成分名 |
ニトラゼパム |
適応症状 |
不眠症/麻酔前投薬/異型小発作群/焦点性発作 など |
簡易説明 |
「ニトラゼパム」は、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ向精神薬で、中間型作用時間を持つ不眠症や睡眠が必要な状態に用いる薬になります。
日本では、塩野義製薬がベンザリン (Benzarin)の商品名で販売し、また、第一三共がネルボン (Nelbon)の商品名で販売しています。
「ニトラゼパム」は連用により依存症になる恐れや、急激な量の減少により離脱症状を生じることがあり、向精神薬に関する条約のスケジュールⅣに指定され、また麻薬及び向精神薬取締法の第3種向精神薬に指定されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/心療内科/精神神経科/精神科/麻酔科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ベンザリン錠2 5.9円/錠(薬価)
ベンザリン錠5 9.1円/錠(薬価)
ベンザリン錠10 14.2円/錠(薬価)
ベンザリン細粒1% 15.1円/g(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1967年3月認可 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
ベンザリン |
関連製品(ジェネリック) |
ニトラゼパム錠5mg「テバ」」【製薬メーカー:武田テパファーマ】/ニトラゼパム錠5mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】 |
効果・作用 |
「ニトラゼパム」は睡眠導入剤や麻酔前投薬として使用され、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ向精神薬となっており、中間型作用時間を持つ不眠症や睡眠が必要な状態に用いる薬です。
また、異型小発作群や焦点性発作の治療にも用いられます。
「ニトラゼパム」は睡眠剤としては中期~長期作用型に分類され、半減期が12時間から24時間となっており、長時間型作用時間を睡眠薬に匹敵する効果を持ちます。
そのため、「ニトラゼパム」は翌日に眠気やだるさなどが残ることがあるため、寝付の改善には向いていません。
厚生労働省は2017年3月に「ニトラゼパム」の重大な副作用の項目に、「連用により依存症を生じることがあるので用量と使用期間に注意して慎重に投与し、急激な量の減少によって離脱症状が生じるため徐々に減量する。」旨を追加して、周知徹底のため関係機関に通達しています。
また、薬物療法で本来予想されるはずの作用の逆の反応が生じることがあり、錯乱や興奮が生じる旨が記載されています。
「ニトラゼパム」は連用による依存症や、薬を減らした際に離脱症状を生じることがあるため、睡眠薬として使用する場合は、長期使用を避けて用量順守と類似薬の重複の確認して、早期に使用を取りやめることが推奨されています。 |
使用方法 |
・不眠症:成人にはニトラゼパムとして1回5~10mgを就寝前に経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
・麻酔前投薬:成人にはニトラゼパムとして1回5~10mgを就寝前又は手術前に経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。
・抗てんかん剤として用いる場合:成人、小児ともニトラゼパムとして1日5~15mgを適宜分割投与します。なお、年齢、症状により適宜増減します。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、承認時における安全性評価対象例553例中41件で、主なものは、倦怠感33件、頭痛/頭重感6件等の副作用が報告されています。
再評価結果(1997年6月)では、安全性評価対象例3294例中664件で、主なものは、ふらふら感168件、倦怠感120件、眠気/残眠感138件、頭痛/頭重感52件、悪心/嘔吐26件、口渇35件等の副作用が報告されています。
重大な副作用
・呼吸抑制(0.1%未満)、炭酸ガスナルコーシス(頻度不明)
・依存性
・刺激興奮、錯乱(頻度不明)
・肝機能障害、黄疸(頻度不明)
【その他の副作用】
・発疹、そう痒感等
・ふらつき、歩行失調
・眠気/残眠感、頭痛/頭重感、めまい、不安、見当識障害、興奮、不機嫌、不快感、多幸症等
・軽度の血圧低下
・徐脈傾向
・食欲不振、便秘
・口渇、悪心・嘔吐、下痢等
・倦怠感等の筋緊張低下症状
・覚醒遅延傾向
・夜尿・頻尿、発熱等
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
・急性閉塞隅角緑内障のある患者には投与しないでください。
・重症筋無力症のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方
・高齢者には副作用が発現しやすいので少量から投与を開始するなど慎重に投与してください。
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与してください。
・肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合は投与しないことを原則としますが、特に必要とする場合には慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、ニトラゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。
ニトラゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
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併用禁忌薬 |
併用注意薬
・シメチジン
・MAO阻害剤
・中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体など)
・アルコール
上記にあてはまる方は、ニトラゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。
ニトラゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。
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よくある質問 |
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