フドステイン

成分名

フドステイン

適応症状

クリアナール錠200mgの主成分であるフドステインの効能効果は慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症、塵肺症、非定型抗酸菌症、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、肺結核の慢性呼吸器疾患における去痰に対して適応症を持ちます。

簡易説明

フドステインを主成分とする医薬品であるクリアナール錠200mgは気道分泌細胞正常化剤になります。フドステインはシステインを基本骨格とする新しい去痰剤であり、L-カルボシステインに劣らない気道粘液と粘膜の正常状態への修復作用が認められています。フドシステインの主な作用として粘液修復作用、漿液性気道分泌亢進作用及び気道炎症抑制作用があり、痰が胸につかえている感じや、痰の出しにくさを改善します。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/呼吸器内科/消化器内科外科/精神科/麻酔科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:200mg約10円
病因によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

フドステインを主成分とする医薬品であるクリアナール錠200mgは2001年10月2日に製造販売が承認され、2001年12月7日に薬価基準に収載されました。その後2001年12月17日に発売が開始されました。

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

クリアナール錠200mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬株式会社】
クリアナール内用液8%【製薬メーカー:同仁医薬化工株式会社】
スペリア錠200【製薬メーカー:久光製薬株式会社】
スペリア内用液8%【製薬メーカー:久光製薬株式会社】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

本剤は外国では発売されていません。

効果・作用

クリアナール錠200mgの主成分であるフドステインの効能効果は慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症、塵肺症、非定型抗酸菌症、肺気腫、びまん性汎細気管支炎、肺結核の慢性呼吸器疾患における去痰に対して効果のある医薬品になります。

【作用機序】
フドシステインは気道上皮杯細胞の過形成を抑制します。また、痰のフコース/シアル酸比を正常化する事により痰の粘性や弾性を改善し、線毛により輸送されやすい気道分泌液の状態に再構成します。その他、漿液性分泌を亢進させる作用と抗炎症作用を等を有し、粘液過分泌を抑制すると考えられています。

【痰の生成について】
1)痰は基本的には異物を外に排出しようとして起こる生理現象になります。例えば風邪をひいたとき、ウイルスが気道・気管支内に侵入します。気道内では、ウイルスを外に排出する為の粘液が免疫反応によって生成され、その免疫反応によって、ウイルスを取り込んだ粘液(痰)が生成されます。
しかし、痰が溜まる事で激しい咳を引き起こしたり、息苦しさ、また痰の詰まりで死亡する例もあります。その為に去痰剤が必要とされます。
痰の構成成分は水とムチンと呼ばれる粘液のもととなる糖たんぱく質から構成されています。このムチンは気道上皮杯細胞から分泌されます。ムチンの糖鎖部分は、ガラクトールや、Nーアセチルグルコサミン、フコース、シアル酸などからできており、硫酸基を持つものもあります。またタンパク質部分には、セリンやトレオニン、プロリンなどからできています。これらが、グリコシド結合・ペプチド結合・ジスルフィド結合などによって糖たんぱく質を形成し、粘液物質のムチンとして存在しています。

使用方法

通常、成人に投与する場合には、フドシステインとして1回400mg(クリアナール錠200mgとして2錠)を1日3回食後に経口投与します。なお、患者の年齢、及び症状によって適宜増減する事が認められています。

副作用

重大な副作用
1)肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、Al-P、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が現れる事があります。
2)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

その他の副作用
消化器、肝臓、腎臓、過敏症、呼吸器、精神神経系、感覚器、その他の副作用が報告されております。

発生頻度は以下の通りです。
1)消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、胃部不快感、胸やけ、下痢(0.1~5%未満)
腹痛、胃痛、腹部膨満感、口渇、便秘、舌炎(0.1%未満)
口内炎、口唇炎(頻度不明)
2)肝臓
AST、ALT、Al-Pの上昇(0.1~5%未満)
3)腎臓
BUN上昇、蛋白尿(0.1~5%未満)
4)過敏症
発疹、痒み(0.1~5%未満)
紅斑、蕁麻疹(0.1%未満)
5)呼吸器
咳嗽、呼吸困難感(頻度不明)
6)精神神経系
頭痛(0.1~5%未満)
フラツキ、痺れ感、眩暈、眠気(0.1%未満)
7)過敏症
耳鳴り、味覚異常(0.1%未満)
8)その他
熱感、顔面潮紅、脱力感、胸部圧迫感、頻尿、浮腫(0.1%未満)
動悸(頻度不明)

過敏症の蕁麻疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
1)本剤の成分及び添加物に対し過敏症の既往歴のある患者
■フドステインを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、クリアナール錠200mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼クリアナール錠200mgの有効成分
フドステイン
▼代表薬の添加物
・トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール6000

使用に注意が必要な方
1)合併症・既往歴等のある患者
①心障害のある患者
類薬で心不全のある患者に悪影響を及ぼしたとの報告がある為使用には注意が必要です。
2)肝機能障害
肝機能が悪化する恐れがある為使用には注意が必要です。
3)妊婦
動物実験において流産及び出生時の発育抑制が認められている為使用には注意が必要です。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与する事とされています。
4)授乳婦
動物実験において乳汁中への移行が認められている為使用には注意が必要です。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する必要があります。
5)小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない為使用には注意が必要です。
6)高齢者
一般的に高齢者では生理機能が低下している為使用には注意が必要です。

上記にあてはまる方は、フドステインを使用する事が出来ない可能性があります。
フドステインを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

フドステインに関する
よくある質問
フドステインを服用する時点において食事の影響は受けますか?

臨床試験の結果より食事の影響を受ける事が認められています。食後投与した場合血漿中未変化体濃度は、投与後1.17時間で最高値5.69μg/mLを示しますが、絶食時では0.42時間で最高値10.19μg/mLを示しました。保険適応上の用法は食後となっておりますが医師の指示に従って服用するようししょう。
インタビューホーム 【田辺三菱製薬株式会社】

フドステインを服用した場合どのくらいの時間持続しますか?

臨床試験の結果より投与後1.17時間で最高血中濃度を示したのち、2.7時間の半減期で消失していきます。12時間後にはほぼ消失してしまいます。
インタビューホーム 【田辺三菱製薬株式会社】

参考元一覧

インタビューホーム 【田辺三菱製薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。