成分名 |
サフィナミドメシル酸塩 |
適応症状 |
レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善など |
簡易説明 |
サフィナミドメシル酸塩は、ドパミンの分解阻害作用により、脳内のドパミン量を増やしてパーキンソン病における手足の震えや筋肉のこわばりなどを改善する薬剤です。
本薬はパーキンソン病の効果があるオン状態と効果が無くなるオフ状態を繰り返す現象を「Wearing off(ウェアリング・オフ)現象」の改善に用いられます。 |
処方可能な診療科目 |
内科/神経内科/脳神経内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程度
薬代1錠あたりの目安:50mg約931円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【エクフィナ錠50mg】
販売開始年月 : 2019年11月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:エーザイ】
エクフィナ錠50mg |
関連製品(ジェネリック) |
【ザダーゴ50mg/100mg Zambon】 |
海外での使用実績 | サフィナミドメシル酸塩は2018年8月現在で、ドイツ、スイス、スペイン、イタリア、ベルギー、スウェーデン、デンマーク、イギリス、オランダ、ルクセンブルク、ノルウェー、ポルトガル、オーストリア、フィンランド、フランス、米国及びカナダの17ヵ国で発売されています。 |
効果・作用 |
サフィナミドメシル酸塩は、ドパミンの分解阻害作用により、脳内のドパミン量を増やすはたらきがあり、パーキンソン病における手足の震えや筋肉のこわばりなどを改善にもちいられる薬です。
パーキンソン病では脳内のドパミンの不足によってドパミンとアセチルコリンのバランスが崩れて、手足の震えや筋肉のこわばりなどがおこる病気です。
脳内の神経細胞から遊離されたドパミンの一部はmonoamine oxidase:モノアミン酸化酵素(MAO)によって分解され、monoamine oxidase:モノアミン酸化酵素(MAO)にはA型とB型のタイプがありますが、ヒトの脳内には主にB型のタイプ(MAO-B)が多く存在するとされており、ドパミンは主にMAO-Bによって分解されることから、MAO-Bの作用を抑えればドパミンの分解を抑えることができます。
本剤は脳内でMAO-Bを阻害することでシナプス間隙におけるドパミン量の減少を抑える作用やシナプスへドパミンが再び回収される再取り込みを阻害する作用をあらわし、パーキンソン病の効果があるオン状態と効果が無くなるオフ状態を繰り返す現象を「Wearing off(ウェアリング・オフ)現象」の改善に用いられます。 |
使用方法 |
・レボドパ含有製剤と併用します。一般に成人にはサフィナミドとして50mgを1日1回経口投与します。なお、症状に応じて100mgを1日1回経口投与できます。 |
副作用 |
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
重大な副作用
▼幻覚等の精神症状
幻視、幻覚等があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼傾眠、突発的睡眠
日中の傾眠や前兆のない突発的睡眠があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼衝動制御障害
病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがあります。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
▼セロトニン症候群
不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクローヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群の症状が認められた場合には、投与を中止してください。体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行ってください。
▼悪性症候群
急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK上昇等があらわれるおそれがあります。このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
下肢静止不能症候群/回転性めまい/低血圧/悪心/便秘/消化不良/胃炎/嘔吐/背部痛/姿勢異常/変形性脊椎症/転倒/歩行障害/末梢性浮腫/口渇/ALT増加/AST増加/ALP増加/γ?GTP増加/血中カリウム増加/尿中ブドウ糖陽性/血圧低下/体重減少/肺炎/激越/錯乱状態/うつ病/落ち着きのなさ/無動/平衡障害/運動過多/振戦/白内障/複視/霧視/視力低下/視力障害/高血圧/起立性低血圧/呼吸困難/腹部不快感/腹痛/下痢/嘔気/紅斑/多汗症/光線過敏性反応/関節痛/筋固縮/筋痙縮/無力症/状態悪化/疲労/倦怠感/血圧上昇など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■サフィナミドメシル酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、エクフィナにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼エクフィナの有効成分
サフィナミドメシル酸塩
▼代表薬の添加物
・乳糖水和物、トウモロコシデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、D-マンニトール、マクロゴール6000、タルク、カルナウバロウ
■他のMAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)を投与中の患者
他のMAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩含有製剤又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者
ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩含有製剤又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、エスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩、ベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン)、中枢神経刺激剤(メチルフェニデート塩酸塩、リスデキサンフェタミンメシル酸塩)を投与中の患者
三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、エスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩、ベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン)、中枢神経刺激剤(メチルフェニデート塩酸塩、リスデキサンフェタミンメシル酸塩)を投与中の患者には使用できません。投与しないでください。
■重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者には使用できません。投与しないでください。
■妊婦又は妊娠している可能性のある女性
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■網膜に関連する疾患又はその既往のある患者
網膜変性、ぶどう膜炎、遺伝性網膜症又は重度の進行性糖尿病網膜症のある患者、網膜への影響が生じるリスクが高いと考えられる眼疾患の既往のある患者(遺伝性網膜疾患の家族歴、色素性網膜炎、あらゆる活動性網膜症など)、及び白子症の患者については、視力・視野に関する症状の変化を定期的に観察してください。当該患者は臨床試験では除外されています。
■中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類B)
中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類B)は、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導してください。
■授乳婦
本剤投与中は授乳を避けさせてください。
■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。
上記にあてはまる方は、サフィナミドメシル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 サフィナミドメシル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・トラゾドン塩酸塩
・レセルピン誘導体
レセルピン
・フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン
・ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール
・スルピリド
・メトクロプラミド
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
・リネゾリド
・交感神経刺激剤
エフェドリン塩酸塩
メチルエフェドリン塩酸塩
プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品
フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品
上記を使用している方は、サフィナミドメシル酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 サフィナミドメシル酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 ・MAO阻害剤
セレギリン塩酸塩
エフピー
ラサギリンメシル酸塩
アジレクト
・ペチジン塩酸塩含有製剤
ペチロルファン
・トラマドール塩酸塩含有製剤
トラマール
・タペンタドール塩酸塩
タペンタ
・三環系抗うつ剤
・アミトリプチリン塩酸塩
トリプタノール
・アモキサピン
アモキサン
・イミプラミン塩酸塩
トフラニール
・クロミプラミン塩酸塩
アナフラニール
・ドスレピン塩酸塩
プロチアデン
・トリミプラミンマレイン酸塩
スルモンチール
・ノルトリプチリン塩酸塩
ノリトレン
・ロフェプラミン塩酸塩
アンプリット
・四環系抗うつ剤
・マプロチリン塩酸塩
ルジオミール
・ミアンセリン塩酸塩
テトラミド
・セチプチリンマレイン酸塩
テシプール
・選択的セロトニン再取り込み阻害剤
・フルボキサミンマレイン酸塩
デプロメール
・パロキセチン塩酸塩水和物
パキシル
・セルトラリン塩酸塩
ジェイゾロフト
・エスシタロプラムシュウ酸塩
レクサプロ
・セロトニン.ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
ミルナシプラン塩酸塩
トレドミン
デュロキセチン塩酸塩
サインバルタ
ベンラファキシン塩酸塩
イフェクサー
・選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
アトモキセチン塩酸塩
ストラテラ
・ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
・ミルタザピン
リフレックス
・中枢神経刺激剤
・メチルフェニデート塩酸塩
リタリン
・リスデキサンフェタミンメシル酸塩
ビバンセ
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
|
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |