グアイフェネシン

成分名

グアイフェネシン

適応症状

グアイフェネシンを主成分とするフストジル注射液50mgは、感冒、急性/慢性気管支炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)等の疾患に伴う咳嗽及び喀痰喀出困難に対して適応を持ちます。

簡易説明

グアイフェネシンは腸内殺菌剤として使用されていたグアヤコールをもとに開発された商品で、その薬理作用が鎮咳作用と気管腺分泌促進作用を有することから、感冒等の際に気管支筋を緩める事で咳を鎮め、気道分泌液を増加させることにより痰を出しやすくする注射薬として発売されました。注射薬ですので錠剤が飲み込めない方や咳嗽の酷い方に対して非常に使い勝手の良い商品になります。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/耳鼻咽喉科/呼吸器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,000円~10,000円
薬代1管あたりの目安:50mg60円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

グアイフェネシンを主成分とするフストジル注射液50mgは、旧販売名として1955年10月29日に製造販売が承認され、1956年9月1日に薬価基準収載、1949年3月20日に販売開始されました。後の後名称変更を経て2007年9月27日に製造販売が承認され2007年12月21日薬価基準を新たに承認、2008年3月販売となりました。

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

フストジル注射液50mg【製薬メーカー:京都薬品工業株式会社】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

グアイフェネシンを主成分とするフストジル注射液50mgは、感冒、急性/慢性気管支炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)等の疾患に伴う咳嗽及び喀痰喀出困難にたいして効果のある薬です。

【作用機序】
グアイフェネシンの明確な機序は不明とされております。しかし鎮咳作用及び去痰作用を示すと報告されています。
1)鎮咳作用
動物実験において気管粘膜刺激による咳嗽に対し持続的な抑制効果が認められている。
摘出牛気管支筋に対し弛緩作用を示す。
2)気管腺分泌促進作用
動物実験において気管腺分泌機能に対し促進作用を示す。

上記作用より、グアイフェネシンは気道に絡んだ痰を咳で出しやすくする医薬品として考えられております。痰を出しやすくする作用としては気道分泌液の分泌を増やして痰を薄めてより液体化し、粘りを低下させて気道につきにくくする事でスムーズな排出を促進します。
また、咳中枢に作用して、咳を鎮める効果もあると考えられています。これらの事から上気道炎や気管支炎などによる痰を伴う咳に適応が認められています。

グアイフェネシンは去痰作用をもつ非麻薬性中枢性鎮咳薬に分類されます。
麻薬性ではない為習慣性がないことが特徴です。代表的な薬としては、ノスカピンやデキストロメトルファン、チペピジン、ペントキシベリン等が挙げられます。

【感冒】
急性ウイルス感染症を主とする。インフルエンザウイルス、エンテロウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ライノウイルスなどにより引き起こされる感染症が代表的です。
1日から3日の潜伏期の後、喉の痛みから始まり、続いてくしゃみ、鼻漏、鼻閉、及び倦怠感が生じます。体温は通常平熱です。
鼻からの分泌物は最初の数日間は水溶性で量も多いが、後に粘液様で化膿性になります。
合併症のない感冒による症状のほとんどは10日以内に消失します。

【急性気管支炎】
通常、急性気管支炎はウイルス性上気道感染によって発生します。症状としては、咳が見られ粘液を伴う事もあれば伴わないこともあります。
急性気管支炎は通常数日から数週間持続します。感染の原因としてはウイルスが一般的です。
鼻水、のどの痛み、疲労と言った風邪の症状から始まります。
数日後咳が出始めます。気管支炎は気道を一次的に狭める事がある為喘鳴や息切れが生じる事があります。

【慢性気管支炎】
気管や気管支が慢性的に炎症を起こし、咳や痰が続く状態を言います。気管としては1年のうちに3カ月以上咳や痰の症状が持続し、それが2年以上続いている場合、そしてほかの病気によるものでないときに慢性気管支炎の診断がなされます。
症状としては、咳や痰だけではなく発熱や呼吸をするときのゼーゼーと言った音がする症状が現れる事があります。一番の原因は煙草と言われております。

【肺結核】
肺結核は結核菌と言う最近が肺に感染して起こる病気です。肺以外にもリンパ節、腸、骨などにも感染します。肺結核は人から人に感染します。症状としては咳、淡、血痰、倦怠感、発熱などが見られます。

【上気道炎(咽喉頭炎)】

咽喉頭炎とは食事の嚥下で通るところの咽頭や、呼吸や声を出す声帯のある喉頭にウイルス又は最近が感染し炎症を起こして喉が痛くなったり熱が出たり咳が出たりする病気です。急性咽喉頭炎の場合には、のどの痛み、発熱、リンパ腺の腫れ、嗄声などを伴います。慢性化すると痰も多くなります。

【上気道炎(鼻カタル)】
鼻カタルとは鼻炎の事を示します。くしゃみが出て鼻が詰まり、鼻水も多く出ます。風邪による最近、ウイルス感染が一番多いです。

使用方法

フストジル注射液50mgを使用する場合、主成分であるグアイフェネシンとして、通常成人には1回量として50mgを1日1回から2回皮下又は筋肉内に注射します。なお、投与する患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められています。

副作用

その他の副作用
消化器の副作用が報告されています。

発生頻度は以下の通りです。
1)消化器
食欲不振、悪心(0.1~5%未満)
胃部不快感(頻度不明)

頻度不明の胃部不快感であっても異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■グアイフェネシンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、フストジル注射液50mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼フストジル注射液50mgの有効成分
グアイフェネシン
▼代表薬の添加物
・安息香酸ナトリウムカフェイン

使用に注意が必要な方
1)妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する事。
血液ー胎盤喚問通過性については胎盤通過が認められております。
2)授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する事。
授乳中への移行性についての該当資料はありません。
3)高齢者
一般的に高齢者は生理機能が低下している為減量する等注意する事。

上記にあてはまる方は、グアイフェネシンを使用する事が出来ない可能性があります。
グアイフェネシンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

グアイフェネシンに関する
よくある質問
薬を注射したらどのぐらいで効果が現れますか?

注射したことによる治療上有効な血中濃度の該当資料はありませんが、グアイフェネシンを経口投与した場合、15分後には血中に検出されております。また半減期は1時間との事でしたので速やかに体内から消失する医薬品になります。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

グアイフェネシンの効果は何ですか?

グアイフェネシンは鎮咳去痰薬になります。咳中枢の興奮を鎮めて咳を止めます。更に気管支の分泌物を増やして痰の粘りをとり、痰を吐き出しやすくします。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

グアイフェネシンの副作用は何ですか?

副作用のほとんどない安全性の高いお薬です。消化器の副作用の報告があり、胃部不快感、食欲不振、吐き気などが出る可能性があります。いずれの場合も頻度不明ですので消化器症状の副作用が見られる場合は速やかに使用を中止し、主治医に相談するようにしましょう。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

グアイフェネシンに禁忌はありますか?

グアイフェネシンに併用禁忌の医薬品はありません。使用上の禁忌については、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者が挙げられます。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

グアイフェネシンの投与量はどのくらいになりますか?

通常成人には1回50mgを1日1回から2回皮下注もしくは筋肉内注射する事とされております。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

グアイフェネシンは自分で注射する事ができますか?

グアイフェネシンを主成分とするフストジル注射液50mgは自己注射ではありません。
インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】

参考元一覧

インタビューホーム 【京都薬品工業株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
くすりのしおり 【くすりの適正使用協議会】

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。