プロピオン酸クロベタゾール

成分名

クロベタゾールプロピオン酸エステル

適応症状

湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、日光皮膚炎を含む)、痒疹群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹を含む)、掌蹠膿疱症、乾癬、虫さされ、薬疹・中毒疹、ジベルばら色粃糠疹、慢性円板状エリテマトーデス、扁平紅色苔癬、紅皮症、肥厚性瘢痕・ケロイド、肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)、アミロイド苔癬、天疱瘡群、類天疱瘡(ジューリング疱疹状皮膚炎を含む)、悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)、円形脱毛症(悪性を含む)

簡易説明

有効成分プロピオン酸クロベタゾールは、炎症による腫れや赤み、かゆみや痛みをやわらげ湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚症状を軽減します。
ただし、ステロイド外用薬(副腎皮質ホルモン)は症状をとる対症療法薬ですので、病気の原因そのものを治すことはできません。
ステロイド外用薬の強さは、強い順に「最強(strongest)、非常に強力(very strong)、強力(strong)、中程度(medium)、弱い(weak)」の5段階に分類されます。
主成分プロピオン酸クロベタゾールは1群の 『最強』に入ります。強力ですので、症状の重いときや、苔癬(たいせん)化した湿疹など皮膚が厚くなっている部分に適しています。
顔などの皮膚が薄いデリケートな部分には使用されません。

処方可能な診療科目

皮膚科/内科/外科など

健康保険の適応

一部保険適用外

病院で処方してもらう時の費用目安

病院によって差があり薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。
診察料などの目安  :約2,500円~10,000円

ローション目安  :1g約25円
クリームの目安  :1g24.5円
軟膏の目安    :1g24.5円

後発ローションの目安 :1g約10.6円
後発クリームの目安   :1g約9.3円
後発軟膏の目安     :1g約9.3円

厚生労働省による認可、または発売年月日

1988年1月厚生労働労働認可

国内のジェネリック認可

有り

関連製品(先発薬)

デルモベート軟膏、デルモベートクリーム、デルモベートスカルプローション

関連製品(ジェネリック)

デルモベートスカルプローション0.05%/デルトピカ軟膏0.05%/デルモベート軟膏0.05%/ソルベガ軟膏0.05%/マイアロン軟膏0.05%/クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏0.05%/デルスパート軟膏0.05%/マハディ軟膏0.05%/グリジール軟膏0.05%/デルモベートクリーム0.05%/ソルベガクリーム0.05%/マイアロンクリーム0.05%/デルスパートクリーム0.05%/マハディクリーム0.05%/グリジールクリーム0.05%/クロベタゾールプロピオン酸エステル0.05%液/デルトピカローション0.05%/マイアロンローション0.05%/マハディ外用液0.05%/グリジールスカルプローション0.05%/コムクロシャンプー0.05%

効果・作用

ステロイドには炎症をしずめる強い作用があり短期間で皮膚炎をおさえることが可能で、腫れや赤みをすみやかにとり、かゆみや痛みをやわらげます。
このため、アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)をはじめ、さまざまな湿疹・皮膚疾患に広く使用されています。
症状をとる対症療法薬ですので病気の原因そのものは治せませんが、皮膚をよい状態に導き、かきむしりによる悪化の悪循環を断つという意味でも有用です。

使用方法

症状により用法・用量が違います、医師の指示どおりにしてください。
使用前後に手をよく洗いましょう。
そして、指先に適量をとり、あまり強くこすらないで、指の腹でやさしく延ばすように塗り付けてください。
健全な部位にむやみに塗り広げないようにしましょう。
通常、使用回数は1日に2回ないし1回です(朝、夕または入浴後)。
一般的には、急性期は2回とし、その1~2週間後に重症度の評価をおこない改善したなら1回に減量、またはより弱いものに切り替えるようにします。
【軟膏、クリーム、ローション】
通常、1日1~数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。

副作用

・皮膚萎縮
・毛のう炎
・せつ
・毛細血管拡張
・発疹
・蕁麻疹
・そう痒
・皮膚灼熱感
・接触皮膚炎など

デルモベートには、副作用が起こる可能性があります。
デルモベートを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
副作用の出方は、個人差や服用量によっても違ってきます。
デルモベートは、医師や薬剤師に指示された、用法・用量を守っていれば安全に使用出来るお薬です。

(1) 重大な副作用(頻度不明)
眼圧亢進、緑内障、白内障 眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、白内障を起こすことがあるので注意すること。
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により緑内障、白内障等の症状があらわれることがある。
(2) その他の副作用(頻度不明)
1) 皮膚の感染症 皮膚の真菌症(カンジダ症、白癬等)、細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)及びウイルス感染症があらわれることがある。[密封法(ODT)の場合、起こりやすい]
このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
2) その他の皮膚症状 長期連用により、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、色素脱失、酒?様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、多毛等があらわれることがある。
このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
また、ステロイドざ瘡、魚鱗癬様皮膚変化、一過性の刺激感、乾燥があらわれることがある。
※上記の副作用が長く続いたりその他の異常が見られた場合は直ちに使用を中止し、医師や薬剤師へ受診をするようにしてください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

■クロベタゾールプロピオン酸エステルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼クロベタゾールプロピオン酸エステルの添加物
・牛脂
・ソルビタンセスキオレイン酸エステル
・白色ワセリン
・マイクロクリスタリンワックス
・流動パラフィン

【クロベタゾールプロピオン酸エステルの使用に注意が必要な方】
・高齢者の方
・小児等の方
・乾癬患者の方
・過敏症の方
・アルコール中毒症の方
・脂質代謝異常患者など高トリグリセライド血症の素因がある方

【クロベタゾールプロピオン酸エステルの使用が出来ない方】
・妊婦又は妊娠している可能性のある方
・授乳中の方
・細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患の方(疥癬・けじらみ等)
・第2度深在性以上の熱傷・凍傷の方
・皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎の方

併用禁忌薬

【併用禁忌薬】
現在報告されておりませんが次の場合には使用しないで下さい。

細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬・けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある]
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。]
潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある]
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ステロイド外用薬のランクはどれくらい?

プロピオン酸クロベタゾールは5段階のラング分けの内、ストロンゲスト(1郡)一番強いに当たります。

テロイド治療の目標はどこに設定しますか?

症状はないか、あっても軽く、日常生活に支障がなく、薬物療法もあまり必要としない。
軽い症状は続くが、急激に悪化することはまれで、悪化しても持続しない。

子どもではステロイド外用薬をどのように使えばよいのでしょうか?

原則として子どもでは「皮疹の重症度」の重症と中等症では大人より1ランク低いものを使います。

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