成分名 |
ジプロフィリン |
適応症状 |
医療用医薬品の成分である「ジプロフィリン」は販売名「カフコデN配合錠」として使用する場合には、①風邪症候群と診断された場合における鎮咳(咳止め)、または解熱・鎮痛剤として、若しくは②気管支炎と診断された場合における鎮咳に対して適応をもちます。 |
簡易説明 |
医療用医薬品の成分である「ジプロフィリン」は単剤使用の場合では注射剤が主流ですが、内服薬として使用する場合には配合剤の医薬品として認可されております。その中でも今回はカフコデN配合錠に着目し解説していきたいと思います。ジプロフィリンは主に咳症状を鎮める作用があり感冒剤などに配合されることによって種々の症状に対し治療を行います。注射剤であれば単剤で気管支喘息であったり気管支炎などの治療に使用される点が内服薬との違いになります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/皮膚科/耳鼻咽喉科/脳神経外科内科/泌尿器科/消化器内科外科/精神科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:6円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
カフコデN錠として2002年3月13日に製造販売が承認され、2002年7月5日に薬価基準へと収載される。その後2002年8月1日に発売となりました。またカフコデN配合錠に名称変更になり、2009年6月26日に製造販売が承認され、改めて2009年9月25日に薬価基準に収載となりました。 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
カフコデN配合錠【製薬メーカー:マイランEPD合同会社】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ジプロフィリンを配合しているカフコデN配合錠は①風邪症候群と診断された場合における鎮咳(咳止め)、または解熱・鎮痛剤として、若しくは②気管支炎と診断された場合における鎮咳にたいして効果のある薬になります。
カフコデN配合錠は有効成分としてジプロフィリンの他にジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、アセトアミノフェン、ブロモバレリル尿素が配合されております。今回に至ってはジプロフィリンに着目し作用機序を紐解いていきます。
ジプロフィリンの作用機序は、ホスフォジエステラーゼを阻害する事により、①細胞内cAMPの増加、②アデノシン受容体拮抗、③細胞内Ca2+の分布調節等の説があるとされています。
テオフィリンやカフェイン等も同様にホスホジエステラーゼ阻害薬であり、細胞内cAMPを増加させることによって、cAMP依存性プロテインキナーゼを活性化させ、腫瘍壊死因子を阻害し、ロイコトリエン合成を阻害し、炎症を低減させて自然免疫を抑制します。また心筋や気管支平滑筋などに存在しているアドレナリンβ受容体はアデニル酸シクラーゼと共役している為に、テオフィリンの摂取・服用はアドレナリンβ作用を強め、気管支平滑筋を弛緩させることによって喘息等に効果を示します。また非選択的アデノシン受容体拮抗薬であり、A1,A2,A3受容体を同程度遮断します。
臨床試験においてモルモットから摘出した気管支筋を弛緩させる事から、気管支拡張作用がある事がを示されています。 |
使用方法 |
通常成人に使用する場合には、1日3回、1回2錠ずつ内服します。なお、12歳以上の小児に使用する際には年齢により適宜減量して使用する事とされています。 |
副作用 |
重大な副作用
1)ショック(頻度不明)
2)アナフィラキシー(頻度不明)
3)中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発
疹性膿疱症(頻度不明)
4)顆粒球減少(頻度不明)
5)喘息発作の誘発(頻度不明)
6)劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(頻度不明)
7)間質性肺炎(頻度不明)
8)間質性腎炎、急性腎障害(頻度不明)
9)呼吸抑制
その他の副作用
過敏症、精神神経系、循環器、消化器、血液、依存性の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)過敏症
発疹、掻痒感、紅斑、発熱等(頻度不明)
2)精神神経系
眠気、めまい、視調節障害、発汗、倦怠感、神経過敏、頭痛、不眠、熱感、疲労、難聴、抑うつ、知覚異常、言語障害、思考異常、運動失調等(頻度不明)
3)循環器
不整脈、血圧変動、動悸、顔面紅潮、顔面蒼白等(頻度不明)
4)消化器
悪心・嘔吐、便秘、食欲不振、口渇、下痢、腹痛、腹部膨満感等(頻度不明)
5)血液
血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)、チアノーゼ等(頻度不明)
6)依存性
薬物依存(頻度不明)
過敏症で現れる症状の様に異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
■ジプロフィリンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、カフコデN配合錠はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼カフコデN配合錠の有効成分
ジプロフィリン
▼代表薬の添加物
・トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、カルナウバロウ
2)重篤な呼吸抑制のある患者
3)気管支喘息発作中の患者
4)アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)またはその既往歴のある患者
5)消化性潰瘍のある患者
6)重篤な肝障害のある患者
7)重篤な腎障害のある患者
8)重篤な血液の異常のある患者
9)重篤な心機能不全のある患者
10)閉塞隅角緑内障の患者
11)前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者
12)アドレナリン及びイソプロテレノール等のカテコールアミンを投与中の患者
13)12歳未満の小児
使用に注意が必要な方 1)脳に器質的障害のある患者
2)気管支喘息のある患者
3)代謝性アシドーシスのある患者
4)副腎皮質機能低下症のある患者
5)てんかんの患者
6)心機能異常のある患者
7)呼吸機能障害のある患者
8)高血圧症の患者
9)消化性潰瘍の既往歴のある患者
10)肝障害又はその既往歴のある患者
11)腎障害又はその既往歴のある患者
12)血液の異常又はその既往歴のある患者
13)出血傾向のある患者
14)甲状腺機能異常のある患者
15)開放隅角緑内障の患者
16)過敏症の既往歴のある患者
17)衰弱者
18)アルコール多量常飲者
19)高齢者
20)12歳以上の小児
21)絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者
22)妊婦、産婦、授乳婦等
23)小児等
上記にあてはまる方は、ジプロフィリンを使用する事が出来ない可能性があります。 ジプロフィリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)アルコール(飲酒)
2)中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、パルビツール酸系薬剤等):クロルプロマジン、ペルフェナジン、フェノバルビタール等
吸入麻酔剤(エーテル等)
モノアミン酸化酵素阻害剤
三環系抗うつ剤(イミプラミン塩酸塩等)
β遮断剤(アルプレノロール、プロプラノロール等)
3)クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)
4)甲状腺製剤(レボチロキシン、リオチロニン等)
5)キサンチン系薬剤(テオフィリン、アミノフィリン、コリンテオフィリン、カフェイン等)
中枢神経興奮剤(マオウ等)
上記を使用している方は、ジプロフィリンを使用する事が出来ない可能性があります。 ジプロフィリンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 1)カテコールアミン製剤:アドレナリン(ボスミン)、イソプロテレノール(プロタノール等)等
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ジプロフィリンに関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【マイランEPD合同会社】
カフコデN配合錠の添付文書情報 【PMDA】
ジプロフィリン注300mg「エーザイ」の添付文書情報 【PMDA】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】 |
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