レベチラセタム

成分名

レベチラセタム

適応症状

てんかん発作

簡易説明

脳内神経で起きる異常な興奮に対して、興奮の抑制を促すSV2Aに結合し、難治性のてんかんや他剤では効果の得られない部分発作に対して効果を発揮する薬です。
さまざまな系統の薬剤があり、多種多様な人に適用することができます。
他剤とは異なる作用機序を示すことから、多様なてんかん発作に対しての効果が期待されています。

処方可能な診療科目

精神科/心療内科/脳神経外科/神経内科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料の目安:1,000~2,000円
薬代の目安:
・イーケプラドライシロップ50%/174.1円(ユーシービージャパン)
・イーケプラ点滴静注500mg/1604円(ユーシービージャパン)
・イーケプラ錠250mg/92.3円(ユーシービージャパン)
・イーケプラ錠500mg/150.5円(ユーシービージャパン)
・レベチラセタムOD錠250mg「YD」/薬価記載なし(陽進堂)
・レベチラセタムOD錠500mg「YD」/薬価記載なし(陽進堂)
・レベチラセタム錠250mg「ニプロ」/薬価記載なし(ニプロ)
・レベチラセタム錠500mg「ニプロ」薬価記載なし(ニプロ)
・レベチラセタムドライシロップ50%「ニプロ」/薬価記載なし(ニプロ)
・レベチラセタムドライシロップ50%「JG」/87.1円(日本ジェネリック)
・レベチラセタムDS50%「トーワ」/87.1円(東和薬品)
・レベチラセタム錠250mg「フェルゼン」/36.5円(フェルゼンファーマ)
・レベチラセタム錠500mg「フェルゼン」/59.5円(フェルゼンファーマ)
・レベチラセタムドライシロップ50%「YD」/87.1円(陽進堂)
・レベチラセタムDS50%「杏林」/87.1円(キョーリンリメディオ)
・レベチラセタム錠250mg「タカタ」/36.5円(高田製薬)
・レベチラセタム錠500mg「タカタ」/59.5円(高田製薬)
・レベチラセタムDS50%「タカタ」/87.1円(高田製薬)
・レベチラセタム錠250mg「JG」/36.5円(日本ジェネリック)
・レベチラセタム錠500mg「JG」/59.5円(日本ジェネリック)
・レベチラセタム錠250mg「日新」/36.5円(日新製薬-山形)
・レベチラセタム錠500mg「日新」/59.5円(日新製薬-山形)
・レベチラセタムドライシロップ50%「日新」/87.1円(日新製薬-山形)
・レベチラセタム点滴静注500mg「日新」/779円(日新製薬-山形)
・レベチラセタム錠250mg「サワイ」/36.5円(沢井製薬)
・レベチラセタム錠500mg「サワイ」59.5円(沢井製薬)
・レベチラセタム粒状錠250mg「サワイ」/36.5円(沢井製薬)
・レベチラセタム粒状錠500mg「サワイ」/59.5円(沢井製薬)
・レベチラセタム錠250mg「明治」/36.5円(Meiji Seikaファルマ)
・レベチラセタム錠500mg「明治」/59.5円(Meiji Seikaファルマ)
・レベチラセタムドライシロップ50%「明治」/87.1円(Meiji Seikaファルマ)
・レベチラセタム点滴静注500mg「明治」/779円(Meiji Seikaファルマ)
・レベチラセタム錠250mg「VTRS」/36.5円(ダイト)
・レベチラセタム錠500mg「VTRS」/59.5円(ダイト)
・レベチラセタムDS50%「サワイ」/81.5円(沢井製薬)
・レベチラセタム錠250mg「アメル」/36.5円(共和薬品工業)
・レベチラセタム錠500mg「アメル」/59.5円(共和薬品工業)
・レベチラセタム錠250mg「日医工」/36.5円(日医工)
・レベチラセタム錠500mg「日医工」/59.5円(日医工)
・レベチラセタム点滴静注500mg「アメル」/779円(共和薬品工業)
・レベチラセタムドライシロップ50%「日医工」/81.5円(日医工)
・レベチラセタム錠250mg「サンド」/36.5円(サンド)
・レベチラセタム錠500mg「サンド」/59.5円(サンド)
・レベチラセタム錠250mg「杏林」/36.5円(キョーリンリメディオ)
・レベチラセタム錠500mg「杏林」/59.5円(キョーリンリメディオ)
・レベチラセタム錠250mg「トーワ」/36.5円(東和薬品)
・レベチラセタム錠500mg「トーワ」/59.5円(東和薬品)
病院によって差があり、薬代の他に初診料・診察料・検査料などが必要になります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

シロップ:2013年8月発売
点滴静注:2015年12月発売
錠剤:2010年9月発売

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

イーケプラ錠250mg(ユーシービージャパン)
イーケプラ錠500mg(ユーシービージャパン)
イーケプラドライシロップ50%(ユーシービージャパン)
イーケプラ点滴静注500mg(ユーシービージャパン)
レベチラセタムOD錠250mg「YD」(陽進堂)
レベチラセタムOD錠500mg「YD」(陽進堂)
レベチラセタム錠250mg「ニプロ」(ニプロ)
レベチラセタム錠500mg「ニプロ」(ニプロ)
レベチラセタムドライシロップ50%「ニプロ」(ニプロ)

関連製品(ジェネリック)

レベチラセタムドライシロップ50%「JG」(日本ジェネリック)
レベチラセタムDS50%「トーワ」(東和薬品)
レベチラセタム錠250mg「フェルゼン」(フェルゼンファーマ)
レベチラセタム錠500mg「フェルゼン」(フェルゼンファーマ)
レベチラセタムドライシロップ50%「YD」(陽進堂)
レベチラセタムDS50%「杏林」(キョーリンリメディオ)
レベチラセタム錠250mg「タカタ」(高田製薬)
レベチラセタム錠500mg「タカタ」(高田製薬)
レベチラセタムDS50%「タカタ」(高田製薬)
レベチラセタム錠250mg「JG」(日本ジェネリック)
レベチラセタム錠500mg「JG」(日本ジェネリック)
レベチラセタム錠250mg「日新」(日新製薬-山形)
レベチラセタム錠500mg「日新」(日新製薬-山形)
レベチラセタムドライシロップ50%「日新」(日新製薬-山形)
レベチラセタム点滴静注500mg「日新」(日新製薬-山形)
レベチラセタム錠250mg「サワイ」(沢井製薬)
レベチラセタム錠500mg「サワイ」(沢井製薬)
レベチラセタム粒状錠250mg「サワイ」(沢井製薬)
レベチラセタム粒状錠500mg「サワイ」(沢井製薬)
レベチラセタム錠250mg「明治」(Meiji Seikaファルマ)
レベチラセタム錠500mg「明治」(Meiji Seikaファルマ)
レベチラセタムドライシロップ50%「明治」(Meiji Seikaファルマ)
レベチラセタム点滴静注500mg「明治」(Meiji Seikaファルマ)
レベチラセタム錠250mg「VTRS」(ダイト)
レベチラセタム錠500mg「VTRS」(ダイト)
レベチラセタムDS50%「サワイ」(沢井製薬)
レベチラセタム錠250mg「アメル」(共和薬品工業)
レベチラセタム錠500mg「アメル」(共和薬品工業)
レベチラセタム錠250mg「日医工」(日医工)
レベチラセタム錠500mg「日医工」(日医工)
レベチラセタム点滴静注500mg「アメル」(共和薬品工業)
レベチラセタムドライシロップ50%「日医工」(日医工)
レベチラセタム錠250mg「サンド」(サンド)
レベチラセタム錠500mg「サンド」(サンド)
レベチラセタム錠250mg「杏林」(キョーリンリメディオ)
レベチラセタム錠500mg「杏林」(キョーリンリメディオ)
レベチラセタム錠250mg「トーワ」(東和薬品)
レベチラセタム錠500mg「トーワ」(東和薬品)

海外での使用実績

米国で1999年、欧州で2000年にてんかん部分発作、ミオクロニー発作、強直間代発作に対する併用療法に対して認可され、後に全般発作(併用療法)や小児へと適応が拡大されています。
獣医学分野でも同様の用途に用いられます。

効果・作用

てんかん発作は、脳内で起こる神経の異常な電気興奮によって身体のこわばりやけいれんなどが起こる病気です。
全身がけいれんしたり意識を失うこともあれば、手足などの部分的な個所に症状が出るなど、多種多様にあらわれます。
本剤は部分発作を抑えることを目的とした薬になります。
てんかんには神経伝達物質が深くかかわっています。
これによって神経細胞に興奮が起き、脳内へ情報が伝わって発作につながります。
神経伝達物質の放出に関わるたんぱく質として、SV2A(シナプス小胞蛋白2A)と呼ばれるものがあります。
SV2Aを遺伝子操作でなくしたマウスは、生後2~3週間で重度の発作を起こし死亡したとの報告があります。
つまり、SV2Aはてんかん発作を抑制するうえでとても重要な物質であるといえます。
本剤は神経伝達物質の調整を行うSV2Aに結合し、抗てんかん作用を示す薬です。
神経細胞の異常興奮によって引き起こされるてんかん発作ですが、イオンの働きがかかわっていることが知られています。
+を帯びた興奮性のシグナルが-を帯びた細胞内に流入することによって興奮が起きるため、既存の薬では興奮性のシグナルを抑制するような作用機序でした。
しかし本剤は既存の薬とは異なる作用機序を示すため、既存の薬では抑制の難しかった難治性のてんかんへの効果が期待できます。
また、他剤では効果の得られなかった部分発作がある場合は本剤の使用が検討されることがあります。

使用方法

錠剤の場合、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分けて経口投与します。なお、症状により1日3000mgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行うこととされています。
小児には、レベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分けて経口投与します。なお、症状により1日60mg/kgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行うこととされています。
シロップの場合、レベチラセタムとして1日2gを1日2回に分けて用時溶解して経口投与します。なお、症状により1日6gを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として2g以下ずつ行うこととされています。
小児には、レベチラセタムとして1日40mgを1日2回に分けて用時溶解して経口投与します。なお、症状により1日60mg120mgを超えない範囲で適宜増減しますが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として40mg以下ずつ行います。
静注で経口投与から切り替える場合は、経口投与と同じ1日用量及び投与回数にて、1回量を15分かけて点滴静脈内投与します。
最初から静注で治療する場合、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分け、1回量を15分かけて点滴静脈内投与します。
小児に対しては、レベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分け、1回量を15分かけて点滴静脈内投与します。
静注における1日最高量および増量法について、成人では最高投与量は3000mgを超えないこととし、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行います。
小児では1日最高投与量は60mg/kgを超えないこととし、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行います。
なお、いずれの投与法に関しても50kgを超える小児に対しては成人と同じ用量を用います。

副作用

主な副作用
頭痛・浮動性めまい・傾眠・鼻咽頭炎・腹痛・不眠症・感覚鈍麻・気分変動・振戦・痙攣・抑うつ

重大な副作用
攻撃性・自殺企図・易刺激性・錯乱・焦燥・興奮・精神症状・中毒性表皮壊死融解症・Toxic Epidermal Necrolysis・TEN・皮膚粘膜眼症候群・Stevens-Johnson症候群・発熱・紅斑・水疱・びらん・そう痒・咽頭痛・眼充血・口内炎・薬剤性過敏症症候群・発疹・肝機能障害・リンパ節腫張・白血球増加・好酸球増多・異型リンパ球出現・遅発性の重篤な過敏症状・ヒトヘルペスウイルス6再活性化・HHV-6再活性化・ウイルス再活性化・重篤な血液障害・汎血球減少・無顆粒球症・白血球減少・好中球減少・血小板減少・肝不全・肝炎・重篤な肝障害・膵炎・激しい腹痛・嘔気・嘔吐・膵酵素値上昇・横紋筋融解症・筋肉痛・脱力感・CK上昇・血中ミオグロビン上昇・尿中ミオグロビン上昇・急性腎障害・悪性症候群・筋強剛・血清CK上昇・頻脈・血圧変動・意識障害・発汗過多・ミオグロビン尿・腎機能低下

その他の副作用
激越・健忘・注意力障害・幻覚・運動過多・記憶障害・錯感覚・思考異常・平衡障害・感情不安定・不安・異常行動・協調運動異常・怒り・ジスキネジー・体位性めまい・睡眠障害・緊張性頭痛・精神病性障害・麦粒腫・複視・結膜炎・霧視・眼精疲労・疲労・眼そう痒症・好中球数減少・貧血・血中鉄減少・鉄欠乏性貧血・血小板数減少・白血球数減少・白血球数増加・白血球数減少・心電図QT延長・高血圧・便秘・下痢・胃腸炎・悪心・齲歯・歯肉炎・痔核・歯周病・胃不快感・歯痛・消化不良・口周炎・歯肉腫張・ALP増加・肝機能障害・膀胱炎・尿中ブドウ糖陽性・尿柱血陽性・尿中蛋白陽性・月経困難症・頻尿・咽頭炎・咽喉頭疼痛・上気道炎症・鼻炎・気管支炎・咳嗽・鼻漏・インフルエンザ・鼻出血・肺炎・食欲不振・失神・皮膚炎・皮膚そう痒症・ざ瘡・脱毛症・単純ヘルペス・帯状疱疹・皮膚白癬感染・背部痛・肩痛・四肢痛・筋骨格硬直・関節痛・頚部痛・耳鳴・回転性めまい・倦怠感・体重減少・血中トリグリセリド増加・胸痛・体重増加・無力症・末梢性浮腫・抗痙攣剤濃度増加・錯乱状態・敵意・気分動揺・神経過敏・人格障害・精神運動亢進・舞踏アテトーゼ運動・パニック発作・嗜眠・譫妄・多形紅斑・血管性浮腫・筋力低下・事故による外傷・事故による皮膚裂傷

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■レベチラセタムを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、イーケプラ錠250mg/500mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼イーケプラ錠250mg/500mgの有効成分
レベチラセタム250mg/500mg
▼イーケプラ錠250mg/500mgの添加物
クロスカルメロースナトリウム、マクロゴール6000EP、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、青色2号アルミニウムレーキ/クロスカルメロースナトリウム、マクロゴール6000EP、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄

■他に使用できない方
・本剤の成分またはピロリドン誘導体に対して過敏症の既往歴のある方

使用に注意が必要な方
・腎機能障害、血液透析を受けている末期腎機能障害の方
・重度肝機能障害の方
・妊婦、授乳婦
・小児等
・高齢者

上記にあてはまる方は、レベチラセタムを使用する事が出来ない可能性があります。
レベチラセタムを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ドライシロップとは何ですか?

ドライシロップは粉薬で、水に溶かして飲むことができる顆粒状もしくは粉末状の薬のことです。糖類や甘味料で甘く味付けされており、主に小児向けに処方されます。水に溶かさず、そのまま服用することも可能です。体重に合わせて服用量を調整することもできますし、錠剤がのみにくい方へ処方されることもあります。ただし、水以外の液体で溶かすことはしないでください。

点滴が適用されるのはどういった場合ですか?

合併症による胃腸障害や外科手術に伴う経口摂取が一時的に困難な方に適用されます。経口摂取が困難な状況下にあっても継続して投与が可能なため、発作の抑制につながるとされています。点滴はあくまでも一時的な対応であり、経口摂取が可能になればそちらに切り替えていく形になります。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。