成分名 |
ヒドロコルチゾン |
適応症状 |
慢性副腎皮質機能不全/亜急性甲状腺炎/ACTH単独欠損症/関節リウマチ/若年性関節リウマチ/スチル病/エリテマトーデス/大動脈炎症候群/ヴェゲナ肉芽腫症/
多発性筋炎/皮膚筋炎/強皮症/ネフローゼ症候群/気管支喘息/溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)/慢性骨髄性白血病/慢性リンパ性白血病/再生不良性貧血
/潰瘍性大腸炎/肺結核/小舞踏病/ギランバレー症候群/多発性硬化症/ホジキン病/菌状息肉症/乳癌/アトピー皮膚炎/脂漏性皮膚炎/乾癬/膿疱性乾癬/掌蹠膿疱症/スチブンス・ジョンソン病
/ベーチェット病/天疱瘡群/デューリング疱疹状皮膚炎/類天疱瘡/視神経炎/眼瞼炎/メニエル病及びメニエル症候群/アレルギー性鼻炎など |
簡易説明 |
ヒドロコルチゾンはステロイド薬の中でも作用が弱いものに分類され経口薬、外用薬、静脈内注射などで幅広く使用されています。
主な作用は炎症をしずめたり、免疫抑制、アレルギー性の症状に幅広く使用されています。
様々な症状に効果的な反面、長期間使用すると副作用が懸念されるので長期間使用する場合は定期的に病院で検査を行い徐々に減薬していく必要があります。 |
処方可能な診療科目 |
内科/皮膚科/外科/耳鼻咽喉科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,500円~10,000円
薬代1錠あたりの目安:10mg約7.4円(薬価)
外用薬の目安 :1g約11.1~22.3円(薬価)
静注液の目安 :1瓶約281~1560円(薬価)
後発静注液の目安 :1瓶約283~1116円(薬価)
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
1958年9月に販売開始【コートリル錠10mg】 |
国内のジェネリック認可 |
国内のジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
コートリル錠10mg【製薬メーカー:ファイザー製薬】
ソル・コーテフ注射用100mg【製薬メーカー:ファイザー製薬】
ソル・コーテフ静注用250mg【製薬メーカー:ファイザー製薬】
ソル・コーテフ静注用500mg【製薬メーカー:ファイザー製薬】
ソル・コーテフ静注用1000mg【製薬メーカー:ファイザー製薬】
水溶性ハイドロコートン注射液100mg【製薬メーカー:日医工】
水溶性ハイドロコートン注射液500mg【製薬メーカー:日医工】
ロコイド軟膏0.1%【製薬メーカー:鳥居薬品】
ロコイドクリーム0.1%【製薬メーカー:鳥居薬品】
パンデル軟膏0.1%【製薬メーカー:大正製薬】
パンデルクリーム0.1%【製薬メーカー:大正製薬】
パンデルローション0.1% 【製薬メーカー:大正製薬】
プロクトセディル軟膏【製薬メーカー:EAファーマ】
HCゾロン点眼液0.5%「日点」【製薬メーカー:ロートニッテン】
プロクトセディル坐薬【製薬メーカー:EAファーマ】
ポステリザンF坐薬【製薬メーカー:マルホ株式会社】
テラ・コートリル軟膏【製薬メーカー:陽進堂】
オイラックスHクリーム【製薬メーカー:日新製薬】
ヒノポロン口腔用軟膏【製薬メーカー:ジーシー昭和薬品】
エキザルベ【製薬メーカー:マルホ】
オイラックスHクリーム【製薬メーカー:マルホ】
プロクトセディル坐薬【製薬メーカー:プロクトセディル坐薬】
強力ポステリザン(軟膏) 【製薬メーカー:マルホ】
強力レスタミンコーチゾンコーワ軟膏【製薬メーカー:興和】 |
関連製品(ジェネリック) |
ヒドロコルチゾンリン酸エステルNa静注液100mg「AFP」/ヒドロコルチゾンリン酸エステルNa静注液500mg「AFP」/ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa注射用100mg「武田テバ」/
ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa注射用300mg「武田テバ」/ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa静注用500mg「武田テバ」/ヒドロコルチゾンコハク酸エステルNa静注用1000mg「武田テバ」/
イトロンローション0.1%/イトロンクリーム0.1%/酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン軟膏0.1%「YD」/ハーユロン軟膏0.1%/イトロン軟膏0.1%/アボコート軟膏0.1%/ヘモポリゾン軟膏/
ヘモレックス軟膏/サクシゾン注射用100mg「武田テバ」/サクシゾン注射用300mg「武田テバ」/サクシゾン静注用1000mg「武田テバ」 |
効果・作用 |
ヒドロコルチゾンは抗炎症作用、免疫抑制作用、抗アレルギー作用、がんの治療にも使われることがあり短時間型のステロイド薬に分類されます。
人間の体内で作られるホルモンに副腎皮質ホルモンというのがありますが、この副腎皮質ホルモンの中で糖質コルチコイドと呼ばれる種類があります。
ヒドロコルチゾンはこの中で最も多くつくられる物質であり、様々な作用をもっています。
ヒドロコルチゾンを含む製剤には経口薬、外用薬、静脈内注射などが現在では発売されていますが経口薬として使用されることは比較的少ないです。
薬の中でも使用が難しいとされているので、感染症・糖尿病・副腎機能の低下・精神障害・十二指腸潰瘍などの副作用に注意が必要となります。
この副作用を軽減させるために、抗菌薬や胃薬などを併用することがあります。
また長期使用や多量を使用すると「ムーンフェイス(満月様顔貌)」といって顔に脂肪が以上沈着したり、肩やお腹が太ってしまう症状がかなりの頻度で発生します。
しかし、このような症状は減薬を行うことで改善されるので特に心配することはありません。
ヒドロコルチゾンを長期間使用する際は、副作用が出やすくなる確率が高くなるので病院で定期的な検査を行う必要があり、急に薬の使用を止めると思い反発症状がでる可能性があるので徐々に減薬していく必要があります。 |
使用方法 |
【経口薬の場合】
成人にはヒドロコルチゾンとして1日10~120mgを1~4回に分割して経口投与します。
年齢、症状により適宜増減する。
【外用薬の場合】
成人には1日2~3回、適量を患部に塗布します。
症状により適宜増減します。
【注射液の場合】
成人における用法・用量(ヒドロコルチゾンとして)は下表のとおりです。
年齢、症状により適宜増減します。
▼静脈内注射(気管支喘息以外の場合)
1回の用量:50~100mg
1日投与回数:1~4回
緊急時1回用量:100~200mg
▼点滴静脈内注射(気管支喘息以外の場合)
1回の用量:50~100mg
1日投与回数:1~4回
緊急時1回用量:100~200mg
▼筋肉内注射
1回の用量:50~100mg
1日投与回数:1~4回
緊急時1回用量:100~200mg
▼関節腔内注射
1回の用量:5~25mg
原則として投与間隔を2週間以上とすること
▼軟組織内注射
1回の用量:12.5~25mg
原則として投与間隔を2週間以上とすること
▼硬膜外注射
1回の用量:12.5~50mg
原則として投与間隔を2週間以上とすること
▼脊髄腔内注入
1回の用量:10~25mg
▼注腸
1回の用量:50~100mg
▼ネブライザー
1回の用量:10~15mg
1日投与回数:1~3回
▼鼻腔内注入
1回の用量:10~15mg
1日投与回数:1~3回
▼喉頭・気管注入
1回の用量:10~15mg
1日投与回数:1~3回
▼食道注入
1回の用量:25mg
気管支喘息における静脈内注射又は点滴静脈内注射の用法・用量(ヒドロコルチゾンとして)は以下のとおりです。
▼成人
ヒドロコルチゾンとして初回投与量100~500mgを緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。
症状が改善しない場合には、1回50~200mgを4~6時間毎に緩徐に追加投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
▼2歳以上の小児
ヒドロコルチゾンとして初回投与量5~7mg/kgを緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。
症状が改善しない場合には、1回5~7mg/kgを6時間毎に緩徐に追加投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
▼2歳未満の小児
ヒドロコルチゾンとして初回投与量5mg/kgを緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。
症状が改善しない場合には、1回5mg/kgを6~8時間毎に緩徐に追加投与する。
年齢、症状により適宜増減する。 |
副作用 |
主な副作用
ヒドロコルチゾンには、副作用が起こる可能性があります。
ヒドロコルチゾンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
【経口薬の場合】
いらいら感/不眠/消化不良/吐き気/下痢/にきび/むくみ/生理不順/食欲増進/食欲不振など
【外用薬の場合】
発疹/発赤/かゆみ/刺激感/萎縮など
【注射液の場合】
吐き気/嘔吐/かゆみ/発疹/紅斑/満月様顔貌/関節の不安定化/月経異常など
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
【経口薬の場合】
発熱/寒気/だるさ/食欲不振/のどの痛み/咳や痰/嘔吐/下痢/皮膚発赤/小水疱/水ぶくれ/多尿/食欲増進/体重増加/胃痛/腹痛/吐血/下血/不安感/骨粗鬆症/緑内障/白内障/血栓症など
【外用薬の場合】
緑内障/白内障など
【注射液の場合】
アナフィラキシーショック/感染症/続発性副腎皮質機能不全/骨粗鬆症/骨頭無菌性壊死/血栓症/緑内障/気管支喘息/心破裂/うっ血性心不全/食道炎/カポジ肉腫/腱断裂など
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・男性で夜間頻尿にデスモプレシン(ミニリンメルト)を使用している方
・免疫抑制が生じる量の本剤を投与中の方
・妊娠中、授乳中の方
・新生児 など
■ヒドロコルチゾンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(コートリル錠10mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼コートリル錠10mgの有効成分
ヒドロコルチゾン
▼コートリル錠10mgの添加物
・バレイショデンプン
・白糖
・沈降炭酸カルシウム
・ヒドロキシプロピルセルロース
・ステアリン酸マグネシウム
・ラウリル硫酸ナトリウム
・クロスカルメロースナトリウム
使用に注意が必要な方 ・合併症、既往歴等のある方
・有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の方
・消化性潰瘍の方
・精神病の方
・結核性疾患の方
・単純疱疹性角膜炎の方
・後嚢白内障の方
・緑内障の方
・高血圧の方
・電解質異常のある方
・血栓症の方
・最近行った内臓の手術創のある方
・急性心筋梗塞を起こした方
・糖尿病の方
・骨粗鬆症の方
・うっ血性心不全の方
・甲状腺機能低下のある方
・脂肪肝の方
・脂肪塞栓症の方
・B型肝炎ウイルスキャリアの方
・腎不全の方
・肝硬変の方
・高齢者の方 など
上記にあてはまる方は、ヒドロコルチゾンを使用する事が出来ない可能性があります。 ヒドロコルチゾンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 エリスロマイシン/エストロゲン/パルナパリンナトリウム/ワルファリンカリウム/利尿剤/ベクロニウム臭化物/パンクロニウム臭化物/
サザピリン/ジクロフェナク/ジゴキシン/アスピリン/フェノバルビタール/アカルボース/トラザミド/トルブタミド/シクロスポリンなど
上記を使用している方は、ヒドロコルチゾンを使用する事が出来ない可能性があります。 ヒドロコルチゾンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ミニリンメルト(男性における夜間多尿による夜間頻尿)/生ワクチン/弱毒生ワクチンなど
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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