成分名 |
ペランパネル水和物 |
適応症状 |
てんかん |
簡易説明 |
脳内の神経の興奮を鎮め、二次性全般化発作を含む部分発作や他の抗てんかん薬では効果の得られない強直間代発作に効果があるとされています。グルタミン酸によって引き起こされる神経の興奮を直接抑制することができます。他の抗てんかん薬とは違う作用機序を示すとされ、難治性てんかん発作にも効果があるとされています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/精神科/心療内科/脳神経外科など |
健康保険の適応 |
健康保険適用 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診療代の目安:1,000~2,000円
薬代の目安:
フィコンパ錠2mg/195.8円(エーザイ)
フィコンパ錠4mg/319.8円(エーザイ)
フィコンパ細粒1%/1065.7円(エーザイ)
病院によって差があり、薬代の他に初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
錠剤/2016年5月発売
細粒/2020年7月発売 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリックはありません。 |
関連製品(先発薬) |
フィコンパ錠2mg(エーザイ)
フィコンパ錠4mg(エーザイ)
フィコンパ細粒1%(エーザイ) |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリックはありません。 |
効果・作用 |
本剤は抗てんかん薬であり、脳内神経の過剰な興奮を鎮めててんかん発作を抑える役割を果たします。二次性全般化発作を含む部分発作や、他の抗てんかん薬で十分な効果の得られない強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法に用いられます。
本剤は他の抗てんかん薬とは異なる作用機序を示すため、難治性てんかん発作などに有効であるとして日本の企業で開発されました。ペランパネルはAMPA受容体に選択性を有する非競合的な拮抗剤であるため、シナプス間隙のグルタミン酸濃度に関わらず、ナトリウムイオンが細胞内へ流入するのを防ぐことができ、細胞内のシグナルが+になるのを食い止めることができるとされ、このために他の抗てんかん薬とは効果のシステムが異なると考えられています。グルタミン酸によって引き起こされる神経の興奮を直接抑制することができるのも利点のひとつです。
製薬会社の報告では、強直間代発作において単剤使用の臨床結果はなく、他の抗てんかん薬との併用療法によって効果が得られたとされています。そのため、基本的には本剤の代謝を高める抗てんかん薬とともに併用して使われます。
薬の使用にあたって観察期・治療期・継続投与期があります。観察期で発作の種類や頻度を見極め、治療期で必要な薬の量を調整し、継続投与期で維持量を服薬していくことで発作の頻度を減らしたり、発作の程度を軽くしていくという流れになっています。発作の種類の見極めを間違えて体に合わない薬を服用すると、かえって発作の頻度や程度を悪化させる可能性があります。医師とよく話し合い、日常の様子などから薬を決めてもらうようにしましょう。 |
使用方法 |
【部分発作に用いる場合】
錠剤の単剤使用では成人及び4歳以上の小児にペランパネルとして1日1回2mgの就寝前経口投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増します。維持用量は1日1回4〜8mgとなっています。
なお、症状により2mg以下ずつ適宜増減しますが、1日最高8mgまでとされています。
併用療法の場合、開始量は同じですが、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増します。
単剤療法の維持用量は1日1回4〜8mg、併用療法は1日1回8〜12mgとします。
4歳以上12歳未満の小児には1日1回2mgの就寝前経口投与より開始し、2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増します。
維持用量は成人と同じです。
なお、いずれの場合も1日最高12mgまでとされています。
【強直間代発作に用いる場合】
併用療法を必須とし、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの就寝前経口投与より開始、1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増します。
代謝促進の抗てんかん薬を使用しない場合の維持用量は1日1回8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8〜12mgとなっています。。
なお、部分発作同様に1日最高12mgまでとされています。
細粒の場合は細粒剤の1回あたりの製剤量が、0.2g(ペランパネルとして2mg)〜1.2g(ペランパネルとして12mg)ですので、上記の用量にのっとって使用を進めてください。 |
副作用 |
主な副作用
浮動性めまい・傾眠・易刺激性・疲労・体重増加・攻撃性などがあります。
重大な副作用
易刺激性・攻撃性・不安・怒り・幻覚(幻視、幻聴等)・妄想・せん妄等の精神症状がみられることがあります。
精神症状があらわれた場合は減量または中止を検討する場合があります。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ペランパネル水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、フィコンパ錠2mg/4mg、細粒1%はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼フィコンパ錠2mg/4mgの有効成分
ペランパネルとして2.0mg/4.0mg
▼フィコンパ錠2mg/4mgの添加物
黄色三二酸化鉄、酸化チタン、三二酸化鉄、ステアリン酸マグネシウム、タルク、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖水和物、ヒプロメロース、ポビドン、マクロゴール6000
▼フィコンパ細粒1%の有効成分
ペランパネルとして10.0mg
▼フィコンパ細粒1%の添加物
黄色三二酸化鉄、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、D-マンニトール
■他に使用できない方
・過敏症の既往歴のある方
・重度の肝機能障害のある方
使用に注意が必要な方 ・重度の腎機能障害または透析中の末期腎障害の方
・軽度および中等度の肝機能障害の方
・妊婦、授乳婦
・小児等
・高齢者
上記にあてはまる方は、ペランパネル水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ペランパネル水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・カルバマゼピン、フェニトイン
・CYP3A誘導作用を有する薬剤等(リファンピシン、フェノバルビタール、セイヨウオトギリソウ含有食品等)
・CYP3A阻害作用を有する薬剤(イトラコナゾール等)
・経口避妊薬(レボノルゲストレル)
・アルコール(飲酒)
上記を使用している方は、ペランパネル水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 ペランパネル水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬は報告されていません
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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