸器
鼻閉(1%以上)
副鼻腔うっ血、呼吸困難、鼻出血(0.1~1%未満)
5)筋・骨格系
背部痛、筋肉痛(0.1~1%未満)
関節痛、頸部痛(0.1%未満)
6)皮膚
紅斑、発汗、掻痒、光線過敏性反応、発疹(0.1~1%未満)
7)消化器
消化不良、嘔気(1%以上)
腹痛、口内乾燥、下痢、胃炎、嘔吐、胃食道逆流(0.1~1%未満)
嚥下障害、食道炎(0.1%未満)
8)感覚器
視覚異常、結膜炎、霧視、羞明、彩視症、眼痛、耳鳴、流涙(0.1~1%未満)
緑内障(頻度不明)
9)その他
CK上昇、灼熱感、無力症、胸痛、異常感、勃起増強(勃起時疼痛等)(0.1~1%未満)
インフルエンザ症候群、射精障害、アナフィラキシー反応、持続勃起(0.1%未満)
バルデナフィルには、副作用が起こる可能性があります。
バルデナフィルを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
軽い副作用を含めると、バルデナフィル服用者の約9割が、何らかの副作用を感じています。
また軽い副作用は、バルデナフィルが効き始めた合図でもあります。
「バルデナフィルの副作用が現れた=バルデナフィルの効果が現れた」
バルデナフィルは男性器の血流を良くすることで勃起不全を改善しますが、もちろん男性器だけでなく、体中の血流も良くなります。
それにより、顔面のほてり、頭痛、めまい、鼻みず、鼻づまり、腹痛、消化不良、腰背痛、筋肉痛、などの症状が出る可能性もあります。
殆どの場合は、薬の効果が切れる頃には症状も収まる軽い副作用でしょう。
どうしても頭痛が気になる場合は、市販のロキソニンやバファリンやイブといった頭痛薬も併用可能です。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
バルデナフィルは、医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。
例えば20mgを服用してみて、副作用が気になるようでしたら、医師に相談し10mgに変えたりと、飲む量を調整する事でも改善可能です。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
皮膚の発疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
【使用出来ない方】
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■バルデナフィルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、レビトラ錠5mg/10mg/20mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼レビトラ錠5mg/10mg/20mgの有効成分
バルデナフィル
▼代表薬の添加物
・結晶セルロース、クロスポビドン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄
2)硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者
3)心血管系障害を有するなど性行為が不適当と考えられる患者
4)先天性のQT延長患者(QT延長症候群)、クラスⅠA(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド(経口剤)、シベンゾリン、ピルメノール)又はクラスⅢ(アミオダロン(経口剤)、ソタロール)の抗不整脈薬を投与中の患者
5)脳梗塞・脳出血や心筋梗塞の既往歴が最近6ヶ月以内にある患者
6)重度の肝障害のある患者
7)血液透析が必要な腎障害のある患者
8)低血圧(安静時収縮期血圧<90mmHg)又は治療による管理がなされていない高血圧(安静時収縮期血圧>170mmHg又は安静時拡張期血圧>100mmHg)患者
9)不安定狭心症のある患者
10)リオシグアト、CYP3A4を阻害する薬剤(リトナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ロピナビル・リトナビル、ダルナビルを含有する製剤、ケトコナゾール(外用剤を除く)、イトラコナゾール、コビシスタットを含有する製剤)を投与中の患者
11)網膜色素変性症患者[網膜色素変性症の患者にはホスホジエステラーゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。]
【使用に注意が必要な方】
1)合併症・既往歴等のある患者
①陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者
性行為が困難であり痛みを伴う可能性がある為使用には注意が必要です。
②持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
③PDE5阻害薬又は他の勃起不全治療薬を投与中の患者
これらの薬剤との併用使用の経験がない為使用には注意が必要です。
④出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者
ニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強する事が認められています。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していないため使用には注意が必要です。
⑤大動脈弁狭窄症、特発性肥大性大動脈弁狭窄症等、左室流出路の閉塞のある患者
本剤の血管拡張作用による影響を受ける場合があります。心血管系の状態によって性行為が望ましくない患者には勃起不全治療薬の使用は行うべきではありません。
2)腎機能障害患者
①血液透析が必要な腎障害のある患者
投与しない事。安全性が検討されていないため使用してはいけません。
3)肝機能障害患者
①重度の肝障害のある患者
投与しない事。本剤の血漿中濃度が上昇する恐れがある為使用してはいけません。
②中等度の肝障害のある患者
低用量である5mgから投与を開始する等慎重に投与しなければなりません。Child-Pugh分類Bの患者で本剤の血漿中濃度が上昇する事が認められている為使用には注意が必要です。
4)高齢者
低用量である5mgから投与を開始する等慎重に投与しなければなりません。本剤の血漿中濃度が上昇する事がある為使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、バルデナフィルを使用する事が出来ない可能性があります。 バルデナフィルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
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シルデナフィルに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【バイエル薬品株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】 |
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