成分名 |
プロカテロール塩酸塩水和物 |
適応症状 |
気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難の諸症状の緩解
急性気管支炎の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難の諸症状の緩解
肺気腫の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難の諸症状の緩解
慢性気管支炎の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難の諸症状の緩解 |
簡易説明 |
プロカテロール塩酸塩水和物は、気管支拡張薬です。β2受容体刺激薬に分類されます。気管支炎などで気道が狭くなり、ヒューヒュー・ゼーゼー苦しくなった気管支を広げ、呼吸を楽にする作用があります。
主に、呼吸困難の諸症状の緩解に使用されます。旧β刺激薬に比べると、心臓を刺激する作用が弱いほうです。
薬剤によっては慢性気管支炎などに使われるものあります。
錠剤・吸入器・細粒・シロップなどの剤型があり、症状によって使い分けられます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/呼吸器内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~5,000円
薬代1gあたりの目安:0.005%約46.6円
薬代1gあたりの目安:0.01%約39.1円
薬代1錠あたりの目安:25μg約11.4円/50μg約11.9円
薬代1mlあたりの目安:0.01%約26.8円
薬代1個あたりの目安:0.3ml約13円/0.5ml約18.3円
薬代1キットあたりの目安:5μg約585.7円/10μg約726.4円
薬代1キットあたりの目安:10μg約770.7円
薬代後発薬1mlの目安:5μg約3.9円
薬代後発薬1gの目安:0.01%約39円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売開始年月 : 1980年12月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:大塚製薬】
メプチンドライシロップ0.0051%
メプチン顆粒0.01%
メプチン錠50μg
メプチンミニ錠25μg
メプチンシロップ5μg/ml
メプチン吸入液0.011%
メプチン吸入液ユニット0.3ml/0.5ml
メプチンキッドエアー5μg吸入100回/10μg吸入100回
メプチンスイングヘラー10μg吸入100回 |
関連製品(ジェネリック) |
プロカテロール塩酸塩シロップ5μg/ml「日医工/テバ/日新/タカタ」【製薬メーカー:日医工/武田テバ薬品/日新製薬-山形/高田製薬】 |
効果・作用 |
気管支のβ2受容体を刺激し気管支を拡張させることで喘息などによる咳や息苦しさなどを改善する作用があります。主に「気管支喘息の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難の諸症状の緩解」などに使用されます。
▼作用機序
気管支に置いてβ2受容体に直接作用します。β2受容体に作用すると、アデニル酸シクラーゼを活性化し、cAMP量を増加させるよう働きます。cAMPの増加により、気管支の平滑筋が弛緩するため、狭くなった気管支が拡がります。
▼病理作用
喘息や気管支炎などによって気管支の炎症が引き起こされると、気道が狭くなり咳の発作や息苦しさなどの呼吸器症状があらわれます。気管支には、交感神経が関与する≪β2受容体≫というものがあり、この受容体が刺激を受けると気管支が拡張します。
プロカテロール塩酸塩水和物は、気管支のβ2受容体刺激作用によって気管支を広げ、呼吸を楽にすることで症状を改善します。
内服薬では、薬の効果持続時間によって「長時間型、中時間(長時間型と短時間型の中間)型、短時間型」に分類されます。ただし、外用薬(貼付薬や吸入薬など)では効果持続時間が内服薬と異なる場合があるので注意が必要です。
▼特徴
β2刺激薬の中でも、「長期管理薬」か「発作治療薬」の二種類に分けられます。プロカテロール塩酸塩水和物は、後者の喘息発作を和らげる薬に分類されます。
喘息が起きると「すぐに効果を表して喘息発作を改善、改善後は素早く薬の作用がなくなる」という薬を使用します。このようなβ2受容体刺激薬を「SABA(Short Acting β2 Agonist:短時間作用性吸入β2刺激薬)」といいます。
プロカテロールを吸入薬として使用する際、SABAとして症状を改善させる目的で使われます。吸入薬は、直接気管支に直接薬を投与することが可能なので、経口薬よりも素早く効果を発揮します。
▼錠剤、吸入液、エアーの違い
≪錠剤(内服薬)≫
低用量で、喘息発作の予防に使用されます。
≪吸入液、エアー≫
喘息発作の改善に使用されます。
▼他のβ2刺激薬(内服薬・外用貼付薬)
ホクナリン
スピロペント
ベネトリン
ベロテック
メプチン |
使用方法 |
≪錠剤≫
通常、成人には1回50μg(1錠)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に経口投与してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減します。
≪吸入液≫
通常成人1回30~50μg(0.3~0.5mL)、小児1回10~30μg(0.1~0.3mL)を深呼吸しながらネブライザーを用いて吸入してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減する
≪キッドエアー≫
通常成人1回20μg(4吸入)、小児1回10μg(2吸入)を吸入してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減します。
(用法及び用量に関連する注意)
成人1回4吸入、小児1回2吸入の用法及び用量を守り、1日4回(原則として成人16吸入、小児8吸入)までとします。
≪ドライシロップ≫
通常、成人には1回50μg(ドライシロップとして1g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に用時溶解して経口投与してください。
6歳以上の小児には1回25μg(ドライシロップとして0.5g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に用時溶解して経口投与してください。
6歳未満の乳幼児には1回1.25μg/kg(ドライシロップとして0.025g/kg)を1日2回、朝及び就寝前ないしは1日3回、朝、昼及び就寝前に用時溶解して経口投与してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減します。
≪シロップ≫
通常、1回50μg(シロップとして10mL)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に経口投与してください。
6歳以上の小児には1回25μg(シロップとして5mL)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に経口投与する
6歳未満の乳幼児には1回1.25μg/kg(シロップとして0.25mL/kg)を1日2回、朝及び就寝前ないしは1日3回、朝、昼及び就寝前に経口投与してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減する
≪顆粒≫
通常、成人には1回50μg(顆粒として0.5g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に経口投与してください。
6歳以上の小児には1回25μg(顆粒として0.25g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に経口投与してください。
6歳未満の乳幼児には1回1.25μg/kg(顆粒として0.0125g/kg)を1日2回、朝及び就寝前ないしは1日3回、朝、昼及び就寝前に経口投与してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減する
≪スイングヘラー≫
通常成人1回20μg(2吸入)、小児1回10μg(1吸入)を吸入してください。
※なお、年齢、症状により適宜増減します。
(用法及び用量に関連する注意)
成人1回2吸入、小児1回1吸入の用法及び用量を守り、1日4回(原則として成人8吸入、小児4吸入)までとします。 |
副作用 |
主な副作用
プロカテロール塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
プロカテロール塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
動悸、頻脈、振戦、頭痛、めまい、嘔気、胃部不快感、発疹、血清カリウム値低下、上室性期外収縮、上室性頻拍
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
ショック、アナフィラキシー、重篤な血清カリウム値低下、血清カリウム値低下増強
その他の副作用
心室性期外収縮、心房細動、手指痙縮、筋痙直、筋痙攣、神経過敏、過敏症、そう痒感、AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、肝機能障害、全身倦怠感、血糖上昇、ほてり、不眠、手足のしびれ感、嘔吐、口渇、脱力感、鼻閉、耳鳴
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■プロカテロール塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方メプチン錠50μgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼メプチン錠50μgの有効成分
プロカテロール塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
D-マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム
妊婦/授乳者
過敏症
使用に注意が必要な方 高齢者
新生児/乳児/幼児/小児
高血圧
甲状腺機能亢進症
心疾患
低酸素血症
糖尿病
キサンチン誘導体併用
ステロイド剤併用
利尿剤併用
上記にあてはまる方は、プロカテロール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 プロカテロール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 カテコールアミン製剤
エピネフリン
イソプロテレノール
キサンチン系薬剤
テオフィリン
アミノフィリン製剤
ジプロフィリン
副腎皮質ホルモン剤
ベタメタゾン
プレドニゾロン
コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム
利尿剤
フロセミド
上記を使用している方は、プロカテロール塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 プロカテロール塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
プロカテロール塩酸塩水和物に関する よくある質問 |
|
参考元一覧 |
インタビューフォームメプチン錠50μg【大塚製薬株式会社】
添付文書メプチンキッドエアー5μg吸入100回【大塚製薬株式会社】 |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |