リボフラビン酪酸エステル

成分名

リボフラビン酪酸エステル

適応症状

高コレステロール血症 /ビタミンB2欠乏症の予防及び治療/口角炎/口唇炎/舌炎/脂漏性湿疹/結膜炎/びまん性表層角膜炎などのビタミンB2欠乏由来だと思われるもの。

ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時等)
上記適応において、効果がないと思われる場合は、漫然と使用の継続はしないこと。

簡易説明

ビタミンB2(リボフラビン酢酸エステル)の製剤である。水溶性ビタミンのひとつです。糖質やタンパク質、脂質などの代謝に関与する。具体的には、酸化還元酵素の補酵素として働く。特に脂質を分解することによってエネルギーを産生するため、高コレステロール血症の患者に対して使用される場合がある。医療用だけでなく一般用医薬品としても存在するため、ドラッグストアなどで購入が可能。

処方可能な診療科目

内科/皮膚科/婦人科/産科など

健康保険の適応

健康保険の適応あり

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約2,500円~10,000円
ハイボン錠20mg  5.70円/錠
ハイボン錠40mg 5.90円/錠
ハイボン細粒10% 11.30円/g
ハイボン細粒20% 14.40円/g

病院によって差が有り、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
別途薬局で調剤してもらうのも費用がかかる。
薬価は上記参照 2022年4月1日時点

厚生労働省による認可、または発売年月日

ハイボン錠20mg 販売開始 1966年8月
ハイボン錠40mg 販売開始 1981年9月
ハイボン細粒10% 販売開始 1981年9月
ハイボン細粒20% 販売開始 1981年9月

国内のジェネリック認可

ジェネリック医薬品あり

関連製品(先発薬)

ハイボン錠20mg 
ハイボン錠40mg 
ハイボン細粒10% 
ハイボン細粒20%

関連製品(ジェネリック)

リボフラビン酪酸エステル錠20mg「ツルハラ」/リボフラビン酪酸エステル細粒10%「ツルハラ」/リボフラビン酪酸エステル錠20mg「イセイ」/リボフラビン酪酸エステル錠20mg「杏林」

効果・作用

リボフラビン酢酸エステルは内服後、リボフラビンとなります。リボフラビンは吸収されたのち、肝臓でリン酸化されたフラビンモノヌクレオチドとフラビンモノヌクレオチドにAMPが結合したフラビンアデニンジヌクレオチドの2つの形で生理活性を示す。糖質、タンパク質、脂質の代謝やエネルギー産生に関わる酸化還元酵素の補酵素として機能を発揮する。特に脂質の代謝を助ける働きがあり、高コレステロール血症に対して適応がある。また、皮膚や粘膜、髪や爪などの再生にも関与する重要なビタミンである。ビタミンB2は水溶性のビタミンであるため、尿中などから排泄されてしまうため、普段の食事などから摂取する必要がある。ビタミンB2が欠乏することによる口角炎や脂漏性湿疹、結膜炎、びまん性表層角膜炎などの症状を呈する可能性がある。本剤は、ビタミンB2が不足したことによる口角炎や脂漏性湿疹などの症状に適応がある。

錠剤や細粒の色は黄色〜オレンジ色。尿の色を変化させる可能性がある。検査の時などには注意が必要であるため、その時は本剤を内服中であることを事前に伝え、検査を担当する医師に指示をもらうのが望ましい。検査以外では、尿が黄色っぽくなることがあるが、薬の色による黄変であるため、心配の必要はない。

使用方法

高コレステロール血症に対して用いる場合とビタミンB2の補充を目的として使用する場合で用量が異なる。

▼リボフラビン酪酸エステルとして、成人 1日5〜20mgを2〜3回に分割経口投与する。

▼高コレステロール血症には、成人1日60〜120mgを2〜3回に分割経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

副作用

主な副作用
下痢/悪心/嘔吐/胃部不快感など

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用に注意が必要な方
▼尿検査などを控えている方。
尿が薬剤により、黄変し検査に影響を及ぼす可能性があるため。

上記にあてはまる方は、リボフラビン酪酸エステルを使用する事が出来ない可能性があります。
リボフラビン酪酸エステルを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用注意薬
なし

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
ドラッグストアなどで購入することはできますか?

本剤の有効成分である、リボフラビン酪酸エステルを含む一般用医薬品は存在します。そのため、その商品を購入することは可能です。リボフラビン酪酸エステルを主成分にするものもあれば、アスコルビン酸などのビタミンCと一緒に入っている製品もあります。リボフラビン酪酸エステルを主成分にする製品、アスコルビン酸などと一緒になっている製品などは、製品によって適応や用法・用量が異なる場合があるのでよく確認して使用するようにして下さい。

薬を飲まなくてもビタミンB2を補給すればいいですか?

普段の食事などからもビタミンB2を摂取することは可能です。ビタミンB2が不足しないように普段の食事から気にかけることが重要です。ビタミンB2を多く含む食材を紹介します。うなぎ、カレイ、アーモンド、納豆などが挙げられます。他には、レバーなどにも多く含まれます。現状では、不足しがちなビタミンであると言われているため、食事からの摂取を意識することはとても大事なことです。ただし、ビタミンB2が単独で不足することは少ないため、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
ビタミンB2は水溶性であるため、茹でるなどの方法ではビタミンB2は減少してしまう可能性がありますが、熱などには安定しているため、調理では比較的失われにくい分類になります。このように、食事からの補給は可能です。しかし、ビタミンが欠乏していると疑われる場合などでは、治療が必要になるので、薬を内服しなければいけません。もちろん、症状が改善されれば飲む必要もなくなると思います。薬を飲まないようにするには、常日頃から食生活に意識を向けてバランスの取れた食事を摂ることが大切です。

リボフラビン酪酸エステルを含む一般用医薬品と処方箋医薬品(ハイボン)との違いを教えてください。

処方箋医薬品では、医師が記載した処方箋がなければ薬局で調剤ができません。規格としては、20mg、40mgがあります。1日量が多い場合は、40mgを使うなどします。そうすることによって1回に服用する錠数を減らすことができるからです。リボフラビン酪酸エステルを含む一般用医薬品では、一般用医薬品に分類されるため、ドラッグストアなどで購入が可能です。また、各製薬メーカーによってリボフラビン酪酸エステルを主成分にする製品もあれば、他のビタミンも含まれている製品もあります。他のビタミンが含まれている製品に関しては、高コレステロール血症への適応はない場合もあるので注意が必要です。大きな違いとしては、処方箋医薬品では、医師の判断により年齢や症状に応じて、用量が増減することがあります。しかし、一般用医薬品では、用法・用量が決まっているということです。また、各メーカーが販売している製品によって1日に内服する錠数が異なります。1日に摂取する成分量としては同じですが、1錠に対する含有量が異なって1回2錠のタイプや1回1錠のタイプがあります。例えば、リボフラビン酪酸エステル 60mg/日を1日2回に分けて内服するとします。1錠に含まれるリボフラビン酪酸エステルが15mgの製品とリボフラビン酪酸エステルが30mg含まれる製品があったとした場合、1錠中15mgの製品では1回2錠 1錠中30mgの製品では1回1錠となります。
つまり、リボフラビン酪酸エステルの1日量は変わらないため、1回に服用する錠数が少ない方が負担が少ないです。もし、一般用医薬品として購入を検討する場合は、用法を確認してみるといいと思います。

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