成分名 |
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液 |
適応症状 |
・帯状疱疹後神経痛
・腰痛症
・頸肩腕症候群
・肩関節周囲炎
・変形性関節症
・腰痛症
・頸肩腕症候群
・症候性神経痛
・皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、蕁麻疹)に伴うそう痒
・アレルギー性鼻炎
・スモン(SMON)後遺症状の冷感/異常知覚/痛み |
簡易説明 |
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は、非オピオイド系、非シクロオキシゲナーゼ阻害剤系の鎮痛剤です。
体内にある痛みを抑制し、神経の働きを高め、末梢の血流改善や痛み、炎症に関与する「ブラジキニン」の遊離抑制作用により痛みを和らげます。
ウサギの皮膚にワクシニアウイルスを投与し、この時にできる炎症部位から抽出した物質が「ノイロトロピン」となります。
ロキソニン等の一般的な鎮痛薬では効きにくい神経の痛みにも効果があり、幅広く使用されています。
また脳由来神経栄養因子を誘導し抑うつ状態の改善に効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/整形外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約1,000円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:28.9円
薬代注射液の目安:1.2単位85円(1mL1管)/3.6単位160円(3mL1管)
薬代後発薬注射液の目安:3.6単位73円(3mL1管)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:1988年7月【ノイロトロピン錠4単位】 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
ノイロトロピン錠4単位【製薬メーカー:日本臓器製薬】
ノイロトロピン注射液1.2単位【製薬メーカー:日本臓器製薬】
ノイロトロピン注射液3.6単位【製薬メーカー:日本臓器製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
ナブトピン注3.6単位【製薬メーカー:東菱薬品】 |
効果・作用 |
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は、痛みを抑える神経(下行性疼痛抑制系)の働きを賦活化し、痛みをやわらげる鎮痛薬です。
代表的な神経障害性疼痛疾患としては、「帯状疱疹後神経痛」に対する効能・効果が国内で最初に認められる、「腰痛症」「頸肩腕症候群」などの整形外科領域で効果を発揮します。
神経が傷つくことによって起こる「神経痛」を取り除く薬として「ノイロトロピン」があり、その中に「ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液」というかなり特殊な有効成分が含有されています。
ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は、ワクシニアウイルスを接種した家兎の炎症皮膚組織から抽出した非たん白性の生理活性物質を含んだ錠剤です。
鎮痛作用機序としては、中枢性鎮痛機構である下行性疼痛抑制系神経の活性化作用、侵害刺激局所における発痛物質ブラジキニンの遊離抑制作用、末梢循環改善作用が考えられています。
◆作用部位・作用機序
非ステロイド性消炎鎮痛剤やオピオイドと異なり、プロスタグランジン産生系やオピオイド系に作用しません。
鎮痛薬評価系よりも痛覚過敏モデルとされる SART(反復寒冷)ストレス負荷動物、CCI (慢性絞扼性神経損傷)ラットや SNL (脊髄神経結紮)マウスに対して有効な効果を発揮します。
◆下行性疼痛抑制系神経と鎮痛作用
痛みが現れると、シグナルはまず脊髄に伝えられ、その後、神経を通し脊髄から脳へとシグナルが伝わり、痛みの部位やその強さが認知されます。
脳の神経には、痛みを抑えるための神経が存在してるので、この神経が活性化させれば、どのような痛みでも抑制することが可能になります。
この神経を「下行性疼痛抑制系神経」といいます。
下行性疼痛抑制系神経は、神経伝達物物質の中でもセロトニンが関わる神経(セロトニン作動性神経)とノルアドレナリンが関わる神経(ノルアドレナリン作動性神経)の2つに分かれ、この下行性疼痛抑制系神経を強めることで痛みを感じにくくし、鎮痛効果を得ることが可能となります。
※消化器潰瘍・胃穿孔などの消化管障害、心筋梗塞・脳卒中などの心血管系血栓塞栓性事象、腎障害、喘息発作などの重篤な副作用は認められていません。
▼ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液の効果・作用まとめ
①ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液は痛みを和らげる鎮痛薬です。
②「帯状疱疹後神経痛」「腰痛症」「頸肩腕症候群」などの神経痛に効果があります。
③ロキソニン等の一般的な鎮痛薬では効きにくい神経の痛みにも効果があります。
④じんましんや皮ふ疾患によるかゆみやアレルギー性鼻炎などを抑制する効果もあります。 |
使用方法 |
1日4錠を朝夕2回に分けて経口投与してください。
※年齢、症状により適宜増減してください。
※かまずに飲んでください。
※飲み忘れた時は、1回分を飲んでも大丈夫ですが、近い時間の場合は1回分だけ飲んでください。2回分を一度に飲むのはおやめください。
※間違えて多く飲んでしまった時は、すみやかに医師または薬剤師にご相談ください。 |
副作用 |
主な副作用
・過敏症
・発疹
・胃部不快感
・悪心
・嘔気
・食欲不振
・肝機能障害
・黄疸
・AST上昇
・ALT上昇
重大な副作用
・肝機能障害
・黄疸
・AST上昇
・ALT上昇
・γGTP上昇
・ショック
・アナフィラキシー
※極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
※重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
※異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
・口渇
・腹部膨満感
・便秘
・口内炎
・胃重感
・胃部膨満感
・腹痛
・放屁過多
・消化不良
・胸やけ
・胃もたれ感
・胃腸障害
・嘔吐
・眠気
・眩暈
・ふらつき
・頭痛
・頭重感
・全身倦怠感
・浮腫
・熱感
・動悸
・皮膚感覚異常
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・本剤に対し過敏症の既往歴のある方
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・妊婦、授乳中の方
・小児等
上記にあてはまる方は、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液を使用する事が出来ない可能性があります。 ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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