2021-09-18 投稿
2023-05-11 最終更新日
イベルメクチンの効果
「イベルメクチン」という名前を聞いたことはありますでしょうか?
このお薬は、北里大学の大村博士が今から40年前の1981年に開発された薬剤で、家畜やペットの回虫、寄生虫の治療薬となっており、ヒトに対してはオンコセルカ症、象皮病、疥癬、腸管糞線虫症に効果があるものです。
「イベルメクチン」は腸管糞線虫症(ちょうかんふんせんちゅうしょう)や疥癬(かいせん)といった、寄生虫が原因で起こる病気に効果的な成分です。
体内の「糞線虫」や「疥癬虫(別名:ヒゼンダニ)」などの寄生虫に作用・麻痺を起こし、寄生虫を死に至らせ駆除できる駆除薬です。
▼腸管糞線虫症(ちょうかんふんせんちゅうしょう)
腸管糞線虫症(ちょうかんふんせんちゅうしょう)は土壌から皮膚を通して人に感染し、十二指腸や小腸上部の粘膜に寄生する「糞線虫」によっておこる寄生虫感染症です。
腹痛・腹鳴・軟便・下痢・食思不振、嘔気、嘔吐などの軽度の消化器症状を引き起こします。
糞線虫は、熱帯や亜熱帯地方に分布する寄生虫の一種です。国内では沖縄や鹿児島県、奄美大島に見られます。
イベルメクチン体内の糞線虫を麻痺させ死滅させます。糞線虫の寄生による腸管糞線虫症に用います。
▼疥癬(かいせん)
疥癬(かいせん)は、ダニの一種である「疥癬虫(別名:ヒゼンダニ)」というダニが皮膚に寄生して起こる皮膚感染症です。
体の腹部、胸部、大腿内側などに小さな赤い発疹ができ、激しいかゆみを伴う感染症です。
特に夜間に強いかゆみを生じるのが特徴的です。
イベルメクチンは、疥癬虫(別名:ヒゼンダニ)に対しても特攻的に作用します。塗り薬を使わず、通常1回~2回の服用で疥癬虫の駆除が可能です。
「イベルメクチン」は上記記載の腸管糞線虫症・疥癬に有効とされています。