エバスチン

成分名

エバスチン

適応症状

蕁麻疹/湿疹/皮膚炎/痒疹/皮膚そう痒症/アレルギー性鼻炎

簡易説明

抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎(くしゃみや鼻みずなど)、咳などの症状を改善する成分です。
ただし、対症療法薬になりますので、エバスチンを治療薬として、アレルギーの原因そのものを治癒させることはできません。

処方可能な診療科目

皮膚科、耳鼻科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬エバスチン錠5mg薬価:47.8円/錠 10mg薬価:64.2円/錠
エバスチンOD錠5mg薬価:47.8円/錠 10mg 薬価:64.2円/錠
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2008年7月 販売開始

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

エバスチン錠5mg/10mg【製薬メーカー:住友ファーマ】
エバスチンOD錠5mg/10mg【製薬メーカー:住友ファーマ】

関連製品(ジェネリック)

エバスチン錠5mg/10mg ・エバスチンOD錠5mg/10mg(ファイザー製薬、沢井製薬、東和薬品、ニプロ、陽進堂、全星薬品工業、長生堂製薬、日新製薬-山形、高田製薬、ダイト、日本ケミファ、日医工、キョーリンリメディオ)

効果・作用

2014年1月20日、興和からエバステルALという商品名で発売されました。
その後、2018年1月5日に、要指導医薬品から第二類医薬品に変更されて、一般薬でも販売されるようになりました。
つまり処方箋医薬品から市販薬へ変更されたスイッチOTCです。
一般薬の販売は5mgのみの販売となり、10mgは処方薬となるので病院、専門医でしか入手できません。
エバスチン錠は大日本住友製薬が開発した抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)の一つです。
脳組織への血液中からの物質の移行は、厳密に制限されています。
これを血液脳関門と言い、エバスチンがほとんどこの血液脳関門を通過しないので、抗ヒスタミン薬の特性の副作用の鎮静、傾眠等を起こすことが少ないのがこのエバスチンの利点です。
エバスチンの有用性は、H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、気管支平滑筋の収縮、知覚神経終末刺激による?痒、など)を抑制する働きがあります。
これに加えて、ケミカルメディエーター(化学伝達物質)遊離抑制作用(肥満細胞の細胞膜を安定化し、化学伝達物質ヒスタミンの放出を抑制する作用を示し、それによりアレルギー性鼻炎の症状を抑える)を有する点が、従来の抗ヒスタミン薬とは異なる大きな点です。

使用方法

成人は1回0.5~1錠(主成分として5~10mg)を1日1回服用します。
1回の必要成分量は年齢・症状により適宜増減されます。
1日一回の服用なので飲み忘れた場合は、気がついた時点で1回分を服用しますが、次に飲む時間が近い場合は忘れた分は飲まず、次回の服用時間に合わせて1錠服用します。

副作用

主な副作用
浮腫、過敏症、発疹、蕁麻疹、動悸、血圧上昇、眠気、倦怠感、頭痛、眩暈、しびれ感
エバスチンには、副作用が起こる可能性があります。

エバスチンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫、肝機能障害、黄疸、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、 Al-P上昇、ビリルビン上昇、QT延長、心室性不整脈、Torsades de Pointes

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
・過敏症
・妊婦・産婦

使用に注意が必要な方
・肝障害
(肝機能検査を頻繁におこなうなど慎重に用いてください。)
・長期ステロイド療法
・高齢者
上記にあてはまる方は、エバスチンを使用する事が出来ない可能性があります。
エバスチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

上記にあてはまる方は、エバスチンを使用する事が出来ない可能性があります。
エバスチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・抗生物質
エリスロマイシン(エリスロシン)
・抗真菌薬
イトラコナゾール(イトリゾール)
(上記の両薬は併用により、この薬の血中濃度が上昇する可能性があります)
・結核薬
リファンピシン(リファジン)
(血中濃度を低下させるおそれがあります)

■使用上の注意について
・症状により、用法用量が異なります。医師、薬剤師の指示通りにご使用ください。
・服用をはじめて、すぐに効いてきますが、十分な効果がでるまでに数日かかる場合があります。
・花粉症で用いる場合、予防として花粉の飛び始める直前から開始することがあります。その後も決められた期間続けてください。

【検査について】
長期的に服用する場合、定期的に血液や尿の検査を受けたほうがよいでしょう。
肝機能検査が大切です。
【食生活】
個人差がございますが、食後に眠気を催します。
車などの運転をふくめ危険をともなう機械の操作や作業には十分注意してください。

上記を使用している方は、エバスチンを使用する事が出来ない可能性があります。
エバスチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
該当なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
エバステル錠と、ジェネリックのエバスチンOD錠の花粉症時に服用する場合の効果は同じくらいでしょうか?

効果は一緒です。ご安心ください。

5歳児20キロ子供にエバスチン5mgを処方されましたが、市販されているエバステルという同じ成分の薬は5mgを15歳未満は飲んではいけないとなっていました。子供がエバスチン5mgの処方は大丈夫ですか?

医療用エバスチン、エバルステルは治療に当たった医師が、年齢症状によって適宜増減して処方できます。
市販薬のエバステルALは、店頭で簡単に手に入って家庭で飲めるという性質上、大人用の薬だから15歳未満は飲まないようにということになっています。
副作用が発生した場合のことなども考えて、このような決まりになっています。

アレルギー症状緩和のため、エバスチン錠10mgを処方され、飲んだところ15分後くらいに弱いかゆみ、発疹があらわれました。これは薬による症状なのでしょうか?

まずは、薬物アレルギーを疑いましょう。
エバスチンという薬が体質的に合わないということです。
アレルギーの基本は、アレルギーの原因となる物質を遠ざけることです。
つまりエバスチンという薬、あるいはその仲間の薬は避けていただく方が無難でしょう。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。