成分名 |
トピラマート |
適応症状 |
部分発作/二次性全般化発作など |
簡易説明 |
トピラマートは、脳内において神経細胞の過剰な興奮を抑えるはたらきがあり、主に部分発作のてんかんの発作を抑える薬剤です。
てんかんの部分発作に対する併用療法として用いられ、他の抗てんかん薬と異なる作用機序をもつことから、別の抗てんかん薬と併用することで、てんかん発作の抑制効果が高まります。
臨床試験では、本剤を追加することで、発作頻度が30%以上減少することが認められています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/神経内科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程度
薬代1錠あたりの目安:25mg約39円/50mg約67円/100mg約110円
薬代後発薬錠の目安:25mg約14円/50mg約25円/100mg約38円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【トピナ錠25mg】
販売開始年月 : 2010年10月
【トピナ錠50mg/トピナ錠100mg】
販売開始年月 : 2007年9月 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:協和キリン】
トピナ錠25mg
トピナ錠50mg
トピナ錠100mg |
関連製品(ジェネリック) |
トピラマート錠25mg「アメル」【共和薬品工業)】
トピラマート錠50mg「アメル」【共和薬品工業)】
トピラマート錠100mg「アメル」【共和薬品工業)】
トパマックス 25mg【Janssen Cilag AG】
トパマックス 50mg【Janssen Cilag AG】
トパマックス 100mg【Janssen Cilag AG】 |
海外での使用実績 | トピラマートは1995年7月にイギリスで世界で初めて承認されて以降、2006年7月までに102ヵ国において承認されている薬です。
主要国を含めてほとんどの国では、始めに部分てんかん患者のトピラマート付加療法として承認されており、その後は小児、レンノックス・ガストー症候群および全般性強直間代発作の適応を追加取得しています。さらに 1999 年以降には単剤療法が 77 ヵ国で、2001年以降には片頭痛が58ヵ国で追加承認されています。 |
効果・作用 |
トピラマートは、脳内において神経細胞の過剰な興奮を抑えるはたらきがあります。
主に部分発作のてんかんの発作を抑える薬として用いられ、他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法されます。
てんかんは脳内で神経が異常に興奮することなどによっておこり、その症状は全身のこわばりやけいれん、意識の消失、体の一部に症状があらわれるなど多種多様です。
脳には神経細胞が集積していて、神経伝達物質などの作用により神経細胞が興奮しシグナルが伝わり神経伝達がおこり、神経の興奮伝達に関わる物質としてナトリウムイオン(Na+)、カルシウムイオン(Ca2+)、塩化物イオン(Clー)などがあり、その中でもNa+やCa2+は興奮性のシグナルとして作用して、Clーは抑制性のシグナルとして作用します。
また脳内で炭酸脱水酵素という酵素がけいれんなどの発症に関わっているとされ、この酵素を阻害することにより、てんかんの発作が抑えられます。
本剤は抑制性シグナルであるNa+、Ca2+の通り道であるナトリウムチャネルやカルシウムチャネルの抑制作用、抑制性シグナルであるClーの神経細胞内への流入促進作用により、炭酸脱水酵素阻害作用などにより抗てんかん作用をあらわします。 |
使用方法 |
▼用法用量
・成人にはトピラマートとして1回量50mgを1日1回又は1日2回の経口投与で開始します。以後、1週間以上の間隔をあけて漸増して、維持量として1日量200mgから400mgを2回に分割経口投与します。なお、症状により適宜増減しますが、1日最高投与量は600mgまでとします。
・2歳以上の小児にはトピラマートとして1日量1mg/kgの経口投与で開始して、2週間以上の間隔をあけて1日量2mg/kgに増量します。以後、2週間以上の間隔をあけて1日量として2mg/kg以下ずつ漸増して、維持量として1日量6mg/kgを経口投与します。症状により適宜増減しますが、1日最高投与量は9mg/kg又は600mgのいずれか少ない投与量までとします。なお、いずれも1日2回に分割して経口投与します。 |
副作用 |
重大な副作用
▼続発性閉塞隅角緑内障及びそれに伴う急性近視(頻度不明)
続発性閉塞隅角緑内障及びそれに伴う急性近視があらわれることがあります。視力の急激な低下、眼痛等の症状があらわれた場合には、投与を中止して適切な処置を行ってください。なお、投与1ヵ月以内にあらわれることが多いです。
▼腎・尿路結石(2.3%)
腎・尿路結石があらわれることがあります。腎仙痛、腹部痛等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
▼代謝性アシドーシス(1.8%)
代謝性アシドーシスがあらわれることがあります。過換気、不整脈、昏睡等の症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行ってください。なお、疲労、食欲不振等の症状があらわれた場合には必要に応じて重炭酸イオン濃度の測定を行ってください。
▼乏汗症及びそれに伴う高熱(0.3%)
乏汗症及びそれに伴う高熱があらわれることがあります。発汗減少、体温上昇等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止して、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
リン異常/クロール異常/ナトリウム異常/肝機能異常/AST上昇/ALT上昇/γ?GTP上昇/Al?P上昇/LDH上昇/体重減少/倦怠感/会話障害/不安/易刺激性/抑うつ/歩行異常/不眠/記憶力低下/妄想/幻覚/振戦/味覚異常/動作緩慢/眼振/筋緊張/自殺企図/気分不良/平衡障害/感覚異常/躁状態/思考異常/協調運動異常/多動/昏迷/認知障害/腹痛/悪心/便秘/下痢/嘔吐/腹部不快感/口内炎/胃腸炎/歯肉腫脹/トリグリセリド上昇/血中アンモニア値上昇/血中コレステロール増加/総蛋白減少/複視/視覚異常/視力低下/羞明/眼精疲労/涙液減少/ウロビリノーゲン陽性/胆石症/白血球分画異常/白血球減少/貧血/血小板減少/白血球増加/尿沈渣陽性/血尿/尿蛋白陽性/頻尿/尿中リン増加/尿失禁/胸痛/心電図異常/起立性低血圧/動悸/呼吸困難/咳嗽/鼻炎/発疹/脱毛/皮膚炎/多汗/多毛/耳鳴/聴力低下/筋肉痛/関節痛/四肢重感/筋痙攣/月経異常/発熱/CK上昇/脱力/浮腫/口渇/熱感/四肢冷感/体重増加/錯乱/離人症/興奮/鼓腸放屁/嚥下障害/唾液分泌過多/便失禁/低血糖/プロトロンビン量増加/鼻出血/徐脈/血圧上昇/脂漏/乳房痛/悪寒/性欲減退/体臭など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■トピラマートを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、トピナにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼トピナの有効成分
トピラマート
▼代表薬の添加物
・カルナウバロウ、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(置換度タイプ:2910)、マクロゴール6000
使用に注意が必要な方 ■閉塞隅角緑内障の患者
閉塞隅角緑内障の患者は、症状が悪化するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■アシドーシスの素因を有する患者又はアシドーシスを来しやすい治療を受けている患者
アシドーシスの素因を有する患者又はアシドーシスを来しやすい治療を受けている患者は、高クロール性の代謝性アシドーシスが生じるおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■自殺企図の既往及び自殺念慮を有するうつ病の患者
自殺企図の既往及び自殺念慮を有するうつ病の患者は、自殺企図や自殺念慮が悪化するおそれがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■結石を生じやすい患者
結石を生じやすい患者は、十分水分を摂取するよう指導してください。腎・尿路結石があらわれることがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■虚弱者
虚弱者は、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど特に注意してください。
■腎機能障害患者
腎機能障害患者は本剤のクリアランスが低下することがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■血液透析施行中の腎機能障害患者
血液透析施行中の腎機能障害患者は、透析実施日は本剤の補充投与を考慮してください。本剤は血液透析により除去されます。
■肝機能障害患者
肝機能障害患者は本剤のクリアランスが低下することがあります。観察を十分に行ったうえで、慎重に投与してください。異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処理を行ってください。
■妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性(母体のてんかん発作頻発を防ぎ、胎児を低酸素状態から守る)が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
■授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。ヒトで乳汁中への移行が報告されています。
■小児等
低出生体重児、新生児、乳児、2歳未満の幼児を対象とした国内臨床試験は実施していません。
■高齢者
本剤は腎臓より排泄されますが、一般に高齢者では腎機能が低下していることが多いことから、注意が必要です。また、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど特に注意してください。
上記にあてはまる方は、トピラマートを使用する事が出来ない可能性があります。 トピラマートを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・肝代謝酵素(CYP3A4)誘導作用を有する薬剤
フェニトイン
カルバマゼピン等
・フェニトイン
・中枢抑制薬
バルビツール酸誘導体等
・炭酸脱水酵素阻害剤
アセタゾラミド等
・リスペリドン
・メトホルミン
・ピオグリタゾン
・アミトリプチリン
・リチウム
・ジゴキシン
・ヒドロクロロチアジド
・経口避妊薬
エチニルエストラジオール等
・セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品"
上記を使用している方は、トピラマートを使用する事が出来ない可能性があります。 トピラマートを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬は報告されていません
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
|
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |