ウリプリスタール酢酸エステル

成分名

ウリプリスタール酢酸エステル

適応症状

緊急避妊

簡易説明

ウリプリスタール酢酸エステルは、新しい形のアフターピルとして開発されました。
女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンとは異なり、直接受容体に働きかけ排卵を遅らせることによって避妊効果があるとされています。
効果としては、120時間(5日)以内の服用であれば、ほぼ一定の避妊効果が期待できます。
2009年からイギリス、ドイツ、フランスを含む主要26ヶ国でウリプリスタール酢酸エステルを主成分とした緊急避妊薬「ellaOne」が販売され、その後2010年にアメリカ合衆国にて「ella」という名称に変更され、販売が開始されました。
未だ、日本国内では認可されておりませんので、医療機関などで取り扱いされていませんが、2011年に、あすか製薬が販売特許を取得しているので今後日本でも販売される予定となっております。

処方可能な診療科目

産婦人科など
2018年5月現在、開発中のため、日本国内の医療機関ではお取り扱いがございません。
ただし極稀に、お医者さんが個人輸入してる薬を処方している場合がございます。
最寄りクリニックにお電話にて予めご確認下さい。

健康保険の適応

アフターピル処方の場合は健康保険適用外

病院で処方してもらう時の費用目安

2018年5月現在、開発中のため、日本国内の医療機関ではお取り扱いがございません。
ただし極稀に、お医者さんが個人輸入してる薬を処方している場合がございます。
保険適用外のため1錠あたり8000円~2万円
最寄りクリニックにお電話にて予めご確認下さい。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2011年5月19日 あすか製薬にてサブライセンス権付き独占的開発、販売および製造権を獲得

国内のジェネリック認可

2011年5月19日 あすか製薬にてサブライセンス権付き独占的開発、販売および製造権を獲得

関連製品(先発薬)

エラ(アフターピル)【製薬メーカー:Abdi ibrahim】

関連製品(ジェネリック)

▼有効成分:ウリプリスタール酢酸エステル
エラワン

▼有効成分:レボノルゲストレル
アイピル/ノルレボ/ポスティノール/ノルパックなど

効果・作用

ウリプリスタール酢酸エステルを主成分とする、エラという医薬品が有名です。

▼ウリプリスタール酢酸エステル作用
ウリプリスタール酢酸エステルには、他のアフターピルとは違う要素があります。
女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンとは異なり、黄体ホルモンのプロゲステロン受容体に作用することで、排卵を遅らせ、よって緊急避妊の効果を得られます。
そのため服用後は排卵が起きたり、妊娠する危険性が高いため、服用後は性行為を避けるか、行う場合は他の避妊対策を必ずとる必要があります。
避妊薬の成分としては一番新しく、レボノルゲストレルより効果が高く、副作用が少ないと言われています。
性交渉後5日(120時間)以内に内服することで、ほぼ一定の避妊効果が期待できます。
海外でも市販はされておらず、処方せんが必要な医薬品となります。
ただし、日本でも個人輸入として通販感覚で購入することが可能です。
そこで、日本では主流となっている避妊薬の成分、レボノルゲストレルと比較してみましょう。

▼レボノルゲストレル
ホルモン製剤の一つで、様々な避妊手段に使用されています。
緊急避妊薬として72時間(3日)以内に服用することで避妊効果があります。
72時間以降に服用した場合でも避妊効果が無くなる訳ではなく、性交渉の後、時間が経過するにつれ効果が薄れます。
妊娠前にのみ効果があります。
このホルモン製剤は避妊目的として、世界で最も使用されており、低用量でよく服用されるプロゲスチンの1つです。
アメリカでは市販されており、全ての年齢の女性が制限なく購入できます。
避妊成功率は以下の通りです。

性行為後から24時間以内に服用の場合
約95%以上の避妊効果
性行為後から25~48時間経過後に服用の場合
約85%の避妊効果
性行為後から49~72時間経過後に服用の場合
約58%の避妊効果
※ただし、肥満の女性では避妊効果が若干低くなります。

【ウリプリスタール酢酸エステル効果・作用まとめ】
・最新のアフターピルの主成分として開発された
・他のアフターピルとは全く異なる作用
・性交渉後120時間(5日)以内に摂取することでほぼ確実な避妊が可能
・排卵を遅らせる事で避妊効果が高くなるので、その後の性交渉では妊娠しやすくなる
・妊娠中の服用は全く効果は無い

使用方法

ウリプリスタール酢酸エステルはアフターピル(緊急避妊薬)の「エラ(ella)」という商品の有効成分となります。

■ウリプリスタール酢酸エステル30mg 1錠
・性交後、120時間(5日)以内に水またはぬるま湯で1錠服用して下さい。
・服用するタイミングが早ければ早いほど、避妊成功率が高まります。
・服用は、生理周期中いつでも服用可能ですが、 同じ生理周期内での繰り返し服用は有効性や安全性が確立されておりませんので、続けて何度も服用するのは避けましょう。
・服用の際に食事の有無などは関係ありません。
なお、服用後3時間以内に嘔吐した場合は、身体に有効成分が吸収されていない可能性があるので、再度もう1錠服用する必要があります。

副作用

従来の避妊薬と比べて、比較的副作用は少ないと言われています。

リプリスタール酢酸エステルの副作用
・頭痛:全体の18%
・吐き気:全体の12%
・腹部痛など:全体の12%

その他に、嘔吐、眠気、めまい、骨盤痛、乳房の圧痛、気分のむら、疲労などがあげられています。

下腹部痛が続く場合、妊娠の恐れ、また子宮外妊娠などの理由が考えられるので注意が必要です。
また、服用後にめまいや眠気などが出る場合があるので、車の運転などは注意が必要となります。

また軽い副作用は、リプリスタール酢酸エステルが効き始めた合図でもあります。
殆どの場合は、薬の効果が切れる頃には症状も収まる軽い副作用でしょう。
どうしても頭痛や吐き気などが気になる場合は、市販のロキソニンや、酔い止め薬などとも併用可能です。
副作用の出方は、個人差により異なります。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■妊娠中の方
胎児に影響が出る可能性があるので、妊娠が確定している女性の服用は禁止されています。

■同じ生理周期内で数回の使用
同じ生理周期内での繰り返し服用は有効性や安全性が確立されておりません。

■女性ホルモン成分を摂取している場合
女性ホルモン成分を含む避妊薬(低用量ピルを含む)と併用した場合、避妊効果が低下します。

併用禁忌薬

▼併用禁忌
・重度の喘息を患っている方
・重度の肝疾患がある方
・妊娠中、または可能性がある方
・他のピルを既に服用している場合

▼併用注意
フェニトイン/ホスフェニトイン/フェノバルビタール/プリミドン/カルバマゼピン/オクスカルバゼピン/リトナビル/エファビレンツ/ネビラピン/リファンピシン/リファブチン/ セントジョンズワート(セイヨウオトギリソウ)とそれを含む漢方やサプリ
上記医薬品は、お薬の効果を低下させたり、重篤な副作用が表れたりする可能性がありますので、飲み合わせには注意してください。

現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
アフターピル飲んだ後、どのくらい安静にしていれば良いでしょうか?

副作用は個人差があります。主な副作用は吐き気ですが、絶対安静という訳ではありませんので普段通りの生活をして問題ありません。

アフターピルと市販薬のロキソニンは同時に併用しても大丈夫ですか?

アフターピルとロキソニンの併用は特に問題はありません。
ただ、アセトアミノフェンという痛み止めや解熱剤は影響することが考えられますので注意して下さい。

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