成分名 |
テルブタリン硫酸塩 |
適応症状 |
・以下の疾患における気道閉塞性障害に基づく呼吸困難などの各症状の緩和
慢性気管支炎、気管支ぜんそく、喘息性気管支炎、気管支拡張症および肺気腫 |
簡易説明 |
テルブタリン硫酸塩は、慢性気管支炎、気管支ぜんそく、喘息性気管支炎、気管支拡張症および肺気腫における呼吸器症状の緩和目的に使用されます。テルブタリン硫酸塩は、気管支平滑筋や気道上皮細胞、肺血管平滑筋など呼吸に関わる様々な部位に存在している「β2アドレナリン受容体」という部位に作用することで呼吸器症状果然効果を発揮します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/呼吸器内科/耳鼻咽喉科/アレルギー内科 |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1,000円~2,000円
薬代1錠あたりの目安:2mg約6 円
薬代後発薬1錠の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:1974年4月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ブリカニール錠2mg(アストラゼネカ) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
テルブタリン硫酸塩は、慢性気管支炎、気管支ぜんそく、喘息性気管支炎、気管支拡張症および肺気腫における呼吸器症状の緩和目的に使用されます。テルブタリン硫酸塩は「β2アドレナリン受容体」という部位に作用することで呼吸器症状果然効果を発揮します。β2アドレナリン受容体は、気管支平滑筋や気道上皮細胞、肺血管平滑筋など呼吸に関わる様々な部位に存在していて、それらの細胞内のサイクリックAMPという物質のレベルを上昇させて、呼吸に関わる筋肉(平滑筋)を緩めたり、気道分泌物を減少させたり、気管支の炎症を抑えたりする効果を発揮します。
具体的には、テルブタリン硫酸塩が気管支平滑筋に作用して、細胞内のサイクリックAMPレベルを上昇させます。サイクリックAMPは気管支平滑筋を緩める役割を持ちます。結果としてテルブタリン硫酸塩の作用により、気管支平滑筋が緩み、気道が広がり、呼吸動作が楽になります。
また、テルブタリン硫酸塩は、気道上皮細胞にも作用して、細胞内のサイクリックAMPのレベルを上昇させます。これによって、気道上皮細胞が分泌する粘液や炎症性サイトカインの量が減少し、気道におこる炎症が抑制されます。これによって、気道の炎症や狭窄が改善され、呼吸が楽になります。 |
使用方法 |
1回量として、下記用量を1日3回に分けて服用します。
・成人(15歳以上):2錠(4ミリグラム)
・6歳以上の小児:1錠(2ミリグラム)
・5歳以下の幼児:1/2錠(1ミリグラム)
※( )内:テルブタリン硫酸塩としての成分量
※年齢や症状によって医師の判断のもと適宜増量、減量できます。 |
副作用 |
重大な副作用
・アナフィラキシー様症状
※呼吸困難、血管浮腫、じんましんなどのアナフィラキシー様症状があらわれる可能性があります。服用中は観察を十分に行って、異常を感じた際は速やかに服用を中止して適切な処置を行ってください。
・血液中のカリウム値の低下
※同ジャンルの薬において重篤な血液中のカリウム値の低下が報告されています。また、この副作用は、利尿剤、キサンチン誘導体、およびステロイド剤の併用により増強する可能性があるので、これらの薬を使用する頻度の高い重症ぜんそく患者では特に注意が必要です。さらに、低酸素の状態では血液中のカリウム値の低下により心臓に及ぼす悪影響が増強される可能性が高いため、このようなケースではカリウムの値をモニタリングすることが必要とされています。
その他の副作用
・循環器系:頻脈、動悸、胸部圧迫感、血圧変動、不整脈
・過敏症:発疹
・消化器系:食欲不振、悪心、嘔吐
・精神神経系:手指のふるえ、こわばり、しびれ感、めまい、頭痛、、痙直、不眠、ふらつき傾眠、運動過多、激越、情緒不安
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 テルブタリン硫酸塩に対して過敏症の経験のある方
使用に注意が必要な方 ・高血圧を治療中の方
※血圧が上昇してしまう可能性がある。
・甲状腺機能亢進症を治療中の方
※動悸や息切れ、頻脈などが悪化する可能性があります。
・糖尿病を治療中の方
※血糖値が上昇する可能性があります。
・心臓の疾患を治療中の方
※心臓の疾患の症状を悪化させる可能性があります。
・高齢者
※高齢者は一般的に薬の分解、排泄などの生理機能が低下しているため、減量するなど注意をしながら服用してください。
・授乳している方
※授乳している方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ服用してください。基本的に服用は避けたほうがよいですが、やむを得ず服用する場合は、授乳は避けてください。
※喘息治療中で授乳をされている方2名がテルブタリン硫酸塩2.5ミリグラムを1日3回服用した場合、服用後8時間までの母乳中テルブタリン濃度は平均3.5ナノグラム/mLであったと報告されています。
・妊娠している方
※妊娠している、または妊娠している可能性のある方は治療上のメリットがデメリットを上回ると医師が判断した場合にのみ服用してください。とくに妊娠3ヵ月以内の場合はやむを得ない場合を除き、テルブタリン硫酸塩の服用は控えるようにしてください。妊娠中の服用関する安全性が確立していません。
・小児
※使用経験が少なく、とくに新生児、低出生体重児に対する安全性が確立されていません。
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併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプロテレノールなど)
※テルブタリン硫酸塩によって、アドレナリン作動性神経への刺激増大が起き、不整脈、重症のケースでは心停止が引き起こされる可能性があります。
・キサンチン誘導体(テオフィリン、アミノフィリン水和物、ジプロフィリンなど)
※これらの成分との併用によりc-AMPの量が過度に増加し、血液中のカリウム値低下を引き起こす可能性があり、さらに低カリウム血症による不整脈が引き起こされる可能性もあります。血液中のカリウム値のモニタリングを行ってください。
・ステロイド剤(ベタメタゾン、プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウムなど)、
カリウム排泄型利尿剤(フロセミド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジドなど)
※カリウム排泄型利尿剤やステロイド剤は、腎臓の尿細管でカリウム排泄を促進させるため、血液中のカリウム値の低下がさらに増強される可能性があります。重症のケースだと低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがあるため血液中のカリウム値のモニタリングが必要です。
・β1選択性のβ遮断剤(アテノロール、塩酸セリプロロール、ビソプロロールフマル酸塩など)
※これらの成分は、β2刺激剤であるテルブタリン硫酸塩の作用と相反するため、テルブタリン硫酸塩の作用が減弱してしまう可能性があります。
上記を使用している方は、テルブタリン硫酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 テルブタリン硫酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
テルブタリン硫酸塩に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
ブリカニール錠 【ブリカニール錠 添付文書】 |
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