フルスルチアミン

成分名

フルスルチアミン

適応症状

・脚気衝心
・ウェルニッケ脳症
・食事からの摂取が不十分/甲状腺機能亢進症/授乳婦/消耗性疾患/妊産婦/激しい肉体労働時のビタミンB1の補給
・ビタミンB1欠乏症の治療/予防/胃腸運動機能障害/関節痛/筋肉痛/術後腸管麻痺/心筋代謝障害/神経痛/便秘/末梢神経炎/末梢神経麻痺
・ビタミンB1代謝障害の胃腸運動機能障害/関節痛/筋肉痛/術後腸管麻痺/心筋代謝障害/神経痛/便秘/末梢神経炎/末梢神経麻痺

簡易説明

・ビタミンは体にとって必要な物質であり、少しの量で「生きるために重要なエネルギー」などを生み出す原動力となります。筋肉痛や神経痛など、ビタミンが欠乏することによって症状が生じます。フルスルチアミンは、ビタミンを補うことでこれらの症状の改善をします。主に、脚気衝心や、ウェルニッケ脳症、ビタミンB1欠乏症の治療/予防に使用されております。
・ビタミンB1製剤と呼ばれる種類の薬になります。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科/内分泌内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1錠5mg約5.9円
薬代後発薬1錠の目安:1錠25mg約5.5円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 1961年5月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

【製薬メーカー:全て武田テバ薬品】
・5mg/25mg/50mgアリナミンF糖衣錠
・アリナミンF5注/F10注/F25注/F50注/F100注
・ビタノイリンカプセル25/50

関連製品(ジェネリック)

・フルスルチアミン注10mg/静注25mg/静注50mg/錠25mg「トーワ」【製薬メーカー:東和薬品】
・フルスルチアミン静注液「日医工」【製薬メーカー:日医工ファーマ】
・フルスルチアミン注50mg「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】
・フルスルチアミン塩酸塩顆粒10%「廣貫堂」【製薬メーカー:廣貫堂】

効果・作用

≪フルスルチアミンの効果≫
【眼精疲労を軽減】
・フルスルチアミンはエネルギー産生をサポートしたり、過労などで機能が低下した目の神経や筋肉の回復を助けると考えられています。
【肩こりや腰の痛みが和らぐ】
・フルスルチアミンは傷ついた神経を修復し、神経や筋肉の機能低下を改善することで、肩こりや腰痛などの症状を和らげることが認められています。
【疲労状態からの回復を促す】
・疲れの原因の一つが「細胞のエネルギー不足」です。ビタミンB1は細胞内で糖質からエネルギーを生み出す「潤滑油」の働きをしていますが、フルスルチアミンはより効率的にエネルギー産生をサポートするので、疲労回復に役立ちます。

≪フルスルチアミン作用機序≫
・ビタミンB1は水に溶ける「水溶性ビタミン」の一つです。ビタミンB1は体の中で、酵素の働きを補う役割を果たします。ビタミンB1がなければ、酵素は正常に働けなくなり、結果ビタミンB1の欠乏によって病気になることがあります。ビタミンB1欠乏症によって起こる病気として、脚気があります。脚気になると、心不全を起こし、心臓の機能が低下、むくんだりします。また、神経に炎症が起こると、下半身などにしびれを感じるようになってしまいます。食事が偏ると、ビタミンB1が不足します。これによって脚気症状があらわれるのです。この状態を改善するためには、ビタミンB1を外から補えば良いことが分かります。フルスチアミンは体内で、エネルギー産生に関わる酵素を助けるために利用され、ビタミン1の欠乏によってひきおこされる症状を改善します。

≪特徴≫
・ビタミンB1製剤の中でも、フルスルチアミンは腸からの吸収がよく、体内でビタミンB1に戻されます。
・栄養摂取が十分にない場合など、事情がある場合にフルスルチアミンは有効です。水溶性ビタミンなので、多く投与したとしても尿から排泄されます。このような性質もあり、副作用は少ないものの、強力な作用があるということではありません。

≪ビタミンB1より多く体内に吸収され、組織へよく移行する理由≫
​・水溶性のビタミンB1は、脂質でできている小腸の細胞膜をトランスポーターがなければ直接通過できません。それに対し、脂溶性であるフルスルチアミンは、トランスポーターが無くても細胞膜を通過して血中又は体内などに入ることが可能です。​そのため、より多く吸収され、組織内に多く届けることが可能となります。

≪フルスルチアミンの疲労回復効果≫
・肉体疲労の原因の一つとしてエネルギー代謝の低下が考えられ、エネルギーを貯蔵、供給するアデノシン三リン酸が肉体疲労時に減少することが知られています。フルスルチアミンは、腸管から容易に吸収されて、一旦、神経や筋肉等の細胞内でビタミンB1に復元した後、多くのチアミンピロリン酸に変換されます。TPPはビタミンB1の活性型で、ATPの産生に関わる酵素の補酵素として重要な役割を果たします。このことから、フルスルチアミンはATPの産生に影響し、エネルギー代謝を改善することで傷んだ部品・部分の修復を早め、抗疲労効果を発揮すると考えられます。

≪活性型ビタミンB1を多く生成できる理由≫
・ビタミンB1は、細胞内に入ってから「活性型ビタミンB1」に変換されることで、エネルギーの産生を助け、神経などのはたらきを正常に保つ補酵素として働きます。​吸収された後にフルスルチアミンから復元されたビタミンB1も、活性型B1に変換されて作用される点は同じですが、フルスルチアミンはビタミンB1に比べ吸収がよいため「活性型ビタミンB1」になる量が多いのが特徴となります。

≪ビタミンB1欠乏症とは≫
・ビタミンB1が身体から不足することで、さまざまな神経症状が現れる病気のことです。胃がんの手術後、栄養バランスの偏りやアルコールの過量摂取に起こることが知られております。問診や血液検査によって詳しく調べられ、ビタミンB1の補充や生活習慣の見直しなどの治療が行われます。ビタミンB1欠乏症が心配な人は内科や内分泌内科を受診してください。

使用方法

1日量フルスルチアミンとして25〜100mgを1日1〜3回に分けて食後直ちに経口投与する
なお、年齢、症状により適宜増減する

副作用

主な副作用
悪心、胸やけ、胃痛、胃部不快感、下痢、口内炎、過敏症、発疹、そう痒感

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■フルスルチアミンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方アリナミンは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼アリナミンの有効成分
フルスルチアミン
▼代表薬の添加物
香料、エチルバニリン、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物、タルク、アラビアゴム末、精製セラック、ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、カルナウバロウ、サラシミツロウ、精製白糖

上記にあてはまる方は、フルスルチアミンを使用する事が出来ない可能性があります。
フルスルチアミンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
フルスルチアミンの依存性はどうなりますか?

依存性(やめたくても、やめられない状態になること)はありません。耐性もないため、肩こりや腰痛の症状が緩和したり、疲労への効果を実感いただけるのであれば、継続して服用することができます。

長期間のんでもよいですか?

少しでも効果を感じられるか、ビタミン補給を目的とされるのでしたら、長期間服用されても問題ありません。

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医薬品を使用し、体調不良が現れた場合、我慢せずに直ちに医師の診察を受け、指示に従って下さい。