成分名 |
ジエノゲスト |
適応症状 |
子宮内膜症/子宮腺筋症に伴う疼痛の改善 など |
簡易説明 |
「ジエノゲスト」は、月経困難症、子宮内膜症や子宮腺筋症の治療に用いる薬です。
日本では、持田製薬がディナゲストの商品名で販売しており、また、富士製薬工業がジエノゲストの商品名で販売しています。
「ジエノゲスト」は、器質性、機能性を問わず、月経困難症に有効で、女性ホルモンの分泌をゆるめることで、卵巣機能を抑制して、また子宮内膜の増殖を抑えます。
結果として、生理が軽くなり、月経困難症の諸症状が改善します。 |
処方可能な診療科目 |
内科/産婦人科 など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約2,000円~10,000円
ディナゲスト錠1mg 221.6円/錠(薬価)
*病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
2008年1月認可 |
国内のジェネリック認可 |
ジェネリックあり |
関連製品(先発薬) |
ジエノゲストカプセル25mg「OP」 【製薬メーカー:オーファンパシフィック】 |
関連製品(ジェネリック) |
ジエノゲストOD錠1mg「F」 【製薬メーカー:富士製薬工業】
ジエノゲスト錠1mg「キッセイ」【製薬メーカー:ジェイドルフ製薬】 |
効果・作用 |
「ジエノゲスト」は、月経困難症、子宮内膜症や子宮腺筋症の治療に用いる薬で、選択的プロゲステロン受容体アゴニスト活性に基づいて卵巣機能抑制作用および子宮内膜細胞の増殖抑制作用を示します。
月経困難症とは月経期間中に起こる耐え難い病的症状のことで、いわゆる生理痛とされる下腹部痛や腰痛を主症状とし、頭痛、吐き気、憂うつ、いらいら感なども伴います。
その原因から器質性月経困難症と機能性月経困難症の2つのタイプに分かれています。
前者は子宮内膜症や子宮筋腫など器質的疾患がある場合、後者はない場合です。
「ジエノゲスト」は、器質性、機能性を問わず、月経困難症に有効で、女性ホルモンの分泌をゆるめることで、卵巣機能を抑制し、また子宮内膜の増殖を抑えます。 |
使用方法 |
▼用法用量
・成人にはジエノゲストとして1日2mgを2回に分けて、月経周期2日目から5日目より経口投与します。
▼用法及び用量に関連する注意
・治療に際しては妊娠していないことを確認して、必ず月経周期2日目から5日目より投与を開始してください。また、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせてください。
▼重要な基本的注意
・本剤の投与に際しては、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意して、投与中に腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止してください。
・卵巣チョコレート嚢胞は、頻度は低いものの自然経過において悪性化を示唆する報告があります。定期的に画像診断や腫瘍マーカー等の検査を行い、患者の状態に十分注意してください。
・本剤投与中は経過を十分に観察して、期待する効果が得られない場合には漫然と投与を継続せず、他の適切な治療を考慮してください。
・本剤投与後に不正出血があらわれて、重度の貧血に至ることがあります。出血の程度には個人差があり、投与中に出血が持続する場合や一度に大量の出血が生じる場合もあるので、以下の点に注意してください。
・患者にはあらかじめ十分に説明して、出血量が多く持続日数が長い場合や一度に大量の出血が認められた場合には、医師へ相談するよう指導してください。
・貧血のある患者では、必要に応じて本剤投与前に貧血の治療をおこなってください。
・不正出血が認められた場合には必要に応じて血液検査を実施して、患者の状態を十分に観察してください。異常が認められた場合には鉄剤の投与又は本剤の投与中止、輸血等の適切な処置を行ってください。
・子宮内膜症患者を対象とした国内臨床試験において、子宮腺筋症又は子宮筋腫を合併する患者での貧血の発現率は、合併しない患者と比較して高い傾向が認められています。
・本剤を長期投与する場合には以下の点に注意してください。
・不正出血が持続的に認められている患者は、類似疾患(悪性腫瘍等)に起因する出血との鑑別に留意して、定期的に画像診断等を行うなど、患者の状態に十分注意してください。また、必要に応じ細胞診等の病理学的検査の実施を考慮してください。
・本剤の1年を超える投与における有効性及び安全性は確立していないので、1年を超える投与は治療上必要と判断される場合にのみ行い、定期的に臨床検査(血液検査、骨塩量検査等)等を行うなど、患者の状態に十分注意してください。
・本剤の投与により更年期障害様のうつ症状を起こすことが報告されています。本剤の使用に際しては患者の状態等を十分に観察してください。 |
副作用 |
重大な副作用
▼重篤な不正出血(頻度不明)、重度の貧血(頻度不明)
本剤投与後に不正出血があらわれ、重度の貧血に至ることがあります。出血量が多く持続日数が長い場合や一度に大量の出血が認められた場合には、必要に応じて血液検査を実施し、観察を十分におこなってください。異常が認められた場合には、鉄剤の投与又は本剤の投与中止、輸血等の適切な処置を行ってください。
▼アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫、蕁麻疹、そう痒感等)があらわれることがあります。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行ってください。
その他の副作用
・ほてり、頭痛
・めまい、動悸
・不眠、発汗、不安、抑うつ
・不正出血
・腹痛
・乳房緊満感、乳房痛
・乳汁分泌
・外陰部かぶれ.かゆみ
・ざ瘡
・脱毛、皮膚乾燥
・傾眠
・いらいら感、片頭痛、しびれ感
・発疹等
・そう痒感
・AST.ALT.γ-GTP.ビリルビン上昇等の肝機能検査値異常
・悪心
・腹痛、便秘、下痢、胃部不快感、腹部膨満感
・嘔吐、口内炎
・貧血
・白血球減少
・背部痛、骨塩量低下、肩こり
・関節痛
・倦怠感、体重増加、浮腫、疲労
・発熱、コレステロール上昇、耳鳴、血糖値上昇
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■診断のつかない異常性器出血のある患者
診断のつかない異常性器出血のある患者は、類似疾患(悪性腫瘍等)のおそれがあります。投与しないでください。
■妊婦又は妊娠している可能性のある女性
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないでください。
■本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないでください。
■高度の子宮腫大又は重度の貧血のある患者
高度の子宮腫大又は重度の貧血のある患者は、出血症状が増悪して、大量出血を起こすおそれがあります。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■子宮筋腫のある患者
子宮筋腫のある患者は、出血症状が増悪して、まれに大量出血を起こすおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者
うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者は、更年期障害様のうつ症状があらわれるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■最大骨塩量に達していない患者
最大骨塩量に達していない患者は、本剤投与に際し、本剤投与による骨密度の減少の可能性や将来的な骨粗鬆症等の発症リスクを考慮した上で、本剤の投与の可否を慎重に判断してください。また、本剤投与中は、定期的に骨塩量検査を実施するなど患者の状態に十分注意して、治療上の有益性と骨密度減少のリスクを考慮した上で投与継続の可否を慎重に判断して、漫然と投与しないでください。12歳~18歳を対象とした海外臨床試験において、本剤52週間投与後の骨密度変化率は-1.2%でした。
■肝機能障害患者
肝機能障害患者は、代謝能の低下により、本剤の作用が増強することがあります。重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されています。
■授乳婦
授乳しないことが望ましいです。動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されています。
■小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していません。
上記にあてはまる方は、ジエノゲストを使用する事が出来ない可能性があります。 ジエノゲストを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 [併用注意]
・CYP3A4阻害剤
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
アゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール
フルコナゾール 等
・CYP3A4誘導剤
リファンピシン
フェニトイン
フェノバルビタール
カルバマゼピン 等
・卵胞ホルモン含有製剤
エストラジオール誘導体
エストリオール誘導体
結合型エストロゲン製剤 等
・黄体ホルモン含有製剤
プロゲステロン製剤
メドロキシプロゲステロン酢酸エステル製剤
ノルエチステロン製剤
ジドロゲステロン製剤 等
上記を使用している方は、ジエノゲストを使用する事が出来ない可能性があります。 ジエノゲストを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 報告なし
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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