ヨウ素レシチン

成分名

ヨウ素レシチン

適応症状

硝子体出血
小児気管支喘息
喘息様気管支炎
中心性網膜炎
網膜出血
網膜中心静脈閉塞症
硝子体混濁
ヨード不足による甲状腺機能低下症/甲状腺腫

簡易説明

甲状腺ホルモンの素材となるヨウ素剤で、甲状腺ホルモンの不足を補給します。また、アレルギーを予防する作用もあります。小児の喘息や気管支炎の炎症を治療、目の網膜の新陳代謝をよくする働きがあることから、網膜や硝子体の炎症や出血、混濁などを治療に使用されます。また、甲状腺機能低下による症状(便秘、体がだるくなったり、むくみ、肌荒れ、冷え、脈が乱れるなど)も改善します。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科/小児科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:1錠0.75mg約6円/錠
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 1958年4月1日

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外もなし)

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:全て第一薬品産業】
ヨウレチン錠「50」「100」
ヨウレチン散0.02%

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。(海外もなし)

効果・作用

▼甲状腺に対する作用
「ヨウ素」は甲状腺ホルモンの原料で、不足すると甲状腺ホルモンがつくれなくなり、体調が悪くなります。このような「甲状腺機能低下症」時に少量のヨウ素を補給し治療します。
▼眼科における作用
ヨウ素レシチンは家兎網膜の組織呼吸を促進し、網膜の新陳代謝を亢進します。目の網膜の新陳代謝をよくする働きがあります。また、成熟白色家兎のERG律動様小波に対し促進的に働きもあります。網膜炎や網膜出血の治療に使用されます。
▼喘息に対する作用
アレルギーの予防効果があり、喘息などアレルギー性の病気に対し、体質改善的な薬として使用されます。
▼ヨウ素と甲状腺の関係
ヨウ素は甲状腺の中に取り込まれ、甲状腺ホルモンを合成します。甲状腺ホルモンは、新陳代謝を促進し、子供の場合は、成長ホルモンとともに成長を促進する作用があり、ヨウ素が不足するとこれらの機能が低下します。
▼ヨウ素を含む食品
ヨウ素は、さまざまな食品のなかに含まれており、特にたくさん含まれているのは昆布などの海藻類です。
▼中心性漿液性脈絡網膜症とは
目の黄斑という網膜の中心部に液体がたまって剥離をおこしてしまい、物がぼやけて見えたり、ゆがんで見えたりと、見る機能が低下してしまう病気です。片方の目におこることが多く、過労や精神的なストレスがこの病気のきっかけになることが多いです。20代~50代の男性に発症しやすく、中でも30歳~40歳に頻度が高いとされます。

使用方法

ヨウ素として、1日300〜600μgを1日2〜3回に分割経口投与してください。

副作用

胃腸障害、薬疹、食欲不振、頭痛

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
妊婦/授乳者
ヨード過敏症

使用に注意が必要な方
高齢者
先天性甲状腺ホルモン生成障害
治療後のバセドウ病
慢性甲状腺炎

上記にあてはまる方は、ヨウ素レシチンを使用する事が出来ない可能性があります。
ヨウ素レシチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
飛蚊症にも効果はありますか?

硝子体出血が原因で起こる飛蚊症に使用されることはあります。

経管投与は可能ですか?

水に溶かしきれないので、経管投与、簡易懸濁では使用できません。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。