成分名 |
オーラノフィン |
適応症状 |
関節リウマチ |
簡易説明 |
抗リウマチ薬の免疫調節薬(DMARD)です。
異常な免疫反応を調節し炎症を引き起こす物質などの産生を抑えることで関節リウマチの症状を和らげる経口金製剤。
オーラノフィンは、抗リウマチ薬として用いられる、金製剤のひとつ。
症状が軽度で発症早期の関節リウマチが適応であると考えられている。有効性が低いことから診療ガイドラインには採用されていない。
現在は販売中止しています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/リウマチ科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
新薬1錠あたりの目安:3mg103.9円(薬価)
後発薬1錠あたりの目安:3mg28.9円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1994年7月【発売開始】
2015年6月【販売中止】 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
リドーラ錠3mg(旧:リドーラ錠)【製薬メーカー:グラクソ・スミスクライン㈱】 |
関連製品(ジェネリック) |
オーラノフィン錠3mg(旧:リザスト錠)「サワイ」
グレリース錠3mg(旧:グレリース錠)「ダイト㈱」 |
効果・作用 |
金の有機化合物を原料とする、抗リウマチ薬の一つ。いわゆる金製剤のひとつです。
アセチル化されたチオグルコースに、金原子・トリエチルホスフィンが配位したかたちをしています。
作用機序は解明されていないが、金製剤が細胞内に取り込まれると、炎症を引き起こす酵素の分泌が抑制され、腫れや痛みが軽減すると考えられる。
効果があらわれるには数か月を要する。
服用により、かゆみやタンパク尿、肝障害などがあらわれることがあるため、定期的な検査が必要。
オーラノフィンは金化合物で、金が体内の硫黄に対して高い親和性を示すため、種々のチオール基(SH)が関与する酵素を阻害し、B細胞からの抗体産生を抑制するとともに抗原提示を抑制する効果を示します。効果は少し弱めですが腎障害などの副作用が少なく、比較的早期の慢性関節リウマチの治療に用いられています。
タンパク質は、リボソームが仲立ちとなって、20種類の標準アミノ酸から作られます。この20種類のアミノ酸とは別にリボソームで組み込まれる特別なアミノ酸がもうひとつあり、それがセレノシステインです。このアミノ酸は、システインの硫黄原子の部分が、セレン原子に置き換わっています。セレノシステインが使われるタンパク質は、ヒトでは何種類かあり、チオレドキシン還元酵素もそのひとつです。このチオレドキシン還元酵素が、オーラノフィンの標的タンパク質のひとつだろうと考えられています。
■オーラノフィン発売中止
かつて早期関節リウマチ(RA)に頻用された経口金製剤だが、オーラノフィン先発品のリドーラは2015年6月に販売中止になっており、後発薬である「オーラノフィン」(グレリース錠3mg)も2015年12月に販売中止と薬価基準経過措置を発表している。
また、後発薬であるオーラノフィン錠3mg「サワイ」も経過措置期間満了時期:2023年3月(予定)である。金製剤は過去のものになりつつあります。 |
使用方法 |
オーラノフィンとして1日6mgを朝食後及び夕食後の2回に分割経口投与する
なお、1日6mgを超える用量は投与しない。 |
副作用 |
主な副作用
オーラノフィンには、副作用が起こる可能性があります。
オーラノフィンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
貧血/倦怠感/発疹/皮膚そう痒感/粘膜そう痒感/紅斑/脱毛/蕁麻疹/光線過敏症/結膜炎/下痢
■オーラノフィンの注意すべき副作用
間質性肺炎/発熱/咳嗽/労作時息切れ/呼吸器症状/再生不良性貧血/貧血/赤芽球癆/無顆粒球症/全身倦怠感
重大な副作用
間質性肺炎/発熱/咳嗽/労作時息切れ/呼吸器症状/再生不良性貧血/赤芽球癆/無顆粒球症/全身倦怠感/皮下出血/粘膜下出血/急性腎不全/ネフローゼ症候群/腎機能検査値異常/BUN上昇/クレアチニン上昇/尿蛋白/剥脱性皮膚炎/皮膚粘膜眼症候群/Stevens?Johnson症候群/血小板減少/白血球減少/気管支炎/気管支喘息発作増悪/大腸炎/角膜潰瘍/網膜出血/多発性神経炎/ミオキミア
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
その他の副作用
軟便/胃痛/腹痛/口内炎/悪心/嘔吐/食欲不振/消化不良/便秘/腹部膨満/胃潰瘍/舌炎/口渇/口角炎/消化管出血/歯肉炎/潰瘍性大腸炎/好酸球増多/好中球減少/蛋白尿/血尿/AST上昇/ALT上昇/Al?P上昇/肝機能検査値異常/黄疸/鼻出血/浮腫/味覚異常/眩暈/体重減少/脱力感/頭痛/耳鳴/IgA低下/動悸/しびれ感/水晶体への金沈着/ 角膜への金沈着
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(オーラノフィン錠3mg「サワイ」の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼オーラノフィン錠3mgの有効成分
オーラノフィン
▼オーラノフィン錠3mgの添加物
カルナウバロウ/カルメロースCa/軽質無水ケイ酸/結晶セルロース/酸化チタン/ステアリン酸Mg/タルク/乳糖/ヒドロキシプロピルセルロース/ヒプロメロース/ポリソルベート80
・過敏症の方
・肝障害の方
・血液障害の方
・重篤な下痢の方
・重篤な副作用の方
・消化性潰瘍の方
・腎障害の方
・妊婦・産婦の方
・幼児・小児
・小児(0歳〜14歳)
使用に注意が必要な方 ・高齢者
【慎重投与】
・炎症性腸疾患の方
・乾癬の方
・副作用
・重篤な肝障害の方
・重篤な血液障害の方
・重篤な消化器障害の方
・重篤な腎障害の方
・蕁麻疹の方
・慢性皮疹の方
・薬物過敏症の方
・本剤成分又は含有成分で過敏症の既往歴のある方
上記にあてはまる方は、オーラノフィンを使用する事が出来ない可能性があります。 オーラノフィンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 免疫抑制剤/D-ペニシラミン/ワルファリン/フェニトイン
上記を使用している方は、オーラノフィンを使用する事が出来ない可能性があります。 オーラノフィンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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