成分名 |
トリクロホスナトリウム |
適応症状 |
不眠症/脳波・心電図検査等における睡眠 など |
簡易説明 |
「トリクロホスナトリウム」は、短時間型の催眠鎮静薬で、脳の神経の働きを抑える作用があり、不眠症だけでなく、赤ちゃんや子供の脳波検査や心電図検査の前に投薬されることが多い薬剤です。
そのため、日常的に使用する睡眠薬としては一般的ではありません。
日本では、アルフレッサファーマがトリクロリールの商品名で販売しています。
「トリクロホスナトリウム」は連用により依存症になる恐れや、急激な量の減少により離脱症状を生じることがあり、漫然とした継続投与による長期使用は避けることや、投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討してください。 |
処方可能な診療科目 |
内科/心療内科/精神神経科/精神科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
トリクロリールシロップ10% 10.2円/mL(薬価)
*病院によって差が有り。初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1964年11月認可 |
国内のジェネリック認可 |
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関連製品(先発薬) |
トリクロリールシロップ10% 【製薬メーカー:アルフレッサファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
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効果・作用 |
「トリクロホスナトリウム」は、脳の神経の働きを抑える作用があり、不眠症だけでなく、医療検査での睡眠に用いる薬剤で、主に脳波・心電図などの検査や、けいれんを抑える為に用いられます。
「トリクロホスナトリウム」は20分から30分ほどで効果が現れる短時間型の催眠鎮静薬であることから、脳波検査や心電図検査などのじっと動かない状態で行う検査で、検査前に赤ちゃんや子供に飲ませることが多く、激しいけいれん発作で注射ができない場合でも用いられます。
他の安定剤や抗うつ剤などと「トリクロホスナトリウム」を併用すると、薬剤の効果が強くなることがあるため、服用中の薬がある場合は、必ず医師に相談してください。
また、アルコールも同様に薬剤の効果が強くなることもあるため注意が必要です。
その他、「トリクロホスナトリウム」は呼吸抑制等を起こすことがある為、患者の状態を十分観察して、呼吸数、心拍数、経皮的動脈血酸素飽和度等を確認するなどの注意が必要です。
「トリクロホスナトリウム」を使った入眠では、2時間から4時間ほどで目を覚ましますが、目が覚めても眠気、ふらつき、めまい感などが残ることがあります。
もし、眠気、ふらつき、めまい感などが強く残る場合は、医師に相談してください。
「トリクロホスナトリウム」を投与中の患者には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意が必要です。
その他、連用により依存症を生じることがある為、用量と使用期間に注意して慎重に投与し、急激な量の減少は、不安やイライラ、吐き気、震えなどの離脱症状が生じることがある為、徐々に減量してください。 |
使用方法 |
・成人1回1~2g(シロップとして10~20mL)を就寝前又は検査前に経口投与します。幼小児は年齢により適宜減量します。なお、患者の年齢及び状態、目的等を考慮して、20~80mg/kg(シロップとして0.2~0.8mL/kg)を標準として、総量2g(シロップとして20mL)を超えないようにしてください。 |
副作用 |
重大な副作用
▼無呼吸、呼吸抑制(頻度不明)
無呼吸、呼吸抑制が起こることがあります。心肺停止に至った症例も報告されているので、呼吸状態の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行ってください。
▼ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあります。観察を十分に行い、そう痒感、浮腫、呼吸困難、血圧低下、チアノーゼ等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行ってください。
▼依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与してください。また、連用中の投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不安等の離脱症状があらわれることがあるので投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行ってください。
その他の副作用
・発疹、紅斑、水疱、固定薬疹、そう痒感、発熱
・徐脈
・AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
・好酸球増多、白血球減少
・悪心・嘔吐、鼓腸、胃痛
・頭痛、めまい、ふらつき、運動失調、興奮、抑うつ、構音障害、覚醒遅延
・浮腫、尿量減少、ケトン尿症
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■本剤の成分又は抱水クロラールに対して過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分又は抱水クロラールに対して過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。[本剤は、抱水クロラールと同様に生体内でトリクロロエタノールになります。]
■急性間けつ性ポルフィリン症の患者
急性間けつ性ポルフィリン症の患者には投与しないでください。[ポルフィリン症の症状を増悪させる。]
使用に注意が必要な方 ■肝障害、腎障害のある患者
肝障害、腎障害のある患者には慎重に投与してください。[本剤は肝臓において加水分解され、トリクロロエタノールとなり、また腎臓より排泄されるため、これらの患者では血中濃度の持続・上昇により副作用を増強するおそれがあります。]
■虚弱者
虚弱者には慎重に投与してください。[呼吸抑制を起こすおそれがあります。]
■呼吸機能の低下している患者
呼吸機能の低下している患者には慎重に投与してください。[呼吸抑制を起こすおそれがあります。]
■重篤な心疾患又は不整脈のある患者
重篤な心疾患又は不整脈のある患者には慎重に投与してください。[心機能抑制により症状を悪化させるおそれがあります。]
■高齢者への投与
高齢者では呼吸抑制を起こすおそれがあります。また、一般に副作用があらわれやすいので、少量から投与を開始するなど慎重に投与してください。
■妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。]
■小児等への投与
一般に成人に比し、薬物感受性が高いので、少量から投与を開始するなど慎重に投与してください。無呼吸、呼吸抑制が起こり、心肺停止に至った症例も報告されているので、特に慎重に投与および観察をしてください。また、痙攣(間代性痙攣、部分発作等)が起こることがあるので、慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、トリクロホスナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 トリクロホスナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等、モノアミン酸化酵素阻害剤)
・アルコール
・クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等)
上記を使用している方は、トリクロホスナトリウムを使用する事が出来ない可能性があります。 トリクロホスナトリウムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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