シプロヘプタジン塩酸塩水和物

成分名

シプロヘプタジン塩酸塩水和物

適応症状

・血管運動性浮腫
・アレルギー性鼻炎
・感冒のくしゃみ
・感冒の咳嗽
・感冒の鼻汁
・血管運動性鼻炎
・枯草熱
・湿疹・皮膚炎のそう痒
・上気道炎のくしゃみ
・上気道炎の咳嗽
・上気道炎の鼻汁
・蕁麻疹
・皮膚疾患のそう痒
・皮膚そう痒症のそう痒
・薬疹のそう痒

簡易説明

抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎(くしゃみや鼻みずなど)、咳などの症状を改善する薬です。
アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しています。
このお薬は、ヒスタミンの受容体をブロックし、その働きをおさえることで アレルギー症状を緩和します。
カゼや花粉症をふくめ、アレルギー症状からくるクシャミや鼻水、じんま疹やかゆみなどに有効です。
ただし、対症療法薬になりますので、アレルギーの原因そのものは治せません。

処方可能な診療科目

耳鼻科/咽喉科/皮膚科/内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1,000円~3,000円
薬代1錠あたりの目安:4mg5.8円
薬代シロップ10mLあたりの目安:0.4mg16円
薬代後発薬シロップ10mLあたりの目安:0.4mg8.2円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

発売年月日:2008年4月【ペリアクチンシロップ0.04%】

国内のジェネリック認可

国内のジェネリック認可あり

関連製品(先発薬)

ペリアクチンシロップ0.04%【製薬メーカー:日医工】
ペリアクチン錠4mg【製薬メーカー:日医工】

関連製品(ジェネリック)

シプロヘプタジン塩酸塩シロップ0.04%(日医工岐阜工場/武田テバファーマ)

効果・作用

シプロヘプタジン塩酸塩水和物は、開発が古い第1世代の抗ヒスタミン薬です。
比較的速効性が高く、くしゃみ・鼻水・かゆみによく効きますが、鼻づまりにはあまり効果が見られません。
抗ヒスタミン作用にくわえ、抗コリン作用・抗セロトニン作用、あるいは脳内における抗ヒスタミン作用にもとづく鎮静作用など多彩な薬理作用を示します。
こういった作用を期待して、片頭痛、食欲不振、不眠などの治療に応用されることもあります。
第1世代の欠点は、抗コリン作用にもとづく口の渇きや排尿障害などいろいろ副作用がでやすい点です。
また、脂溶性が高く脳に入りやすいので、眠気や集中力の低下といった中枢抑制作用もみられます。
第1世代の抗ヒスタミン薬は、開発から長年の月日が経過しているので使用実績は豊富です。
副作用が出やすいなどの短所はありますが、昔から使用されている薬という事から安全性が確立されています。
子供の風邪やアレルギー性鼻炎に、粉薬やシロップ剤として調合し処方されることも多くあります。
最近は第2世代の抗ヒスタミン薬に処方が移っていますが、かゆみで眠れない場合など鎮静作用をかねて用いるとよいので今でも十分に需要のある抗ヒスタミン薬です。

▼抗ヒスタミン薬とは
抗原の刺激でアレルギー反応がはじまると、免疫系の細胞(肥満細胞)からヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が放出されます。
そして、ヒスタミンはある種の神経受容体(H1受容体)と結合し、その刺激によりクシャミや鼻水などのアレルギー症状が誘発、発現します。
シプロヘプタジン塩酸塩水和物は、ヒスタミンの受容体を遮断し、ヒスタミンが引き起こすさまざまなアレルギー症状を抑えます。
このような薬理作用から抗ヒスタミン薬と呼ばれています。

使用方法

【錠剤】
シプロヘプタジン塩酸塩として、通常成人1回4mgを1日1~3回経口服用します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。
【シロップ】
シプロヘプタジン塩酸塩として、通常成人1回4mg(10ml)を1日1~3回経口服用します。
なお、年齢、症状により適宜増減します。

副作用

主な副作用
シプロヘプタジン塩酸塩水和物には、副作用が起こる可能性があります。
シプロヘプタジン塩酸塩水和物を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
過敏症:発疹
精神神経系:眠気、眩暈、もうろう感、倦怠感、頭痛、不眠、しびれ感、注意力低下、いらいら感、興奮、運動失調、意識レベル低下
消化器:口渇、悪心、食欲不振、下痢、腹痛。
血液:白血球減少、血小板減少、紫斑。
その他:頻尿、食欲亢進、粘膜乾燥、浮腫、肝機能異常[AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇等]、鼻出血

重大な副作用
錯乱、幻覚、痙攣、無顆粒球症
(重篤な血液障害が現れることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行ってください)

極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■シプロヘプタジン塩酸塩水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ペリアクチンシロップ0.04%の場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼代表薬の有効成分
シプロヘプタジン塩酸塩水和物
▼代表薬の添加物
白糖、グリセリン、エタノール、サッカリンナトリウム、ソルビン酸、水酸化ナトリウム、香料

・閉塞隅角緑内障の方
(抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがあります)
・狭窄性胃潰瘍のある方
(抗コリン作用により胃内容の停滞が起こり、その結果胃酸分泌亢進が起き、症状を悪化させるおそれがあります)
・幽門十二指腸閉塞のある方
(抗コリン作用により胃内容の停滞、幽門十二指腸部の膨満が起こり、症状を悪化させるおそれがあります)
・前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある方
(抗コリン作用により尿閉を悪化させるおそれがあります)
・気管支喘息の急性発作時の方
(抗コリン作用により、喀痰の粘稠化・去痰困難を起こすことがあり、喘息を悪化させるおそれがあります)
・小児等への投与について
(安全性は確立されていないので投与しないでください。
(新生児へ投与し、無呼吸、チアノーゼ、呼吸困難を起こしたとの報告があります)
(乳・幼児において、過量投与により副作用が強くあらわれるおそれがあるので、年齢及び体重を十分考慮し、用量を調節するなど慎重に投与してください)
(抗ヒスタミン剤の過量投与により、特に乳・幼児において、幻覚、中枢神経抑制、痙攣、呼吸停止、心停止を起こし、死に至ることがあります)
・高齢者の方
(一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど慎重に投与してください。
なお、安全性が確立されていないので老齢の衰弱された方には投与しないでください)
上記にあてはまる方は、シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

使用に注意が必要な方
1.気管支喘息又はその既往歴のある方
(抗コリン作用により、喀痰の粘稠化・去痰困難を起こすことがあり、喘息の悪化又は再発を起こすおそれがあります)
2.眼内圧亢進のある方
3. 甲状腺機能亢進症のある方
4. 心血管障害のある方
5. 高血圧症のある方
(2~5に該当される方は抗コリン作用により症状を悪化させるおそれがあります)

上記にあてはまる方は、シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・中枢神経抑制剤(睡眠剤、鎮静剤、トランキライザー、抗不安剤等)
相互に作用を増強することがあります。
・モノアミン酸化酵素阻害剤
抗コリン作用が持続、増強されるおそれがあります。
・抗コリン作働薬
抗コリン作用が増強されるおそれがあります。
・セロトニン系を介して効果を発揮する抗うつ薬(選択的セロトニン再取り込み阻害剤等)
これらの薬剤の作用を減弱することがあります。

上記を使用している方は、シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する事が出来ない可能性があります。
シプロヘプタジン塩酸塩水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
小児用量はどれくらいでしょうか?

本剤は1ml中にシプロヘプタジン塩酸塩0.4mgを含有します。
必ず指示された服用方法に従ってください。
小児は1回、2~3歳3mL、4~6歳4mL、7~9歳5mL、10~12歳6.5mLを1日1~3回服用します。

子供が薬を嫌がります。特にシロップ系のものは飲んでくれません。ペリアクチンシロップはどんな匂い、味がしますか?

無色~微黄色澄明の液で, 果実のにおいがあり,強い甘味がありますので比較的お子様も服用しやすいと思われます。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。