クロフェダノール塩酸塩

成分名

クロフェダノール塩酸塩

適応症状

急性気管支炎、又は急性上気道炎に伴う咳嗽

簡易説明

クロフェダノール塩酸塩は中枢性鎮咳剤と呼ばれる咳止めであり、錠剤と顆粒剤が発売されています。鎮咳活性の最も高い成分で、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物と同程度の鎮咳作用を有し、作用時間は約2倍あります。非麻薬性であり、連用した場合でも耐性及び依存性の発現は認められていません。コデイン及びデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物に勝る気管筋痙攣緩解作用を示します。

処方可能な診療科目

内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/耳鼻咽喉科/脳神経外科内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,000円~5,000円
薬代1錠あたりの目安:12.5mg約7円/顆粒4.17%約23円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

コルドリン錠12.5mgは1981年5月1日に製造販売が承認され、1981年9月1日に薬価基準収載。同日より販売が開始される。販売名変更に伴い、2007年3月22日には製造販売を承認しなおし、2007年6月15日には、再び薬価基準に収載となる。
コルドリン顆粒4.17%は1981年5月1日に製造販売が承認され、1981年9月1日に薬価基準収載。同日より販売が開始される。販売名変更に伴い、2007年3月22日には製造販売を承認しなおし、2007年6月15日には、再び薬価基準に収載となる。

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

コルドリン錠12.5mg/顆粒4.17%【製薬メーカー:日本新薬株式会社】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

効果・作用

クロフェダノール塩酸塩はコルドリン錠12.5mg/顆粒4.17%として発売されており、急性気管支炎、又は急性上気道炎に伴う咳嗽にたいして効果のある薬になります。

その作用機序は、中枢に作用し、咳嗽抑制作用を示します。通常、急性気管支炎や急性上気道炎における咳の治療に用いられます。
本剤の作用部位は、四丘体下丘以下の脳幹部にある咳中枢そのものであり、末梢作用はないと確定されています。
薬効を裏付ける試験において4つの作用が認められています。
1)中枢鎮咳作用について
咳嗽ネコ法による臨床試験では、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物と同程度の鎮咳作用が認められています。その作用は投与後20分から30分で発現し、作用持続時間は3~4時間と報告されており、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物と比較した場合およそ2倍でした。またイヌ、モルモットを用いた臨床試験では、作用点は四丘体下丘以下の脳幹部である咳中枢そのものであることが認められています。
2)非習慣性鎮咳作用について
4週間連続投与による臨床試験では、鎮咳効果の低減が見られず、耐性の形成は認められておりません。またラット、サルの試験において本剤には薬物依存性形成のないことが明らかにされています。
3)気管筋痙攣緩解作用について
モルモットによる臨床試験では、気管筋に対する作用としては緊張低下を示し、アセチルコリン、ヒスタミン、塩化バリウムにおける気管筋収縮に対して拮抗作用を示しました。またウサギを用いた臨床試験では、気管筋のアセチルコリン、ヒスタミンによる収縮に対し緩解作用が認められています。これらの作用はいずれにおいても、コデインやデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物に勝るものであることが認められています。
4)呼吸興奮作用について
静注投与により、呼吸数の増加、呼吸振幅の増大等の明らかな呼吸興奮作用を有していることが認められています。

使用方法

【コルドリン錠12.5mgの場合】
成人に投与する場合、1回2錠を1日3回経口投与します。なお、患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められています。

【コルドリン顆粒4.17%の場合】
成人に投与する場合、1回0.6gを1日3回経口投与します。なお、患者の年齢や症状によっては適宜増減する事が認められています。

副作用

重大な副作用
1)ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
蕁麻疹、冷汗、呼吸困難、喉頭浮腫、血圧低下等の異常が認めらる事があります。
2)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形滲出性紅斑(頻度不明)

その他の副作用
消化器、精神神経系、過敏症、循環器、その他の副作用が挙げられます。

発生頻度は以下の通りです。
1)消化器
食欲不振、胃痛・胃重感・胃部不快感、嘔気・嘔吐(1~5%未満)
下痢、便秘、口渇、腹痛(1%未満)
口内炎(頻度不明)
2)精神神経系
眩暈感、頭重感(1~5%未満)
眠気、頭痛、のぼせ感、四肢しびれ感(1%未満)
手指のふるえ、筋痙攣、浮遊感(頻度不明)
3)過敏症
発疹(1%未満)
掻痒(頻度不明)
4)循環器
心悸亢進(1%未満)
5)その他
喀出困難(1%未満)
倦怠感、口中痺れ感、舌の痺れ、にがみ感、味覚低下(頻度不明)

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
1)合併症・既往歴等のある患者
①衰弱者
本剤は中枢性鎮咳剤の為使用には注意が必要です。
2)妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性への使用には注意が必要です。添付文書上投与しないことが望ましいとされております。
3)授乳婦
授乳婦へ投与する場合には特に注意が必要です。母乳栄養の有益性並びに治療上の有益性を検討した上で、授乳を継続するかどうかを判断する必要があります。
4)小児等
小児等を対象とした臨床試験を行っていないため使用には注意が必要です。

上記にあてはまる方は、クロフェダノール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
クロフェダノール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
1)中枢神経抑制薬(フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系薬剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等)
併用する事により本剤の作用が増強されることがある為注意が必要となります。
2)中枢神経興奮薬(エフェドリン塩酸塩、マオウ、メチルフェニデート塩酸塩等)
併用する事により本剤の作用が減弱されることがある為注意が必要となります。

本剤は咳中枢に作用し咳嗽抑制作用を示します。その為中枢神経に作用する薬剤によって効果が増強及び減弱する事がある為併用には注意が必要です。ただし併用禁忌については設定されておりませんので比較的安心して使用できる薬剤です。症状が改善したら漫然と服薬せず主治医の指示に従い休薬するようにしましょう。"

上記を使用している方は、クロフェダノール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
クロフェダノール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬は報告されていません

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
くすりを飲み始めてどのぐらいで効果が現れますか?

服用後の最高血中濃度は2.5時間位と報告されております。臨床試験において行った試験の結果から、作用は20から30分に発現し、作用の持続は3~4時間で、投与後19時間の半減期で消失する事が報告されています。
インタビューホーム 【日本新薬株式会社】

飲み忘れたときはどうしたらよいですか?

飲み忘れた場合は、気が付いた時点で出来るだけ早く服薬してください。但し、次の服用時点が近い場合は、忘れた分は服用せず1回分とばして次の服用分より再開するようにしましょう。

皮膚粘膜眼症候群とはどのような副作用ですか?

急激に発症する皮膚・粘膜の炎症性疾患になります。高熱や全身の倦怠感等の症状を伴い、口唇、口腔、眼、外陰部などを含む全身に紅斑、水疱等が発症し表皮の壊死性障害を認眼る疾患です。
インタビューホーム 【日本新薬株式会社】

参考元一覧

インタビューホーム 【日本新薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。