ホモクロルシクリジン塩酸塩

成分名

ホモクロルシクリジン塩酸塩

適応症状

蕁麻疹/アレルギー性鼻炎/皮膚疾患に伴うそう痒

簡易説明

ホモクロルシクリジン塩酸塩は抗ヒスタミン薬の中でも開発が古い第1世代のお薬になります。
即効性があるのが特徴的で、鼻水・くしゃみ・痒みに効果的ですが鼻づまりには効果は弱いと言われています。
アレルギーの原因であるヒスタミン受容体という物質は、H1受容体と合体することで引き起ります。
ホモクロルシクリジン塩酸塩はこのヒスタミン受容体をブロックするため、鼻水・くしゃみ・痒みなどといったアレルギー症状を抑制する効果があります。
また第1世代の抗ヒスタミン薬は副作用として、眠気・口腔内乾燥・排尿障害などといった副作用が懸念されていますが歴史が長く使用実績が豊富なので安全性は確率されています。
第一選択薬ではありませんが、副作用である眠気を利用して不眠症の改善などにも使用されていることがあります。
現在では新薬、ジェネリックともに原薬メーカーの原薬製造中止に伴い製造・販売を中止しています。

処方可能な診療科目

内科/耳鼻咽頭科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安:約1000円~3000円程度
新薬1錠あたりの目安:10mg 5.9円(薬価)
後発薬1錠あたりの目安:10mg 5.4~5.5円(薬価)
※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1965年9月販売開始【ホモクロミン錠10mg】(現在では製造・販売中止)

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり(現在では製造・販売中止)

関連製品(先発薬)

ホモクロミン錠10mg【製薬メーカー:エーザイ】

関連製品(ジェネリック)

ヒスタリジン錠10mg「東和製薬」/ホモクロルシクリジン塩酸塩錠10mg「ツルハラ」/ホモクロルシクリジン塩酸塩錠10mg「NP」/パルファード錠10mg「コーアイセイ」

効果・作用

ホモクロルシクリジン塩酸塩は「第1世代抗ヒスタミン薬」に分類されます。
アレルギー症状が起こる原因は体内に存在するヒスタミン受容体という化学伝達物質が、外傷や毒素、食べ物などの何らかの原因で活性化され
痒み、くしゃみ、鼻水、皮膚の腫れなどといった症状が誘発されます。
ヒスタミン受容体にはH1受容体・H2受容体・H3受容体が存在し、アレルギーなどに関わる物質は主にH1受容体になります。
ヒスタミン受容体が血管平滑筋、気管支平滑筋などのH1受容体に合体すると血管拡張作用・血管透過性亢進・気管支収縮などが起きる他
知覚神経を刺激して痛みや痒みを引き起こす原因とされています。
抗ヒスタミン薬は種類によって効能や適応、効果持続時間や効果発現時間などに差があるため服用する人に適したお薬を使用した方が最適と言われています。
ホモクロルシクリジン塩酸塩はアレルギー症状を抑えるのに効果的で、比較的即効性があり服用してから約15~30分ほどで効果が現れるのが特徴的です。
「第1世代抗ヒスタミン薬」は「第2世代抗ヒスタミン薬」と比較すると副作用で眠気・倦怠感・口渇などの点が懸念されているため
、症状が強い方や早期改善を希望する方に頓服薬として使用することが適しています。
ホモクロルシクリジン塩酸塩を含有する医薬品は、新薬・ジェネリック共に原薬メーカーの原薬製造中止に伴い現在では
製造・販売を中止しています。
ホモクロルシクリジン塩酸塩は抗ヒスタミン作用の他、抗ブラジキニン作用もあるためダンピング症候群(胃の手術を行ったあとに起きる不快な症状)
の対症療法などにも使用されているお薬でした。
また抗ヒスタミン作用、抗ブラジキニン作用、痒みなどをおこす化学伝達物質のセロトニンを抑制する抗セロトニン作用も持ち合わせています。
この抗セロトニン作用を利用して、副作用である眠気を逆手に取り不眠症の改善薬としても使用されていることがあります。
そのため痒みで眠れないといった場合などは、ホモクロルシクリジン塩酸塩のような「第1世代抗ヒスタミン薬」が用いられています。
不眠症の第一選択肢ではないため、不眠症の改善薬と比較しても依存性などは比較的少ないです。

使用方法

成人は1回1~2錠(ホモクロルシクリジン塩酸塩として10~20mg)を、1日3回服用します。
年齢、症状により適宜増減する。

副作用

主な副作用
眠気/倦怠感/眩暈/発疹/頭痛/嘔吐/口渇/食欲不振/便秘/嘔吐など

ホモクロルシクリジン塩酸塩には、副作用が起こる可能性があります。
ホモクロルシクリジン塩酸塩を服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。

重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。

排尿困難/喀痰喀出困難など

重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
【使用できない方】
・閉塞隅角緑内障の方
・前立腺肥大の方
・下部尿路に閉塞性疾患の方など

ホモクロルシクリジン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方(ホモクロルシクリジン塩酸塩錠10mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼ホモクロルシクリジン塩酸塩錠10mgの有効成分
ホモクロルシクリジン塩酸塩

▼ホモクロルシクリジン塩酸塩錠10mgの添加物
・乳糖水和物
・結晶セルロース
・ヒドロキシプロピルセルロース
・カルメロース
・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
・ステアリン酸マグネシウム
・軽質無水ケイ酸
・ヒプロメロース
・マクロゴール6000
・アラビアゴム末
・白糖
・沈降炭酸カルシウム
・タルク
・ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール
・カルボキシメチルスターチナトリウム
・硫酸カルシウム
・カルナウバロウ

上記にあてはまる方は、ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

使用に注意が必要な方
・妊娠中、授乳中の方
・高齢者の方
・開放隅角緑内障の方
※服用後、眠気を伴うことがあるので高所作業や危険を伴う作業、自転車や車の運転などは避けるのが好ましい。

上記にあてはまる方は、ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
バルビツール酸誘導体/フェノチアジン系薬剤/エタノール/モノアミン酸化酵素阻害剤/アルコールなど

上記を使用している方は、ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ホモクロルシクリジン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
ホモクロルシクリジン塩酸塩との併用禁忌薬は特にありません。

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ホモクロルシクリジン塩酸塩は小さい子供も服用できますか?

ホモクロルシクリジン塩酸塩を含む「第1世代抗ヒスタミン薬」は、小さいお子様が服用するとけいれんを起こしてしまう
可能性がありますので乳幼児の方は控えるようにしてください。

ホモクロルシクリジン塩酸塩を継続したとき認知症が出るというのは本当ですか?

ホモクロルシクリジン塩酸塩を含む「第1世代抗ヒスタミン薬」を継続したときに認知症を起こすという
副作用はありません。古くからある薬で安全性も確率されているお薬になります。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。