ロピニロール塩酸塩

成分名

ロピニロール塩酸塩

適応症状

パーキンソン病

簡易説明

パーキンソン病は、脳神経の伝達物質であるドーパミンの不足によって、手足のしびれやこわばり、動作の動きなどを呈します。
レボドパを中心に治療が進められますが、本剤は補助薬として使われることもあります。
本剤はドーパミンと同じように、ドーパミンを放出させる受容体を刺激する目的で使用されます。
刺激によってドーパミンの放出を促進し、パーキンソン病の症状に効果をもたらしてくれます。

処方可能な診療科目

内科/脳神経外科など

健康保険の適応

健康保険適用

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料の目安:1,000~2,000円
薬代の目安:
 ハルロピテープ8mg/364.1円(久光製薬)
 ハルロピテープ16mg/561.2円(久光製薬)
 ハルロピテープ24mg/716円(久光製薬)
 ハルロピテープ32mg/870.3円(久光製薬)
 ハルロピテープ40mg/970.9円(久光製薬)
 レキップCR錠2mg/169.2円(グラクソ・スミスクライン)
 レキップCR錠8mg570.2円(グラクソ・スミスクライン)
 レキップ錠0.25mg/31.9円(グラクソ・スミスクライン)
 レキップ錠1mg/110.7円(グラクソ・スミスクライン)
 レキップ錠2mg/194.9円(グラクソ・スミスクライン)
 ロピニロール徐放錠2mg「共創未来」/67.5円(共創未来ファーマ)
 ロピニロール徐放錠8mg「共創未来」/230.5円(共創未来ファーマ)
 ロピニロールOD錠0.25mg「アメル」/11円(共和薬品工業)
 ロピニロールOD錠1mg「アメル」/35.5円(共和薬品工業)
 ロピニロールOD錠2mg「アメル」/62.7円(共和薬品工業)
 ロピニロール錠0.25mg「JG」/11円(長生堂製薬)
 ロピニロール錠1mg「JG」/35.5円(長生堂製薬)
 ロピニロール錠2mg「JG」/62.7円(長生堂製薬)
 ロピニロール徐放錠2mg「サワイ」/67.5円(沢井製薬)
 ロピニロール徐放錠8mg「サワイ」/230.5円(沢井製薬)
 ロピニロール徐放錠2mg「トーワ」/67.5円(東和薬品)
 ロピニロール徐放錠8mg「トーワ」/230.5円(東和薬品)
病院によって差があり、薬代の他に初診料・診察料・検査料などが必要になります。
パーキンソン病は指定難病であり、自己負担分の治療費の一部または全部が国または自治体により賄われることがあります。

厚生労働省による認可、または発売年月日

ハルロピテープ/2019年12月発売
レキップ錠/2006年12月発売

国内のジェネリック認可

あり

関連製品(先発薬)

レキップ錠0.25mg(グラクソ・スミスクライン)
レキップ錠1mg(グラクソ・スミスクライン)
レキップ錠2mg(グラクソ・スミスクライン)
ハルロピテープ8mg(久光製薬)
ハルロピテープ16mg(久光製薬)
ハルロピテープ24mg(久光製薬)
ハルロピテープ32mg(久光製薬)
ハルロピテープ40mg(久光製薬)
レキップCR錠2mg(グラクソ・スミスクライン)
レキップCR錠8mg(グラクソ・スミスクライン)

関連製品(ジェネリック)

ロピニロール徐放錠2mg「共創未来」(共創未来ファーマ)
ロピニロール徐放錠8mg「共創未来」(共創未来ファーマ)
ロピニロールOD錠0.25mg「アメル」(共和薬品工業)
ロピニロールOD錠1mg「アメル」(共和薬品工業)
ロピニロールOD錠2mg「アメル」(共和薬品工業)
ロピニロール錠0.25mg「JG」(長生堂製薬)
ロピニロール錠1mg「JG」(長生堂製薬)
ロピニロール錠2mg「JG」(長生堂製薬)
ロピニロール徐放錠2mg「サワイ」(沢井製薬)
ロピニロール徐放錠8mg「サワイ」(沢井製薬)
ロピニロール徐放錠2mg「トーワ」(東和薬品)
ロピニロール徐放錠8mg「トーワ」(東和薬品)

効果・作用

パーキンソン病は、手足のしびれやこわばり、動作が遅くなるなどの症状があらわれる、指定難病の病気です。
現代医学では完治させる方法は判明していません。
ですが原因はわかっており、脳内のドーパミンが減少し、体内の情報伝達がうまくいかなくなって体が動かしにくくなる等の症状が出てくると考えられています。
なおこれらの症状は進行性であり、薬剤投与の目的は進行を少しでも遅らせることです。
ロピニロール塩酸塩は、ドーパミン受容体を刺激し、ドーパミンを放出させることによって進行を遅らせる目的があります。
ドーパミンと同じように受容体を刺激する働きを持つため、そのように使われます。
この薬はあくまでも受容体への刺激を促すものであり、ドーパミンの量を増やすものではないので、注意が必要です。
パーキンソン病の治療は、レボドパという薬剤を中心に進めていきます。
しかしレボドパの効果が得にくい方もおり、そういった方への補助薬としても使用されます。治験の結果では、本剤を投与することによって病状の進行を約7か月遅らせることがわかっており、有効性が証明されています。
受容体刺激薬には麦角系と非麦角系があり、本剤は非麦角系に分類されます。
非麦角系は消化器症状の副作用が少ない代わりに、眠気などの副作用が比較的多いといわれています。
そのため、服用する際は運転などの機械操縦を行わないこととされています。

使用方法

錠剤によって異なりますが、低用量から内服を開始し、状態によって適宜増減していきます。1日1回~3回を服用しますが、ロピニロールとして1日に摂取してよいとされている量(15~16mg)を超えないこととされています。
テープは、ロピニロール塩酸塩として1日1回8mgから始め、経過を観察しながら必要に応じて1週間以上の間隔で、1日量として8mgずつ増量します。いずれの投与量の場合も1日1回、胸部、腹部、側腹部、大腿部又は上腕部のいずれかの皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替えます。なお、年齢、症状により適宜増減しますが、ロピニロール塩酸塩として1日量64mgを超えないこととされています。

副作用

主な副作用
傾眠・ジスキネジア・悪心・便秘・発疹・そう痒・リビドー亢進・めまい・起立性低血圧・腹痛・嘔吐などがあります。

重大な副作用
幻覚・精神症状・突発的睡眠・せん妄・悪性症候群・高熱・意識障害・高度筋硬直・不随運動・ショック症状・極度の傾眠・妄想・興奮・錯乱などがみられることがあります。

その他の副作用
消化不良・末梢性浮腫・過敏症・蕁麻疹・血管性浮腫・病的賭博・強迫性購買・暴食・攻撃性・躁状態・失神・低血圧・薬剤離脱症候群・無感情・不安・うつ・疲労感・発汗・疼痛などがみられます。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ロピニロール塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、レキップ錠0.25mg/1mg/2mgはアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼レキップ錠0.25mg/1mg/2mgの有効成分
ロピニロール塩酸塩0.285mg/1.14mg/2.28mg
▼レキップ錠0.25mg/1mg/2mgの添加物
クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒプロメロース、マクロゴール400、酸化チタン、ポリソルベート80、黄色三二酸化鉄、青色二号アルミニウムレーキ、三二酸化鉄
錠剤によって添加物は異なります。詳しくは医師や薬剤師へお尋ねください。

▼ハルロピテープ8mg/16mg/32mg/40mgの有効成分
ロピニロール塩酸塩8mg/16mg/32mg/40mg
▼ハルロピテープ8mg/16mg/32mg/40mgの添加物
脂環族飽和炭化水素樹脂、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、流動パラフィン、ポリイソブチレン、その他4成分

■他に使用できない方
・過敏症の既往歴のある方
・妊婦または妊娠している可能性のある方

使用に注意が必要な方
・幻覚、妄想などの精神症状のある方、またはその既往歴のある方
・重篤な心疾患のある方、またはその既往歴のある方
・低血圧症の方
・腎機能障害、肝機能障害のある方
・授乳婦
・小児
・高齢者

上記にあてはまる方は、ロピニロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ロピニロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
・ドーパミン拮抗剤
・抗精神病薬
・メトクロプラミド
・スルピリド
・CYP1A2阻害剤
・シプロフロキサシン
・フルボキサミン
・卵胞ホルモン
・抗パーキンソン薬

上記を使用している方は、ロピニロール塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。
ロピニロール塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬
現在併用禁忌薬は報告されていません

上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
食事の有無は何か関係ありますか?

本剤は空腹時に服用すると吐き気や嘔吐などの消化器系の副作用が起きやすくなります。そのため、基本的には食後に服用することが推奨されています。ご自身の体調の問題で食事がとれない場合、医師に相談して薬の選択を行ってください。

薬が効かないので中止してもよいですか?

薬を中止するときは、医師の指示に従って少しずつ減薬していく必要があります。急激な断薬・減薬は、悪性症候群を起こす可能性を高めます。また、薬剤離脱症候群(無感情・不安・うつ・疲労感・発汗・疼痛などが特徴)などが起きる可能性もあります。自己判断による断薬や減薬は大変危険ですので、必ず医師に相談し、指示のもとで減薬や薬の変更を視野に入れて治療を進めていってください。

サイト利用に関する注意事項

医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。
医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。