成分名 |
セルトリズマブペゴル(遺伝子組換え) |
適応症状 |
・関節の構造的損傷の防止を含む関節リウマチ
既存治療で効果が十分に得られなかった方に使用をしてください。ただし、関節の構造的な損傷の進展スピードがはやいとされる方には、リウマチ薬の治療がなくても使用ができますが、最新のガイドライン等をしっかりと参照したうえで投与を判断してください。
・既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症
生物製剤を除く光線療法を含む既存の全身療法でも効果不十分であり、皮疹が体表面積の10%以上にあらわれている場合、本剤の使用が可能となります。また、難治性の皮疹や関節症状、膿疱のある方も投与対象となります。 |
簡易説明 |
セルトリズマブ ペゴルは、TNFα阻害薬に分類され、リウマチや乾癬に使用されます。リウマチにおいても、乾癬においても有効性と長期的な効果が認められており、慣れてきたら自己注射も可能なため通院の負担を軽減しながら投与を続けることができます。ユーシービーが開発しておりますが、日本ではアステラス製薬と一緒にプロモーションを行っています。2018年からオートクリックス製剤が販売されたことで注入が以前よりもより簡便になりました。 |
処方可能な診療科目 |
皮膚科/リウマチ科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約20000円~68000円ほど
薬代1キットあたりの目安:200㎎オートクリックス約57116円/1筒あたり約57801円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要となる場合がございます。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月日:2013年3月発売【シリンジ】
発売年月日:2018年11月発売【オートクリックス】 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
シムジア皮下注200mgシリンジ/シムジア皮下注200mgオートクリックス【製薬メーカー:ユーシービージャパン】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 |
本剤は2007年にスイスでクローン病の承認を受けたことが最初となります。
リウマチの適応はアメリカで2009年に承認されてから、ヨーロッパなど世界60か国以上で販売されています。 |
効果・作用 |
セルトリズマブ ペゴルはTNFα阻害剤の1つで、リウマチや乾癬に使用されます。ヒト化抗ヒト TNFαモノクローナル抗体のFabにポリエチレングリコールを結合させています。ヒトのTNFαに対して高い結合力で親和性を示すため、生物活性を選択的に中和します。また、単球からの炎症性サイトカインの産生を抑制することもわかっています。本剤は、Fc領域を持たないという特徴を持っており、そのため、TNF賛成細胞へ細胞傷害性を示さず、作用が持続するとされています。
日本で2008年に行われた試験では、本剤を2週間、4週間間隔で投与したところ症状が軽減し、QOLについても向上したということが認められました。国内で行われた臨床試験で、リウマチにおいて最初に使用されることの多いメトトレキサートとの併用を問わず、プラセボに対して有意な効果が示されました。長期的に投与をしても効果は維持しています。また、リウマチにおいては12週目で高い有効性が確認されました。
乾癬に対しては、効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症に効果が認められています。国内で行われた臨床試験ではプラセボに対して有意に皮膚症状を改善することが認められました。海外で行われた試験では、皮膚症状の改善に加えて、関節症上の改善も認められています。リウマチと同様に長期的に投与しても効果は維持していたということも示されました。 |
使用方法 |
〈関節リウマチの場合〉
1回400mgを初回、2週後そして4週後に皮下注射し、それ以降は1回200mgを2週間の間隔で皮下注射してください。症状が安定した後には、1回400mgを4週間の間隔で皮下注
射することが可能です。投与してから12週間以内に効果があらわれるとされておりますので、もし治療反応が得られない場合は本剤の治療計画を再考してください。
また、リウマチ薬の治療歴がない方に本剤の投与を検討する場合は、メトトレキサートと併用することが良いとされております。
〈尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症の場合〉
1回400mgを2週間の間隔で皮下注射します。症状が安定した後は、1回200mgを2週間の間隔、もしくは1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できます。投与してから16週間以内に効果があらわれるとされておりますので、もし治療反応が得られない場合は本剤の治療計画を再考してください。 |
副作用 |
主な副作用
主に、細菌感染、肝障害、発疹が5%以上の確率で発現しています。
重大な副作用
<重篤な感染症>
頻度不明で敗血症、1.4%の確率で肺炎などがあらわれることがあります。過去、感染症によって死亡に至った例も報告されておりますので、もし重篤な感染症があらわれた場合は、症状が良くなるまで投与は中止してください。
<結核>
頻度不明ですが、ツベルクリン反応が陰性の方において、本剤投与後活動性結核があらわれることがあります。また、肺外結核の可能性もありますので、よく観察をしてください。
<重篤なアレルギー反応>
頻度不明ですが、アナフィラキシーなどの重篤なアレルギー反応があらわれることがあります。
<脱髄疾患>
頻度不明ですが、多発性硬化症、視神経炎、横断性脊髄炎、ギラン・バレー症候群などの新たな発声もしくは悪化があらわれることがあります。
<重篤な血液障害>
頻度不明ですが、再生不良性貧血を含む汎血球減少症、血小板減少、白血球減少、顆粒球減少などの血球減少症があらわれることがあります。
<抗dsDNA抗体の陽性化を伴うループスのような症候群>
抗dsDNA抗体が陽性化し、関節痛、筋肉痛、皮疹等の症状があらわれた場合には速やかに投与を中止してください。
<間質性肺炎>
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、胸部X線検査やCT検査や血液ガス検査などを実施し、本剤の投与を中止してください。同時に、ニューモシスチス肺炎との鑑別診断を行ってください。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■セルトリズマブペゴルを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼シムジアの有効成分
セルトリズマブペゴル
▼代表薬の添加物
なし
・以前、セルトリズマブペゴルを使用して過敏症となったことのある方は使用できません。
・敗血症などの重篤な感染症のある方
・活動性結核の方
・脱髄疾患や以前かかったことのある方
・うっ血性心不全の方
使用に注意が必要な方 ・感染症もしくは感染症が疑われる方
・結核に既にかかったことのある方
・脱髄疾患が疑われる徴候のある方
・B型肝炎ウイルスキャリアの方もしくは既にかかったことのある感染者
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性、もしくは授乳婦
・小児
・高齢者
上記にあてはまる方は、セルトリズマブペゴル(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 セルトリズマブペゴル(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
セルトリズマブペゴル(遺伝子組換え)に関する よくある質問 |
|
参考元一覧 |
セルトリズマブペゴル 添付文書
セルトリズマブペゴル 医薬品インタビューフォーム |
サイト利用に関する注意事項 | 医薬品を使用する場合、必ず医師や薬剤師の指示に従って下さい。 医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。 |