トラニラスト

成分名

トラニラスト

適応症状

気管支喘息/アレルギー性鼻炎/アトピー性皮膚炎/ケロイド/肥厚性瘢痕

簡易説明

トラニラストは、肥満細胞に貯えられ、刺激に応じて放出されてアレルギー反応の原因となる、ヒスタミンやロイコトリエンなどを抑制し、アレルギー症状反応を改善します。
クシャミ、鼻水、鼻づまりに有効ですが、その他にも、アトピー性皮膚炎では、かゆみの軽減効果が期待できます。
さらに軽い喘息の補助薬、傷跡に生じるケロイドを抑制する効果を持ち合わせており、火傷はもちろんのこと、がいしょうや、手術あとの処方など幅広い分野で用いられます。

処方可能な診療科目

耳鼻科/咽喉科/皮膚科/眼科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1カプセルの目安:100mg14.3円
薬代点眼の目安:0.5%441.8円/瓶
薬代後発薬1カプセルの目安:100mg7.8~7.9円
薬代後発薬点眼の目安:0.5%271.5円/瓶
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:1982年8月【リザベンカプセル100mg】

国内のジェネリック認可

国内のジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

リザベンカプセル100mg【製薬メーカー:キッセイ薬品工業】
リザベン細粒10%【製薬メーカー:キッセイ薬品工業】
リザベンドライシロップ5%【製薬メーカー:キッセイ薬品工業】
リザベン点眼液0.5%【製薬メーカー:キッセイ薬品工業】
トラメラスPF点眼液0.5%【製薬メーカー:ロートニッテン】
トラメラス点眼液0.5%【製薬メーカー:ロートニッテンファーマ】

関連製品(ジェネリック)

トラニラスト点眼液0.5%「サワイ/TS/JG/FFP/SN/ニットー」
トラニラストカプセル100mg「タイヨー/CH/トーワ」
トラニラストDS5%「CH」

効果・作用

トラニラストは、抗アレルギー薬のうちの「化学伝達物質遊離抑制薬」に分類されます
大きな特徴は、従来の抗ヒスタミン薬にみられる副作用の眠気や口の渇きの副作用がありません。
通常、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ケロイド・肥厚性瘢痕などの治療と、さまざまな分野で用いられますが、気管支喘息に用いられる場合、既に起こっている喘息発作の原因そのものを改善する薬ではありません。
また、アレルギーの根本的原因そのものを治癒する効果はありません。

その作用機序は、肥満細胞、各種炎症細胞からの化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の遊離抑制にあり、対症療法剤(病原体による発熱や痛みなどの症状を抑える治療法)と異なりアレルギー性疾患のより原因療法(病気の原因を根本的に取り除くことを目標とする)に一層近づいた薬です。
また、サイトカインや活性酸素をの遊離抑制により、線維芽細胞のコラーゲン合成を抑制します。
つまりは、傷や火傷に生じるケロイドを防ぐことで傷跡を残しにくくする効果があります。
そのため、手術あとによる、傷跡のケロイドを防ぐためにこのトラニラストを処方することがあります。

使用方法

▼カプセル・錠
通常、成人は1回トラニラストとして100mg(1カプセルまたは1錠)を1日3回経口服用します。
ただし、年齢、症状により適宜増減してください。
▼細粒
通常、成人は1回1g(トラニラストとして100mg)を1日3回経口服用します。
ただし、年齢、症状により適宜増減してください。
通常、小児は1日量0.05g/kg(トラニラストとして5mg/kg)を3回に分けて経口服用する。
ただし、年齢、症状により適宜増減してください。
▼ドライシロップ
通常、小児は1日量0.1g/kg(トラニラストとして5mg/kg)を3回に分け、用時懸濁して経口服用します。
ただし、年齢、症状により適宜増減してください。

副作用

主な副作用
発疹/かゆみ/吐き気/食欲不振/腹痛/生理不順
「膀胱炎様症状」尿の回数が多い/排尿時の痛み/排尿後もスッキリしない/血尿
「肝臓の重い症状」だるい/食欲不振/吐き気/発熱/発疹/かゆみ/皮膚や白目が黄色くなる/尿が茶褐色
「腎臓の重い症状」尿が少ない/尿が出ない/尿の濁り/泡立ち/血尿/むくみ/だるい/吐き気/側腹部痛/腰痛/発熱/発疹
「重い血液成分の異常」発熱/喉の痛み/口内炎/だるい/皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血/歯肉出血など出血傾向

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■妊婦(特に約3ヵ月以内)または妊娠している可能性のある方
■トラニラストに対し過敏症の既往歴のある患者
■トラニラストを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方リザベンカプセル100mgは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼リザベンカプセル100mgの有効成分
トラニラスト
▼代表薬の添加物
結晶セルロース/カルメロースカルシウム/ヒドロキシプロピルセルロース/ステアリン酸カルシウム/タルクカプセル本体にラウリル硫酸ナトリウム/酸化チタン/ゼラチンを含む

使用に注意が必要な方
・肝臓や腎臓の悪い方
(定期的に検査をおこなうなど慎重に投与する必要があります。)

上記にあてはまる方は、トラニラストを使用する事が出来ない可能性があります。
トラニラストを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・ワルファリンカリウム
トラニラストとの併用(または併用中止)により、ワルファリンカリウムの作用が増強したり減弱されてしまい、トロンボテスト値が低下または上昇されることが確認されています。
トラニラストとの併用(または併用中止)を行う場合には、凝血能の変動に十分注意すしてください。
ワルファリンカリウムの代謝を抑制してしまい、凝血能を変動させる可能性があることが確認されています。

上記を使用している方は、トラニラストを使用する事が出来ない可能性があります。
トラニラストを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

よくある質問
何歳から使用できますか?

1歳以上であれば使用可能です。
ですが、使用者が自分で症状を伝えられるようになってから使用することが望ましいとされています。

蕁麻疹が出ているため、病院でトラニラストカプセル100mgを処方されました。
現在、授乳中ですが服用して問題ないものでしょうか?

トラニラストに関しては、動物実験で乳汁中への移行が確認されているため授乳中の場合にはトラニラスト使用中は授乳を避ける必要があります。

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医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。