オキサトミド

成分名

オキサトミド

適応症状

【錠剤】
アレルギー性鼻炎/蕁麻疹/皮膚そう痒症/湿疹・皮膚炎/痒疹/など
【ドライシロップ】
気管支喘息/アトピー性皮膚炎/蕁麻疹/痒疹など

簡易説明

セルテクト錠・セルテクトDS(ドライシロップ)(一般名:オキサトミド)は1987年から発売されているお薬で、抗アレルギー薬と呼ばれています。
アレルギーによって生じる諸症状を抑え、主に花粉症(アレルギー性鼻炎)やじんま疹、皮膚のかゆみなどの治療に用いられています。
セルテクトは、錠剤とドライシロップで適応症状に少し違いがありますが、これはそれぞれの効果や成分に違いがあるからではありません。
錠剤は成人、ドライシロップは子どもを主な対象としているからです。
基本的にアレルギーに対して効果を発する薬ですが、子どもについては気管支喘息の治療薬として用いられることがあります。
子どもの気管支喘息はアレルギーが原因であることが多い為、セルテクトは効果が期待できるのです。

処方可能な診療科目

耳鼻咽喉科/皮膚科/形成外科/内科/呼吸器内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

薬価(1錠あたり)
セルテクト錠30(協和キリン):25.5円

※病院によって差が有り。薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

1987年3月31日

国内のジェネリック認可

ジェネリックあり

関連製品(先発薬)

セルテクト錠【製薬メーカー:協和キリン】

関連製品(ジェネリック)

・アトピクト錠30mg(共和薬品)
・オキサトミド錠30mg「CH」(長生堂製薬)
・オキサトミド錠30mg「NP」(ニプロ)
・オキサトミド錠30mg「ZE」(全星薬品)
・オキサトミド錠30mg「クニヒロ」(皇漢堂製薬)
・オキサトミド錠30mg「サワイ」(沢井製薬)
・オキサトミド錠30mg「ツルハラ」(鶴原製薬)
・オキサトミド錠30mg「日医工」(日医工)
・ガーランド錠30mg(キョーリンリメディオ)

効果・作用

セルテクトは抗ヒスタミン薬というお薬に属し、その主な作用は「抗ヒスタミン作用」になります。これはヒスタミンという物質のはたらきをブロックするという作用のことです。

アレルギー症状を引き起こす物質の1つに「ヒスタミン」があります。

セルテクトは、アレルギー反応性細胞(肥満細胞など)からアレルギー誘発物質(ケミカルメディエータ―)が分泌されるのを抑える作用があります。これによりアレルギー症状を和らげてくれるのです。

ヒスタミンは代表的なケミカルメディエーターの1つです。

セルテクトは、アレルギー反応性細胞内のカルシウム濃度を抑えることによって、このような作用を発揮すると考えられています。

また、ケミカルメディエータ―の分泌を抑えるだけでなく、分泌されてしまったケミカルメディエータ―のはたらきをブロックする作用もあります。

ヒスタミンの分泌を抑え、更に分泌されてしまったヒスタミンのはたらきをブロックする。この2つの作用によってセルテクトは抗アレルギー作用を示します。
ヒスタミン以外のケミカルメディエーターとして、ロイコトリエン(LT)があります。

ロイコトリエンも肥満細胞から分泌され、身体にアレルギー反応を起こしたり、気管を収縮させたりします。

セルテクトは、ヒスタミンと同じようにこのロイコトリエンの分泌を抑えるはたらきがあります。また、すでに分泌されてしまったロイコトリエンのはたらきを強くブロックする作用に優れます。

これによってアレルギー症状を緩和させてくれます。
血小板活性化因子(PAF)は、血小板を活性化させることで凝集させたり、血管を拡張させたりするための物質ですが、気管支喘息を誘発する物質の1つでもあることが明らかになっています。

セルテクトはPAFのはたらきもブロックすることが確認されており、これによって喘息症状を軽減させます。

使用方法

【錠剤】
通常、成人には1回30㎎を朝及び就寝前の1日2回経口投与します。ただし年齢、症状により適宜増減します。
【ドライシロップ】
通常、小児には1回0.5mg/kgを用時水で懸濁して、朝及び就寝前の1日2回経口投与しますが年齢、症状により適宜増減します。ただし、1回最高用量は0.75mg/kgを限度とします。

副作用

主な副作用
倦怠感、浮腫、錐体外路症状、硬直、口周囲硬直、四肢硬直、眼球偏位、後屈頚、攣縮、振戦、過敏症

重大な副作用
肝炎、肝機能障害、黄疸、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、著しいビリルビン上昇、著しいAl-P上昇、著しいLDH上昇、全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気、嘔吐、ショック、アナフィラキシー、血圧低下、呼吸困難、全身紅潮、咽頭浮腫、喉頭浮腫、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、血小板減少

その他の副作用
発疹、顔面浮腫、手足浮腫、月経障害、乳房痛、女性化乳房、眠気、口渇、頭痛、頭重、眩暈、ふらつき、立ちくらみ、しびれ感、膀胱炎様症状、頻尿、排尿痛、血尿、残尿感、排尿困難、胃部不快感、下痢、便秘、胃痛、腹痛、食欲亢進、苦味、腹部不快感、口内炎、舌荒れ、動悸、好酸球増多、ほてり、鼻出血

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
〇薬物アレルギー
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方は、以下のような重大な副作用があらわれる可能性があるので投与は禁忌です。
・ショック、アナフィラキシー様症状
観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、全身紅潮、咽頭・喉頭浮腫等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、中毒性表皮、壊死症(Lyell 症候群)
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。
・過敏症、発疹、浮腫(顔面、手足等)
症状がみられた場合には投与を中止してください。

使用に注意が必要な方
〇肝障害又はその既往歴のある方
肝傷害が悪化又は再燃するおそれがありますので、慎重に投与してください。

〇長期ステロイド療法を受けている方
本剤投与によりステロイド減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行ってください。
本剤により、末梢血中好酸球が増加することがありますので、このような場合には経過観察を十分に行ってください。
本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましいです。

〇高齢者
本剤は、主として肝臓で代謝されますが、高齢者では肝機能が低下していることが多いので、慎重に投与してください。

〇妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、授乳婦等
動物実験(ラット)で口蓋裂、合指症、指骨の形成不全等の催奇形作用が報告されていますので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないでください。
また動物実験(イヌ)で乳汁移行が認められていますので、授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させてください。

〇小児等
幼児(特に 2 歳以下)において錐体外路症状が発現するおそれが
あるため、過量投与を避けてください。

他に、本剤の投与は、アレルゲン皮内反応を抑制し、アレルゲンの確認に支障をきたすので、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は本剤を投与しないでください。
また、頸部硬直等の錐体外路症状、痙攣、意識障害、傾眠、血圧低下、洞性徐脈、縮瞳等が発現した例があるので、過量に服用した場合には、支持・対症療法等適切な処置を行ってください。

上記にあてはまる方は、オキサトミドを使用する事が出来ない可能性があります。
オキサトミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
アルコール性飲料、中枢神経抑制剤(麻酔性鎮痛剤、鎮静剤、催眠剤等)は、本剤と相加的に作用し、眠気、倦怠感等が強くあらわれるおそれがありますので注意してください。

上記を使用している方は、オキサトミドを使用する事が出来ない可能性があります。
オキサトミドを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

よくある質問
上記の他に注意事項はありますか?

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の方は自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事しないでください。
また本剤は気管支拡張剤並びに全身性ステロイド剤と異なり、既に起こっている喘息発作を速やかに軽減する薬剤ではありませんのでご注意ください。

薬はどのように保管すれば良いですか?

直射日光と湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。