ケトチフェンフマル酸塩

ケトチフェンフマル酸塩

気管支喘息/アレルギー性鼻炎/蕁麻疹/湿疹・皮膚炎/皮膚そう痒症

抗ヒスタミン作用（体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用）によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎（くしゃみや鼻みずなど）、咳などの症状を改善する薬です。
なお、ケトチフェンフマル酸塩を治療薬として用いても、アレルギーの原因そのものを治癒させることはできません。

内科/皮膚科など

健康保険の適応

診察料などの目安：約1,000円～約3,000円
【薬価】
新薬：
ザジテンカプセル1mg11.4円/カプセル
ザジテン点眼液0.05％ 396.8円／瓶
ザジテンシロップ0.02% 14.7円／ml
ザジテンドライシロップ0.1% 13.4円/ml
ケトチフェンシロップ0.02% 16.70円/ml
後発品：
ケトチフェンカプセル1mg 5.9円/カプセル
ケトチフェンPF点眼液0.05％ 133.1円／瓶～201.7円／瓶
ケトチフェンフマル酸塩(DS小児用)0.1%シロップ 6.5円/ml
病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

ザジテンカプセル1mg　1983年２月
ザジテン点眼液0.05％　1991年7月
ザジテンシロップ0.02%　1985年７月
ザジテンドライシロップ0.1%　1987年10月
ケトチフェンシロップ0.02%　2017年6月

あり

ザジテンカプセル1mg(サンファーマ)
ザジテン点眼液0.05％(ノバルティスファーマ)
ザジテンシロップ0.02%(サンファーマ)
ザジテンドライシロップ0.1%(サンファーマ)
ケトチフェンシロップ0.02%(日医工)

ケトチフェンカプセル1mg(沢井/東和/鶴原/陽進堂/武田/日医工)
ケトチフェン点眼液0.05%(東和/武田/杏林/ツルハラ/日新/ロートニッテン/沢井/日本ジェネリック/日医工/ロートニッテンファーマ/メディサ)
ケトチフェンフマル酸塩(DS小児用)0.1%シロップ(鶴原/日医工/東和/沢井/武田)
ジキリオンシロップ0.02％(日医工)

アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しています。
抗原の刺激でアレルギー反応がはじまると、免疫系の肥満細胞からヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が放出されます。
そして、ヒスタミンはある種の神経受容体（H1受容体）と結合し、その刺激によりさまざまなアレルギー症状が誘発されます。
ケトチフェンフマル酸塩は、ヒスタミンの受容体をブロックすることで、ヒスタミンの働きを抑えてアレルギー症状を緩和します。
さらに、ロイコトリエンなどアレルギーに関係する化学伝達物質の遊離を抑制する作用もあわせもちます。
花粉症などによるアレルギー性鼻炎をはじめ、蕁麻疹や皮膚のかゆみ、気管支喘息などにも有効です。

ケトチフェンフマル酸塩は、第２世代の抗ヒスタミン薬（ヒスタミンH1拮抗薬）です。
第２世代の抗ヒスタミン薬の特徴は、ヒスタミン受容体に対する選択性が高く、抗コリン作用など余計な作用が減弱されているため、第１世代の抗ヒスタミン薬と比べて口の渇きや排尿障害などの副作用が軽減されます。
第１世代と同様で、鎮静作用はかなり強いです。
また、特異な副作用として、けいれんが知られています。
速効性が高く、持続時間も長いです。
とくに、くしゃみや鼻水に効果が高く、鼻づまりにもそこそこの効果が見込めます。
アトピー性皮膚炎に対しては、かゆみの軽減効果を期待して処方されます。
軽い喘息にも適応しますが、この場合の優先度は低く他の薬剤の補助薬程度です。
第２世代としては開発が古く、抗アレルギー薬の草分け的な薬です。
その実績は、大人で９年、子供では１０年間の長期服用の事例が報告されています。

●カプセル
通常、成人にはケトチフェンとして1回1mg（1カプセル）を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
●シロップ
通常、小児は1日量0.3mL/kg（ケトチフェンとして0.06mg/kg）を2回、朝食後及び就寝前に分けて経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。年齢別の標準服用量は、通常、下記の用量を1日量とし、1日2回、朝食後及び就寝前に分けて経口服用する。ただし、1歳未満の乳児に使用する場合には体重、症状などを考慮して適宜服用量を決めること。
6ヵ月以上3歳未満．．4mL（ケトチフェンとして0.8mg）
3歳以上7歳未満．．6mL（ケトチフェンとして1.2mg）
7歳以上．．10mL（ケトチフェンとして2.0mg）
●ドライシロップ
通常、小児は１日量0.06g/kg（ケトチフェンとして0.06mg/kg）を２回、朝食後及び就寝前に分け、用時溶解して経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。年齢別の標準服用量は、通常、下記の用量を１日量とし、１日２回、朝食後及び就寝前に分け、経口服用する。ただし、１歳未満の乳児に使用する場合には体重、症状などを考慮して適宜服用量を決めること。
6ヵ月以上3歳未満．．0.8g（ケトチフェンとして0.8mg）
3歳以上7歳未満．．1.2g（ケトチフェンとして1.2mg）
7歳以上．．2.0g（ケトチフェンとして2.0mg）
ただし、1歳未満の乳児に使用する場合には体重、症状などを考慮して適宜投与量を決めます。

主な副作用
眠気/だるい/頭痛/頭重感/口の渇き/発疹/膀胱炎様症状（頻尿、排尿痛、血尿）
ケトチフェンフマル酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
ケトチフェンフマル酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

重大な副作用
けいれん/興奮/肝臓の重い症状/倦怠感/食欲不振/吐き気/発熱/発疹/かゆみ/皮膚や白目が黄色くなる/尿が茶褐色。
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
◇◇
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用が出来ない方
■ケトチフェンフマル酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
てんかん又はその既往歴のある方
上記にあてはまる方は、ケトチフェンフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ケトチフェンフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

使用に注意が必要な方
・てんかん以外のけいれん性の病気、またはその既往歴のある方
上記にあてはまる方は、ケトチフェンフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
・安定剤など脳の神経をしずめる薬と併用すると、眠気の副作用がでやすくなります。
・飲酒は控えてください。眠気の副作用がでやすくなります。
ケトチフェンフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
・高齢者の方
(一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど
注意してください。)
・妊婦、産婦、授乳婦の方への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
※妊娠中の投与に関する安全性は確認されていません。
授乳中の方には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させてください。
・小児の方への投与
乳児、幼児に投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与してください。
※痙攣、興奮等の中枢神経症状があらわれることがあります。

上記にあてはまる方は、ケトチフェンフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ケトチフェンフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用注意薬
・フスコデ配合シロップ(ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイ…)
マイランＥＰＤ合同会社
・フスコブロン配合シロップ(ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイ…)
武田テバファーマ株式会社
・ジアパックス錠2mg(ジアゼパム)
大鵬薬品工業株式会社
・ジアパックス錠5mg(ジアゼパム)
大鵬薬品工業株式会社
・フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg(フェキソフェナジン塩酸塩)
持田製薬株式会社
・ムコブロチン配合シロップ(ジヒドロコデインリン酸塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、クロルフェニラミンマレイ…)
東和薬品株式会社
・トリクロリールシロップ10％(トリクロホスナトリウム)
アルフレッサファーマ株式会社
・ロラタジン錠10mg(ロラタジン)
日本ケミファ株式会社
・ブロチゾラム錠0.25mg(ブロチゾラム)
田辺三菱製薬株式会社
・コレミナール細粒1%(フルタゾラム)
田辺三菱製薬株式会社
・コレミナール錠4mg(フルタゾラム)
田辺三菱製薬株式会社
・セチリジン塩酸塩錠10mg(セチリジン塩酸塩)
日本ジェネリック株式会社
・注射用アイオナール・ナトリウム（0.2）(セコバルビタールナトリウム)
日医工株式会社
・ブロチゾラム錠0.25mg(ブロチゾラム)
沢井製薬株式会社
・ジアゼパム錠2(ジアゼパム)
沢井製薬株式会社
・セチリジン塩酸塩錠10mg(セチリジン塩酸塩)
東和薬品株式会社
・タリオンOD錠5mg(ベポタスチンベシル酸塩)
田辺三菱製薬株式会社
・タリオン錠5mg(ベポタスチンベシル酸塩)
田辺三菱製薬株式会社
・セチリジン塩酸塩錠5mg(セチリジン塩酸塩)
日医工株式会社

上記を使用している方は、ケトチフェンフマル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ケトチフェンフマル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ザジデン点眼薬を使用後、は乱視のように少しボヤッとしたり、目が重く、若干気持ち悪く、だるくて、食欲もありません。
ザジデンのふくさようでしょうか？

眠気、怠さ、ボーっとするなどの症状が起こります。
量に関係なく副作用は出る場合があります。
Q.痒いと思い目を鏡で確認したら充血して瞼の裏に少し凸凹した感じになっていました。

痒いと思い目を鏡で確認したら充血して瞼の裏に少し凸凹した感じになっていました。
この症状の場合、どんな診断の結果でケトチフェンフマル酸塩が処方されますか？

アレルギー性結膜炎だと診断された場合、処方される可能性があります。

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。