カルプロニウム塩化物

成分名

カルプロニウム塩化物

適応症状

円形脱毛症/悪性脱毛症/粃糠性脱毛症/乾性脂漏/症候性脱毛症などの各種脱毛症疾患による脱毛/尋常性白斑

簡易説明

カルプロニウム塩化物とは主に育毛剤で使われる血管拡張作用を持っている成分です。塗布した患部の血管を拡張し、血流を良くして行きます。それらの作用から発毛促進や脱毛の予防への効果があるとされているため各種脱毛症・乾性脂漏の改善やAGAの治療、またその他には尋常性白斑などの治療に用いられています。
主に頭皮に塗る・ふりかけるタイプのカルプロニウム塩化物外用液と言った脱毛症治療薬があります。

処方可能な診療科目

皮膚科/専門クリニックなど

健康保険の適応

各種脱毛症などの診断がされ、それに伴った治療であれば健康保険適応
AGA治療の場合、健康保険適応外 全額自己負担

病院で処方してもらう時の費用目安

円形脱毛症をはじめとする脱毛症状への診療目安は、約2,000〜3,000円(薬代と診察料)
AGA治療では、カルプロニウム塩化物1本30ml 約1,500円〜

厚生労働省による認可、または発売年月日

1987年10月に発売開始[カルプロニウム塩化物外用液5%「CH」]:旧名称[アロビックス外用液5%]
2006年7月に発売開始[フロジン外用液5%]

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

該当薬なし

関連製品(ジェネリック)

カルプロニウム塩化物外用液5%「CH」(旧名称:アロビックス外用液5%)/フロジン外用液5%

効果・作用

カルプロニウム塩化物はアセチルコリン様作用を有しているため、局所への強い血管拡張作用を持ち、塗布した部分に成分が浸透すると血管が拡張して血流が促進されます。血流を増やして、塗布した部分の細胞を活性化させる作用があります。また、カルプロニウム塩化物は皮膚浸透性がよく、アセチルコリンとは異なりコリンエステラーゼに抵抗性があるため、作用は持続的です。
▼各種脱毛症やAGA治療における作用
毛乳頭細胞とは、毛毋細胞に必要な栄養の橋渡しや指令を送る重要な役割を担っています。毛乳頭細胞には毛細血管を通じて、栄養が届けられています。そこで血管拡張作用を持つカルプロニウム塩化物によって血流を改善し、毛乳頭細胞に届ける栄養素を増やしていくことで発毛促進、脱毛予防効果があるとされています。また機能低下状態である毛嚢に対しても活性化の作用をもたらします。あらゆる脱毛症、性別問わず幅広く処方されています。

▼アセチルコリン様作用について
カルプロニウム塩化物はアセチルコリン様作用があるため、湯上がりや火照りがある状態で使用すると、汗腺の機能亢進によって発汗や末梢血管の血流増加作用で熱感が強く現れる傾向があります。
上記のような作用から基本的に、塗布の際は入浴直後など皮膚に火照りがある状態で使用してはいけないことになっています。

使用方法

▼各種脱毛症や乾性脂漏・AGA治療
通常、1日2〜3回適量を患部に塗布します。あるいは頭部全体にふりかけ軽くマッサージを行ってください。
▼尋常性白斑
通常、1日3〜4回適量を患部に塗布します。

▼適用上の注意点
・使用時に眼に入れないように注意してください。もし誤って眼に入ってしまった場合は直ちに、清浄な水で洗い流してください。
異常が見られる場合は、速やかに医師に相談してください。
・塗布する際は必ず外用のみの使用としてください。
・血管拡張作用あるため、入浴直後や運動後などの皮膚が火照った状態は使用は控えてください。

※使用を忘れてしまった場合は、1回分飛ばしてください。
※粘膜の薄い箇所への使用には注意してください。

副作用

■カルプロニウム塩化物の主な副作用
塗布直後に全身発汗、それに伴う悪寒、戦慄、嘔吐等があらわれることがあります。異常が感じられた場合は直ちに使用を中止し、水等で洗い流してください。

▼アセチルコリン様作用
刺激痛、局所発汗、熱感などがあらわれることがあります。
また全身の発汗でそれに伴う悪寒、戦慄、嘔吐等があらわれることがあります。

▼過敏症
一過性の発赤、そう痒感、痙攣等があらわれる場合があります。
カルプロニウム塩化物には、副作用が起こる可能性があります。
カルプロニウム塩化物を使用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
重篤な副作用の発生は報告されていませんが、異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■カルプロニウム塩化物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(カルプロニウム塩化物50㎎の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼カルプロニウム塩化物外用液の添加物
・エタノール
・ph調整剤
・黄色4号(タートラジン)
・青色1号
・香料

使用に注意が必要な方
・カルプロニウム塩化物または他の薬物に対し、過敏症の既往歴がある方
・高齢者
上記にあてはまる方は、カルプロニウム塩化物を使用する事が出来ない可能性があります。
カルプロニウム塩化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

【使用出来ない方】
・気管支喘息
・重篤な心臓病
・てんかん
・パーキンソン病
・甲状腺機能亢進症
などの持病をお持ちの方

上記にあてはまる方は、カルプロニウム塩化物を使用する事が出来ない可能性があります。
カルプロニウム塩化物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

報告なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
体への負担や、ホルモン等の影響はありますか?

カルプロニウム塩化物が含まれる薬の作用は、ミノキシジルなどに比べ作用が緩やかとされています。そのため身体への負担は少ないです。
またホルモンに関する作用はカルプロニウム塩化物にはありません。ホルモンが関与しておらず血行不良が原因で引き起こされた脱毛やストレス性の症状に対しての効果が大きいです。

高齢者が使用の際に注意すべきことはなんですか?

高齢者の方は、生理機能が低下している恐れがあるため、使用する際は減量する・体調を確かめるといったことが注意する点として挙げられます。

匂いは強いですか?

カルプロニウム塩化物は鮮やかな透き通った緑色の液体で、独特な匂いがあります。トイレの芳香剤のような香りなため少し不快な方もいるかもしれません。
気になる方は香水などを使用していただくことも可能です。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。