プロメタジン塩酸塩

成分名

プロメタジン塩酸塩

適応症状

振せん麻痺/パーキンソニスム/麻酔前投薬/人工(薬物)冬眠/アレルギー性鼻炎/枯草熱/咳嗽/鼻汁/くしゃみ/動揺病/蕁麻疹/血管運動性浮腫/皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹、中毒疹)

簡易説明

プロメタジン塩酸塩は開発が古い「第1世代抗ヒスタミン薬」に分類されます。
第1世代抗ヒスタミン薬は即効性があり、作用が強いことが特徴的ですがその反面副作用として眠気を強く伴ってしまいます。
アレルギーの原因は体内に存在する、ヒスタミン受容体という物質が関与しています。
このヒスタミン受容体とタンパク質のH1受容体が合体すると、くしゃみ、鼻水、痒みなどのアレルギー症状が起こります。
プロメタジン塩酸塩はヒスタミン受容体を強力に遮断する作用があるのでくしゃみ・鼻水・痒み・蕁麻疹などのアレルギー症状を緩和します。
前述したように副作用で眠気を伴うため、この副作用を利用して第一選択薬ではないですが不眠症の改善薬としても使用されている薬です。

処方可能な診療科目

内科/耳鼻咽頭科/皮膚科/精神科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:5mg約5.7円/25mg5.7円(薬価)
細粒の目安:1g約6.3円(薬価)
注液の場合:1管59円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1955年4月【ピレチア錠5mg・25mg】

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の取り扱いはありません。

関連製品(先発薬)

ヒベルナ糖衣錠5mg/25mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬】
ヒベルナ注25mg【製薬メーカー:田辺三菱製薬】
ヒベルナ散10%【製薬メーカー:田辺三菱製薬】
ピレチア錠(5mg/25mg)【製薬メーカー:高田製薬】
ピレチア細粒10%【製薬メーカー:高田製薬】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の取り扱いはありません。

効果・作用

プロメタジン塩酸塩は歴史が古い「第1世代抗ヒスタミン薬」になります。
抗ヒスタミン薬の中でも効果が強く即効性があるのが特徴です。
プロメタジン塩酸塩はくしゃみ・痒み・鼻水・蕁麻疹などのアレルギー症状を改善させる作用があります。
化学物質の1種類であるヒスタミンは人間の体内に多く存在している肥満細胞、胃粘膜、血液中の好塩基球などに貯め込まれており、
抗原(花粉・食物・ハウスダスト・薬など)が体内に侵入すると多量に分離されるためアレルギー反応が起きます。
ヒスタミンはH1受容体、H2受容体、H3受容体の3つがあり、このH1受容体に合わさることで痒み・くしゃみ・鼻水・蕁麻疹などのアレルギー症状が引き起こされます。
プロメタジン塩酸塩を含む抗ヒスタミン薬は、抗原がこのH1受容体と合体するのを防ぐ作用があるためアレルギー症状の緩和に繋がります。
このプロメタジン塩酸塩は抗ヒスタミン作用の他にも手の震え、筋肉のこわばりなどのパーキンソン症状を改善する抗コリン作用や、吐き気や乗り物酔い、
不眠症などの症状にも適応される抗セロトニン作用も持ち合わせている薬になります。
プロメタジン塩酸塩を含む「第1世代抗ヒスタミン薬」は、作用が強く即効性があるのが特徴的ですがその反面、中枢神経系の副作用副作用として眠気・眩暈などを強く伴うことがあります。
ですがこの副作用の眠気を利用して不眠症の改善に使用される場合があります。
不眠症の改善に使用される場合がありますが、抗精神病薬と比較してみ耐性や依存性も少ないと言われています。
プロメタジン塩酸塩を初めとする抗ヒスタミン薬は、症状の度合いや頻度に個人差があるのでその人に適した薬の選択が重要です。

使用方法

通常成人1回5~25mg(散の場合0.05~0.25g)を、1日1~3回服用してください。

「振せん麻痺、パーキンソニスムの場合」
1日25~200mg(散の場合0.25~2g)を適宜分割服用してください。
年齢、症状により適宜増減します。

副作用

主な副作用
眠気/倦怠感/眩暈/発疹/頭痛/嘔吐/口渇/食欲不振/便秘/嘔吐など

重大な副作用
悪性症候群(Syndrome malin)/乳児突然死症候群(SIDS)/乳児睡眠時無呼吸発作など
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・閉塞隅角緑内障の方
・前立腺肥大症などで尿の出の悪い方
・昏睡状態の方
・2歳未満の乳幼児
・フェノチアジン系化合物又はその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある方
・バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある方
・妊娠中、授乳中の方など
■プロメタジン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ピレチア錠5mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ピレチア錠5mgの添加物
・乳糖水和物
・トウモロコシデンプン
・ステアリン酸マグネシウム
・タルク
・白糖
・ゼラチン
・アラビアゴム末
・沈降炭酸カルシウム
・デンプングリコール酸ナトリウム
・安息香酸ナトリウム
・カルナウバロウ
・赤色3号
・黄色5号

使用に注意が必要な方
・肝障害のある方
・開放隅角緑内障の方
・脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある方
・2歳以上の子供の方
・高齢者の方など

上記にあてはまる方は、プロメタジン塩酸塩 を使用する事が出来ない可能性があります。
プロメタジン塩酸塩 を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
降圧剤/アルコール(飲酒)/中枢抑制剤/三環系抗うつ剤/フェノチアジン系薬剤/抗コリン作用を有する薬剤/抗精神病薬など

上記を使用している方は、プロメタジン塩酸塩 を使用する事が出来ない可能性があります。
プロメタジン塩酸塩 を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
アドレナリン製剤

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
プロメタジン塩酸塩を服用したら太ると聞いたことがありますが本当ですか?

プロメタジン塩酸塩を服用した場合、個人差はありますが体重増加が生じることがあります。

不眠症のためプロメタジン塩酸塩を飲んでいますが依存性はありますか?

プロメタジン塩酸塩は不眠症の方にも使用されたりしていますが、耐性・依存性ともに比較的少ないと言われています。

プロメタジン塩酸塩は眠れない場合、何mgまで飲んでも大丈夫ですか?

通常1回5~25mgを1日1~3回までと言われていますので、用法・容量を守るようにして下さい。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。