ジエノゲスト服用中は妊娠できない?低用量ピルとの違いと将来への影響

ホルモン

「ジエノゲストを飲んでいると妊娠できなくなるの?」
「将来、子どもがほしくなったときに影響はある?」

子宮内膜症や月経困難症の治療でジエノゲストを処方されている方の多くが、このような不安を抱えています。
結論からいうと、ジエノゲストを服用している間は、妊娠しにくい状態になりますが服用を中止すれば、多くの場合は排卵が再開し、妊娠は可能と考えられています。

このコラムでは、下記についてわかりやすく解説します。

・ジエノゲストと妊娠の関係
・低用量ピルとの違い
・将来の妊娠への影響
・妊娠を考え始めたときの対応
・いつまで続けるべきかの考え方

ジエノゲストとは?

ジエノゲストとは?画像

ジエノゲストは、主に子宮内膜症や子宮腺筋症、月経困難症の治療に使用される黄体ホルモン製剤です。
子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるはずの内膜組織が子宮外で増殖する病気で、強い生理痛や不妊の原因になることがあります。
ジエノゲストは、女性ホルモンの作用を調節し、病変の進行を抑えることで症状を改善します。

効果や副作用の詳しい解説は、下記コラムからご確認いただけます。

ディナゲスト(ジエノゲスト)とは?効果や副作用、低用量ピルとの違いを解説
ディナゲスト(ジエノゲスト)は、子宮内膜症の進行抑制、月経痛などの痛みの軽減、手術後の再発予防、子宮腺筋症への症状改善に使用される医薬品です。服用が長期間に渡るため、服用する際の注意点についても理解しておかなければなりません。ディナゲストの効果や副作用、服用の際の注意点など詳しく解説しています。

ジエノゲスト製剤には先発薬とジェネリック医薬品があり、成分は同じでも製品名が異なります。
▼メデマート取り扱い商品
先発薬である持田製薬「ディナゲスト」のジェネリック医薬品です。

商品名ジエノメット
画像ジエノメット
有効成分ジエノゲスト2mg
メーカーExeltis(エクセルティス)
購入サイトジエノメットの購入ページ

ジエノゲストを飲んでいると妊娠できない?

ジエノゲストを飲んでいると妊娠できない?画像

▼服用中は妊娠しにくい状態になる
ジエノゲストは、黄体ホルモン製剤で体内のホルモンバランスに作用し排卵を抑える働きがあります。
排卵が起こらなければ、卵子は放出されないため、妊娠は成立しません。
そのため、服用中は自然な状態よりも妊娠しにくくなるといえます。

また、ジエノゲストは子宮内膜を薄い状態に保つ作用もあります。
子宮内膜は受精卵が着床する場所ですが、内膜が厚くなりにくい環境では着床も起こりにくくなります。

▼ただし妊娠の可能性はゼロではない
一方で、ジエノゲストは避妊を目的とした薬ではありません。

排卵抑制の程度には個人差があり、体質や服用状況によっては排卵が起こる可能性もあります。
特に服用開始初期や飲み忘れがあった場合には、排卵が起こるリスクが高まります。
そのため、下記のような自己判断するのは危険です。

  • 生理が止まっているから妊娠しない
  • ホルモン薬だから大丈夫

妊娠を望まない場合は、別途避妊をする必要があります。

ジエノゲストと低用量ピルは何が違う?

ジエノゲストと低用量ピルは、どちらもホルモンに作用する薬のため混同されがちですが、設計の考え方そのものが異なります。

ジエノゲスト低用量ピル
目的子宮内膜症や子宮腺筋症などの治療避妊
排卵への影響排卵を抑える方向に働く
排卵が起こりにくくなる
排卵をしっかり抑える
避妊効果治療薬であり避妊薬ではない避妊効果を前提とした薬

目的が違う(治療か避妊か)

ジエノゲストと低用量ピルは、どちらもホルモンに作用する薬ですが、使用する目的が異なります。

ジエノゲストは、子宮内膜症や子宮腺筋症などの治療を目的とした薬です。
女性ホルモン(エストロゲン)の働きを抑えることで病変の増殖を防ぎ、強い生理痛や慢性的な下腹部痛などの症状をコントロールします。
つまり、妊娠を防ぐためではなく、病気の進行や痛みを抑えることが主な目的です。

一方低用量ピルは避妊を目的として使用される薬です。
排卵を抑えることで、妊娠を防ぐ働きがありますが、避妊だけでなく月経周期を整えたり、生理痛を軽減する目的で処方されることもあります。
つまり、避妊を中心としながらも、月経に関する悩み改善にも使用されている薬です。

排卵への影響

ジエノゲストと低用量ピルは、どちらも排卵に影響を与える薬ですが、排卵の止め方に違いがあります。

低用量ピルは、排卵をしっかり抑えることを目的として使われる薬です。
毎日一定量のホルモンを取り入れることで、体をすでに排卵が終わった状態のように保ち、卵子が放出されないようにします。
そのため、正しく服用していれば排卵は基本的に起こりません。

一方、ジエノゲストも排卵を抑える方向に働きますが、排卵を止めること自体が主な目的ではありません。
ホルモンバランスを整えて病気をコントロールする過程で、結果として排卵が起こりにくくなるというイメージです。
そのため、排卵の抑えられ方には個人差があります。
まとめると、下記のような違いがあります

  • 生理が止まっているから妊娠しない
  • ホルモン薬だから大丈夫

避妊効果の違い

ジエノゲストと低用量ピルでは、避妊に対する位置づけが大きく異なります。

低用量ピルは、正しく服用することで高い避妊効果が得られる薬です。
排卵を安定して抑え、更に子宮内膜や子宮頸菅粘膜液にも作用することで、妊娠を防ぐ仕組みになっています。
避妊効果が医学的に前提とされている点が大きな特徴です。

一方、ジエノゲストは避妊を目的とした薬ではありません。
排卵を抑える作用はあるものの、避妊効果を保証する薬ではなく妊娠を防ぐために処方される薬でもありません。
そのため下記のような違いがあります

  • 低用量ピルは「避妊効果を前提とした薬」
  • ジエノゲストは「治療薬であり避妊薬ではない」

分類は似ていても避妊に対する位置づけは明確に異なる点を理解しておくことが大切です。

妊娠を考え始めたらどうする?

妊娠を考え始めたらどうする?画像

ジエノゲストを服用中に「そろそろ妊娠を考えたい」と思った場合、まず大切なのは自己判断で服用を中止しないことです。
ジエノゲストは子宮内膜症などの治療薬であり、症状のコントロール状況によって適切な中止時期は異なります。
急にやめてしまうと、痛みや症状が再び強くなる可能性もあります。

▼まずは医師に相談する
妊娠を希望するタイミングが見えてきたら、主治医にその意向を伝えましょう。
医師は、下記を総合的に判断し、服用をやめるタイミングを一緒に考えてくれます。

  • 現在の症状の安定度
  • 子宮内膜症の進行状況
  • 年齢や妊娠希望時期

▼中止後の体の変化を見守る
服用を中止すると、ホルモンバランスが徐々に元の状態へ戻っていきます。
その間に下記のような変化が現れます。

  • 月経が開始する
  • 基礎体温に変化が出る

妊活を始める際は、体のリズムを把握することが大切です。

▼焦らず、計画的に
「やめたらすぐ妊娠しないといけない」と考える必要はありません。
大切なのは、下記の3つのバランスを取りながら進めることです。

  • 月経が開始する
  • 基礎体温に変化が出る

ジエノゲスト治療は、妊娠をあきらめるためのものではなく、将来の選択肢を守るための治療でもあります。
妊娠を考え始めたら、医師と相談しながら段階的に準備を進めていきましょう。

ジエノゲスト服用中の避妊は必要?

ジエノゲスト服用中の避妊は必要?画像

結論からいうと、妊娠を望まない場合は避妊が必要です。
前項目でも説明をしたとおり、ジエノゲストには排卵を抑える作用はありますが、避妊を目的とした薬ではありません。
服用中でも排卵が起こる可能性はあり、妊娠の可能性が完全にゼロになるわけではありません。
そのため、妊娠を希望しない場合はコンドームなどの避妊法を併用することが推奨されます。

▼特に注意したいタイミング
以下のような場合は、排卵が起こる可能性が高まると考えられています。

  • 服用を開始して間もない時期
  • 飲み忘れがあった場合
  • 服用時間が大きくずれた場合

「ホルモン治療中だから大丈夫」と思いこまず、確実に避妊をすることが大切です。

▼無月経=妊娠しないではない
ジエノゲストを続けていると、月経量が減少したり無月経になったりすることがあります。
しかし、出血しないことと排卵の有無は必ずしも一致しません。
生理が止まっても、妊娠の可能性が完全に否定できるわけではない点は理解しておきましょう。

▼妊娠を疑うサインがあれば

  • 吐き気
  • 強い眠気
  • 乳房の張り

上記のような妊娠の可能性を感じる症状がある場合は、市販の妊娠検査薬で検査をするか、医療機関を受診してください。

ジエノゲストはいつまで続ける?将来を考えた選択肢

ジエノゲストはいつまで続ける?将来を考えた選択肢画像

ジエノゲストは、服用が「何ヶ月まで」ときまっている薬ではありません。
子宮内膜症や子宮腺筋症は、慢性的に付き合っていく疾患です。
そのため、症状が安定している限り長期で服用を継続するケースも珍しくありません。

ただし大切なのは、一生続ける薬ではなくその時のライフステージに合わせて選ぶ治療という点です。

続けるという選択肢

  • 痛みがコントロールできている
  • 日常生活に支障がない
  • 妊娠を今すぐは考えていない

上記のような場合は、治療を継続することで症状の悪化を防ぎ安定した状態を保つことができます。

中止するという選択肢

  • 痛みがコントロールできている
  • 日常生活に支障がない
  • 妊娠を今すぐは考えていない

上記の場合は、中止や他の治療へ切り替えを検討することもあります。
重要なのは、自己判断で服用を中止するのではなく、主治医と相談しながら方針を決めることです。

▼将来を見据えた考え方
子宮内膜症は、放置すると進行する可能性があります。
今は妊娠を考えていなくても、下記のような未来も見据えて、今の治療が未来の選択肢を守れているかを考えることが大切です。
・数年後に妊娠を希望するかもしれない
・痛みが強くなってからでは治療の選択肢が限られるかもしれない

よくある質問

よくある質問
Q
服用してから不正出血が続いています。問題はないでしょうか。
A

ジエノゲスト服用中は、不正出血が比較的よく見られます。
特に服用開始から数ヶ月は、ホルモン環境が安定せず出血が起こりやすい時期です。
多くは時間とともに落ち着きますが、下記の場合は自己判断せず医師に相談しましょう。
・出血量が多い
・強い腹痛を伴う
・長期間続く

Q
体重は増えますか?
A

.ジエノゲストで大きく体重が増えることは一般的ではありません。
ただしホルモンバランスの変化により、
・浮腫みやすくなる
・食欲が変化する
・便秘気味になる
といった影響を感じる方もいます。
その結果として「体重が増えた」と感じるケースはありますが、多くは水分バランスの変化によるものです。
気になる変化がある場合は、医師に相談をしましょう。

Q
長く飲み続けても大丈夫ですか?
A

ジエノゲストは、子宮内膜症や子宮腺筋症の長期的なコントロールを目的として使われることは多い薬です。
そのため年単位で継続するケースも珍しくありません。
治療薬として長期間使用されている実績がありますが安心して使用するには下記点の注意が必要です。
・症状が安定しているか
・不正出血や体調変化がないか
・骨密度などへの影響はないか
そのときの症状などに合わせ医師と相談しながら自分にとって最適な選択肢をしましょう。

まとめ

ジエノゲストは、子宮内膜症や子宮腺筋症の症状をコントロールするための治療薬です。
服用中は排卵が起こりにくくなることがありますが、避妊薬ではありません。
妊娠を望まない場合は、避妊が必要であり、妊娠を希望する場合は医師と相談しながら中止のタイミングを考えていきます。

また、長期的に服用するケースもありますが、それは一生続ける薬という意味ではなく、ライフステージに合わせて見直していく治療です。
大切なのは、下記を整理しながら、専門医と一緒に選択していくことです。

  • 今の症状をどうコントロールするか
  • 将来妊娠をどう考えているか
  • 自分にとって無理のない治療かどうか

ジエノゲスト治療は、「将来をあきらめる治療」ではなく、将来の選択肢を守るための治療でもあります。

不安や疑問を抱えたまま自己判断でやめてしまう前に、まずは一度医師に相談してみましょう。

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