成分名 |
ペフィシチニブ臭化水素酸塩 |
適応症状 |
既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む) |
簡易説明 |
ペフィシチニブ臭化水素酸塩錠は、JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害剤に分類される関節リウマチの治療薬です。
炎症性サイトカインによる細胞内シグナル伝達に役割を果たすJAKを阻害し、その作用で、関節の炎症や破壊を引き起こす細胞の活性化や増殖を抑えます。
JAKを阻害することにより関節リウマチによる間接の炎症・破損を抑制します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/皮膚科/整形外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:50mg約1616.2円円/100mg約3155円
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2019年7月【スマイラフ錠50mg /100mg】 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
スマイラフ錠50mg/100mg【製薬メーカー:アステラス製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ペフィシチニブ臭化水素酸塩は、各受容体の細胞内に存在しているJAKを選択的に阻害する薬です。
JAKを阻害しTNFαやIL6による刺激が核に伝達するのを遮断し、炎症を抑制、関節リウマチの進行を抑えると考えられています。
1種類だけのサイトカインではなく、多数の炎症性サイトカインを生み出す細胞の中での伝達経路を阻害します。
▼JAKとは
・JAK(ヤヌスキナーゼ)という酵素の名前です。
免疫細胞から誤った「炎症を起こせ」という情報をもった過剰に分泌されたサイトカイン(情報伝達を担うたんぱく質)が、炎症にかかわる細胞の受容体にくっつき細胞内に伝わり、炎症性サイトカインの産生を促します。その細胞内の伝達を担うもののことです
JAKという酵素は「JAK1、JAK2、JAK3、チロシンキナーゼ2(TYK2)」と4種類があり、組み合わさって受容体と結合し細胞核に伝達物質を送り炎症細胞を活性化させます。
JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害剤としてペフィシチニブ臭化水素酸塩の他に、ゼルヤンツ・オルミエント・スマイラフ・リンヴォック・ジセレカがあります。
■ペフィシチニブ臭化水素酸塩の作用
免疫・炎症反応及び造血等に関係するサイトカインや成長因子の受容体の細胞内領域に会合し、受容体下流の細胞内シグナル伝達において重要な役割を持っています。
ペフィシチニブは、JAKファミリーを阻害、炎症性サイトカインのシグナル伝達や細胞増殖を抑えます。 |
使用方法 |
成人にはペフィシチニブとして150mgを1日1回食後に経口投与する。
※中等度肝機能障害を有する患者に投与する場合、有効性及び安全性を十分に理解し、必要性を慎重に検討した上で、本剤50mg1日1回投与とすることする。(十分な治療反応が得られない場合、本剤の投与継続の必要性を検討してください)
※免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と「TNF阻害剤」「IL6阻害剤」「T細胞選択的共刺激調節剤」等の生物製剤や、他のヤヌスキナーゼ阻害剤等の強力な免疫抑制剤との併用はおこなわないでください。
※患者の状態に応じて100mgを1日1回投与できる。
※PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう必ず指導してください。PTPシートの誤飲で硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入してしまうことがあります。また、穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがございます。 |
副作用 |
主な副作用
咽頭炎/上咽頭炎/上気道感染/気管支炎/インフルエンザ/膀胱炎/血中CK増加/脂質増加/扁桃炎/副鼻腔炎/胃腸炎
重大な副作用
帯状疱疹/肺炎(ニューモシスチス肺炎等を含む)/敗血症/消化管穿孔/肝機能障害、黄疸/間質性肺炎
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
結膜炎/中耳炎/足部白癬/歯周炎/歯肉炎/口腔ヘルペス/単純ヘルペス/尿路感染/頭痛/高血圧/上気道炎症/口腔咽頭痛/喘息/悪心/嘔吐/口内炎/齲歯/下痢/便秘/胃炎/胃食道逆流性疾患/上腹部痛/腹部不快感/湿疹/発疹/筋痙縮/背部痛/倦怠感/白血球数減少/肝機能検査値上昇/血中β−Dグルカン増加/血中コレステロール増加/AST増加/ALT増加/γ−GTP増加 /B型肝炎DNA増加
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ペフィシチニブ臭化水素酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方スマイラフ錠50mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼スマイラフ錠50mgの有効成分
ペフィシチニブ臭化水素酸塩
▼代表薬の添加物
D-マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、フマル酸ステアリルナトリウム、軽質無水ケイ酸、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄
・重篤な感染症(敗血症等)の方(症状を悪化させるおそれがある)
・活動性結核の方(症状を悪化させるおそれがある)
・重度の肝機能障害を有する方
・好中球数が500/mm3未満の方
・リンパ球数が500/mm3未満の方
・ヘモグロビン値が8g/dL未満の方
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・妊婦又は妊娠している可能性のある方
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
上記にあてはまる方は、ペフィシチニブ臭化水素酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ペフィシチニブ臭化水素酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
使用している方は、ペフィシチニブ臭化水素酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 ペフィシチニブ臭化水素酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・抗TNF製剤(感染症のリスクが増加します)
・IL6阻害剤(感染症のリスクが増加します)
・T細胞選択的共刺激調節剤(感染症のリスクが増加します)
・免疫抑制作用を有する生物製剤(感染症のリスクが増加します)
・ヤヌスキナーゼ(J阻害剤/局所製剤以外)(感染症のリスクが増加します)
・免疫抑制剤(局所製剤以外)(感染症のリスクが増加します
・生ワクチン(感染症になる恐れがあります)
・肝障害を起こしやすい薬剤
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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