成分名 |
フェノテロール臭化水素酸塩 |
適応症状 |
以下の疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
・慢性気管支炎、気管支喘息、じん肺症、肺気腫 |
簡易説明 |
フェノテロール臭化水素酸塩は、β2受容体と呼ばれる部位に作用してβ2受容体を活性化させます。これによって気管支平滑筋の収縮がブロックされ、気管支が拡張されるとともに、粘液分泌が低下して炎症が抑制され、発作時の症状緩和作用が現れます。さらにフェノテロール臭化水素酸塩には、白血球からのヒスタミン遊離を抑制することが認められており抗アレルギー効果を併せ持っていると考えられています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/アレルギー科/呼吸器科/小児科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~,2000円
薬代1瓶あたりの目安:約461円
薬代後発薬1gの目安(小児用):約36円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1999年7月 |
国内のジェネリック認可 |
あり |
関連製品(先発薬) |
ベロテックエロゾル100(日本ベーリンガーインゲルハイム) |
関連製品(ジェネリック) |
フェノテロール臭化水素酸塩DS小児用0.5%「タカタ」(高田製薬) |
効果・作用 |
フェノテロール臭化水素酸塩は、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる気管支を広げて咳を和らげる成分の一種であり、β2受容体と呼ばれる部位に作用して気管支拡張効果を発揮します。
β2受容体は、おもに気管支平滑筋、肺血管、心臓など体中のいたる部分に存在しています。これらの各組織では、β2受容体の活性化によって、気管支平滑筋の拡張(β2受容体の活性化により、気管支平滑筋の収縮がブロックされ、気管支が拡張する)、粘液分泌の低下(β2受容体の活性化により、気管支上皮細胞における粘液分泌が低下する)、各種炎症の抑制(β2受容体の活性化により、炎症性細胞の浸潤が抑制され、炎症が抑制される)などの変化が常に起こっています。フェノテロール臭化水素酸塩は、これらのβ2受容体に直接作用し、β2受容体を活性化させます。これによって気管支平滑筋の収縮がブロックされ、気管支が拡張されるとともに、粘液分泌が低下して炎症が抑制され、発作時の症状緩和作用が現れます。さらにフェノテロール臭化水素酸塩には、白血球からのヒスタミン遊離を抑制することが認められており抗アレルギー効果を併せ持っていると考えられています。 |
使用方法 |
・通常1回2吸入(フェノテロール臭化水素酸塩として0.2ミリグラム)します。なお、成人(15歳以上)の場合2〜5分間たっても効果が不十分な場合はさらに1〜2吸入することができます。
※1回2吸入が原則ですが、1回1吸入からスタートし、効果が出ているかを確認しながら吸入してください。なお、吸入してから2〜5分経っても十分な効果がみられない場合には、最大2吸入まで追加吸入できますが、それ以上の回数の追加吸入を行う際、少なくとも6時間の間隔を必ずおき、なおかつ1日4回までとしてください。 |
副作用 |
重大な副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。使用中は健康状態を常に意識し、万が一体調の悪化を感じた場合には使用を中止、または医療機関を受診するなど適切な処置を行ってください
・血液中のカリウム値の著しい低下
※ぜんそくを治療中の方が良く使用する成分(ステロイド剤、キサンチン誘導体、および利尿剤)との併用により血液中のカリウム値の低下が増強する可能性があるので、重症のぜんそくを患っている方では特に注意してください。
その他の副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。使用中は健康状態を常に意識してください。
・過敏症:そう痒症、かゆみ、発疹、じんましん
・精神神経系:振戦、頭痛
・循環器系:息切れ、動悸、頻脈
・消化器系:嘔気、悪心
・呼吸器系:せき、のどの刺激感
・その他:疲労感、倦怠感
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・フェノテロール臭化水素酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、ベロテックエロゾル100はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ベロテックエロゾル100有効成分
フェノテロール臭化水素酸塩
▼代表薬の添加物
無水エタノール、無水クエン酸、1,1,1,2-テトラフルオロエタン
・カテコールアミン(イソプロテレノール、エピネフリンなど)を服用している方
※イソプロテレノール、エピネフリンなどのカテコールアミン併用によって、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起こり、最悪の場合、不整脈や心停止を起こす可能性があります。
・フェノテロール臭化水素酸塩に対して過敏症の経験のある方
使用に注意が必要な方 ・糖尿病を治療中の方
※糖尿病の症状、状態を悪化させる可能性があります。
・高血圧症を治療中の方
※血圧がさらに上昇する可能性があります。
・甲状腺機能が亢進している方
※甲状腺機能更新症の症状をさらに悪化させる可能性があります。
・心疾患をお持ちの方
※動悸や不整脈などがあらわれる可能性があります。
・低酸素血症状態の方
※低酸素血症状態は血液中のカリウム値の低下が心臓のリズムに及ぼす作用をさらに増強させる可能性があるので、血液中のカリウム値をモニターしながらフェノテロール臭化水素酸塩を使用してください。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
※動物実験(ウサギ):フェノテロール臭化水素酸塩が母乳中へ移行する可能性があります。
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ使用してください。
※動物実験(ラット):胎児の骨格異常出現頻度が増加したと報告されています。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら使用してください。
・小児
※その他のβ2刺激吸入剤が無効な場合で、医師の厳格な管理体制下・監督下(入院など)で使用する場合を除いて、フェノテロール臭化水素酸塩は使用しないでください。
※小児などを対象としている臨床試験が存在しません。
上記にあてはまる方は、フェノテロール臭化水素酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 フェノテロール臭化水素酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・ステロイド剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム)、キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン)、利尿剤(フロセミド)
※上記成分との併用によって、血液中のカリウム値の低下がさらに増強される可能性があります。
上記を使用している方は、フェノテロール臭化水素酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 フェノテロール臭化水素酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・エピネフリン製剤(ボスミン注、エピネフリン、ノルエピネフリン)、カテコールアミン(イソプロテレノール、エピネフリンなど)、イソプロテレノール製剤(メジヘラー・イソ、アスプール液)
※イソプロテレノール、エピネフリンなどのカテコールアミン併用によって、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起こり、不整脈や心停止が引き起こされる可能性があります。
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
フェノテロール臭化水素酸塩に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ベロテック 【ベロテック 添付文書】 |
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