トリメトキノール塩酸塩水和物

成分名

トリメトキノール塩酸塩水和物

適応症状

気管支喘息の気道閉塞性障害の諸症状の緩解
塵肺症の気道閉塞性障害の諸症状の緩解
慢性気管支炎の気道閉塞性障害の諸症状の緩解

簡易説明

トリメトキノール塩酸塩水和物は、β2受容体刺激薬に分類される気管支拡張薬です。気管平滑筋にある交感神経の「β2受容体」を刺激して気管支を広げる作用があります。この作用により、気道が狭くなることでヒューヒューゼーゼーといった、呼吸が苦しくなる状態を和らげます。主に「気管支喘息の気道閉塞性障害の諸症状の緩解」などの治療に使用されます。錠剤、シロップ、吸入液などの剤型があり、症状によって使い分けられます。

処方可能な診療科目

内科/循環器内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:3mg約12円
薬代1gあたりの目安:1%約24.7円
薬代1mlあたりの目安:0.1%約7.2円
薬代1mlあたりの目安:0.5%約28.4円
薬代後発薬1錠の目安:3mg約5.7円
薬代後発薬1mlの目安:0.1%約4円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売開始年月 : 1969年2月

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:ニプロESファーマ】
イノリン錠3mg
イノリン散1%
イノリンシロップ0.1%
イノリン吸入液0.5%

関連製品(ジェネリック)

【製薬メーカー:東和薬品】
トスメリアン錠3mg
トスメリアンシロップ小児用0.1%
トリメトキノール塩酸塩シロップ小児用0.1%「TCK」

効果・作用

トリメトキノール塩酸塩水和物は、β刺激薬と呼ばれてます。気管支を素早く拡張させ、狭くなった気道をゆるめ空気の流れを良くし、痰を外に出し、激しいせきをしずめる作用があります。

▼薬効病理
≪気管支拡張作用≫
各種スパスモーゲン(ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン)静脈内投与、または迷走神経刺激により誘発されたネコの気管支収縮に対して、トリメトキノールは、イソプレナリンと同程度の気管支拡張作用を示します。また、作用持続時間はイソプレナリンより長いです。
ヒスタミンまたは、メタコリン溶液を噴霧して誘発されたモルモットの気管支痙攣に対して、トリメトキノールは、イソプレナリンの5〜10倍の痙攣緩解作用を示します。ヒスタミンによる気管支痙攣に対して、トリメトキノール0.4mg/kg経口投与5時間後でも緩解作用が認められます。
≪気管支β2受容体の選択性≫
ネコにおいて、トリメトキノールの気管支拡張作用(β2刺激作用)は、心拍数増加作用(β1刺激作用)、拡張期血圧低下作用(β2刺激作用)、およびヒラメ筋に対する作用(β2刺激作用、振戦の実験的モデル)より強く、気管支β2受容体に対し作用選択性の高いことが認められています。
≪抗アレルギー作用≫
ヒスタミン遊離抑制作用(in vitro:モルモット肺臓細片)および、PCA反応抑制作用(in vivo:ラット)を有することが認められています。

▼特徴
β2受容体刺激薬に分類される「気管支拡張薬」です。
気管支に選択的に作用し、旧来のβ刺激薬に比べると、心臓を刺激する作用が弱いほうです。

使用方法

≪錠剤≫
トリメトキノール塩酸塩水和物として1回2~4mg、1日2~3回経口投与してください。
※年齢・症状により適宜増減してください。
≪シロップ≫
次記量を1日量とし、1日3〜4回に分けて経口投与してください。
1歳未満:1〜2mL
1歳〜3歳未満:2〜4mL
3歳〜5歳未満:4〜6mL
≪吸入液≫
吸入器を用い、1回0.25〜0.5mL(トリメトキノール塩酸塩水和物として1.25〜2.5mg)を深呼吸しながら吸入してください。
症状に応じて適宜吸入してください。

副作用

主な副作用
トリメトキノール塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
トリメトキノール塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

心悸亢進、悪心、食欲不振、頭痛、口渇、過敏症、発疹、血圧変動、胸部圧迫感、振戦、眩暈

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

重篤な血清カリウム値低下、血清カリウム値低下作用が増強、心リズムに及ぼす作用を増強

その他の副作用
熱感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■トリメトキノール塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方イノリン錠3mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼イノリン錠3mgの有効成分
トリメトキノール塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
クエン酸水和物、クエン酸カルシウム、コムギデンプン、ステアリン酸マグネシウム、トウモロコシデンプン

妊婦/授乳者

使用に注意が必要な方
高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
高血圧症
甲状腺機能亢進症
心疾患
糖尿病
キサンチン誘導体併用
ステロイド剤併用
利尿剤併用

上記にあてはまる方は、トリメトキノール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
トリメトキノール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
カテコールアミン製剤
エピネフリン
イソプロテレノール
キサンチン系薬剤
テオフィリン
副腎皮質ホルモン剤
プレドニゾロン
利尿剤
アミノフィリン製剤

上記を使用している方は、トリメトキノール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
トリメトキノール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

トリメトキノール塩酸塩水和物に関する
よくある質問
効き目が薄い時は再度使って大丈夫ですか?

過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあり、特に発作発現時の吸入投与の場合には使用が過度になりやすいので十分に注意すること。

添付文書イノリン錠3mg

【上記引用元:ニプロESファーマ株式会社】

高血圧ですが使っても大丈夫ですか?

高血圧症の患者〔交感神経刺激作用により高血圧症状を悪化させるおそれがある。〕

添付文書イノリン錠3mg

【上記引用元:ニプロESファーマ株式会社】

参考元一覧

添付文書イノリン錠3mg【ニプロESファーマ株式会社】

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