成分名 |
ロルメタゼパム |
適応症状 |
不眠症 など |
簡易説明 |
「ロルメタゼパム」は、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ向精神薬で、脳の神経をしずめる作用があり、不眠症や睡眠が必要な状態に用いる薬になります。
日本においてはバイエル薬品よりエバミールの商品名で販売しており、また、あすか製薬・武田薬品工業よりロラメットの商品名で販売しています。
「ロルメタゼパム」は連用により依存症になる恐れや、急激な量の減少により離脱症状を生じることがあり、向精神薬に関する条約のスケジュールⅣに指定され、また麻薬及び向精神薬取締法の第3種向精神薬に指定されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/心療内科/精神神経科/精神科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
エバミール錠1.0 15.5円/錠(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1990年8月認可 |
国内のジェネリック認可 |
- |
関連製品(先発薬) |
エバミール錠【製薬メーカー:バイエル薬品】
ロラメット錠【製薬メーカー:あすか製薬】 |
関連製品(ジェネリック) |
- |
効果・作用 |
「ロルメタゼパム」は、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ向精神薬となっており、脳の神経をしずめることで、不安や緊張感をほぐして気分をリラックスさせて、自然に近い眠りに誘う不眠症治療に用いる薬です。
「ロルメタゼパム」は比較的安全性が高いことから、睡眠薬として広く使用されており、効き目もよいことや、持続時間が短時間型ということもあり、寝つきの改善や一時的な不眠治療に用いられます。
厚生労働省は2017年3月に「ロルメタゼパム」の重大な副作用の項目に、「連用により依存症を生じることがあるので用量と使用期間に注意して慎重に投与し、急激な量の減少によって離脱症状が生じるため徐々に減量する。」旨を追加して、周知徹底のため関係機関に通達しています。
また、薬物療法で本来予想されるはずの作用の逆の反応が生じることがあり、錯乱や興奮が生じる旨が記載されています。
「ロルメタゼパム」は連用による依存症や、薬を減らした際に離脱症状を生じることがあるため、睡眠薬として使用する場合は、長期使用せずに生活を改善しながらできるだけ早期に使用を取りやめることが推奨されています。 |
使用方法 |
・成人には1回1~2mgを就寝前に経口投与します。なお、年齢、症状により適宜増減しますが、高齢者には1回2mgを超えないようにしてください。 |
副作用 |
副作用発現状況の概要について、承認時及び使用成績調査での調査症例12,150例中453例(3.73%)で副作用が確認されており、主な副作用は眠気142件(1.17%)、ふらつき115件(0.95%)、倦怠感72件(0.59%)、頭重感49件(0.40%)等が報告されています。
重大な副作用
・依存性(0.1~0.2%未満)
・刺激興奮,錯乱(0.1%未満)
・呼吸抑制,炭酸ガスナルコーシス(頻度不明)
・一過性前向性健忘,もうろう状態
その他の副作用
・発疹,そう痒感
・眠気,ふらつき,頭重感,頭痛,めまい
・不快感,健忘,多夢,感情鈍麻,せん妄
・意識レベル低下,激越,会話障害,味覚障害
・肝機能異常(AST[GOT]上昇,ALT[GPT]上昇,γ-GTP上昇等)
・白血球減少,赤血球減少,ヘモグロビン減少
・食欲不振,悪心・吐気,口渇,腹痛
・倦怠感
・脱力感,目・耳の変調,手足のしびれ,顔のむくみ,寝汗
・排尿異常,疲労
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・急性間歇性ポルフィリン症の患者には投与しないでください。
・重症筋無力症の患者には投与しないでください。
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ・肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与してください。
・衰弱患者には慎重に投与してください。
・心障害のある患者には慎重に投与してください。
・肝障害、腎障害のある患者には慎重に投与してください。
・脳に器質的障害のある患者には慎重に投与してください。
・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与してください。
・授乳婦には投与中及び投与後一定期間は授乳しないことが望ましいです。
・乳児,幼児,小児に対する安全性は確立していません。
・高齢者には少量から投与を開始するなど慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、ロルメタゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。 ロルメタゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体、オピオイド鎮痛剤など)
・モノアミン酸化酵素阻害剤
・アルコール(飲酒)
・マプロチリン塩酸塩
・ダントロレンナトリウム水和物
上記を使用している方は、ロルメタゼパムを使用する事が出来ない可能性があります。 ロルメタゼパムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
よくある質問 |
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