アスコルビン酸

成分名

アスコルビン酸

適応症状

・壊血病の治療/予防
・激しい肉体労働時/妊産婦/消耗性疾患/授乳婦のビタミンCの補給
・ビタミンC欠乏症の治療/予防
・メルレル・バロー病の治療/予防
・食事からの摂取が不十分のビタミンCの補給
・ビタミンC欠乏の炎症後の色素沈着/肝斑/血尿/光線過敏性皮膚炎/雀卵斑/歯肉出血/鼻出血/副腎皮質機能障害/毛細管出血/薬物中毒/骨折時の骨基質形成/骨折時の骨癒合促進
・ビタミンC代謝障害の炎症後の色素沈着/肝斑/血尿/光線過敏性皮膚炎/雀卵斑/歯肉出血/鼻出血/副腎皮質/毛細管出血/薬物中毒/骨折時の骨基質形成/骨折時の骨癒合促進

簡易説明

・アスコルビン酸は水溶性ビタミンで、体を構成するタンパク質の約30%を占めるコラーゲンの生成に関係しております。コラーゲンは細胞同士をつなぐ働きや骨を丈夫にする働き、血管や筋肉を正常に保つとともに皮膚、骨などの形成に関わるので、ビタミンCはこれらの作用を高める働きを持ちます。また、メラニンの色素沈着を抑える作用などもあります。
・栄養素のビタミンCとして働く「ラクトン構造」を持つ有機化合物の1種です。光学活性化合物で、ビタミンCとして知られるのはL体の方である。食品添加物の酸化防止剤として、広く使用されております。
・ビタミンCを補給することで、壊血病などの予防や治療、皮膚炎や皮膚の色素沈着の改善などに使用されております。

処方可能な診療科目

内科/消化器内科 など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

診察料などの目安  :約1000円~
薬代1錠あたりの目安:1mg8.6円
薬代後発薬1錠の目安:500mg1管g約57円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。

厚生労働省による認可、または発売年月日

販売開始年月 : 1952年11月

国内のジェネリック認可

あります

関連製品(先発薬)

・アスコルビン酸「イワキ/ケンエー/ヨシダ/ニッコー」【製薬メーカー:岩城製薬/健栄製薬/吉田製薬/日興製薬】
・アスコルビン酸注射液100mg/200mg/500mg「トーワ/サワイ/ツルハラ」【製薬メーカー:東和薬品/サワイ製薬/鶴原製薬】
・アスコルビン酸注1g/100mg/500mg「イセイ/NP」【製薬メーカー:コアイセイ/ニプロ】
・アスコルビン酸顆粒「コーイチ」【製薬メーカー:紘一製薬】
・アスコルビン酸原末「マルイシ」【製薬メーカー:丸石製薬】
・ハイシー顆粒25%【製薬メーカー:武田テバ薬品】
・ビタシミン注射液100mg/500mg【製薬メーカー:武田テバ薬品】
・ビタC注10%/25%【製薬メーカー:共和クリティケア】
・ビタミンC注「フソー」−100mg/−500mg/−2g【製薬メーカー:扶桑薬品工業】

関連製品(ジェネリック)

・アスコルビン酸注500mgPB「日新」【製薬メーカー:日新製薬-山形】

効果・作用

・アスコルビン酸は代表的な欠乏症が壊血病であり、出血傾向の増大、骨・歯牙の発育遅延、抗体産生能や創傷治癒能の低下などを起こします。アスコルビン酸は、これらの疾患や症状に効果があるります。コラーゲン生成への関与、毛細血管抵抗性の増強や血液凝固時間の短縮などによる出血傾向の改善、副腎皮質機能への関与(ストレス反応の防止)、メラニン色素生成の抑制などがあります。
・結合組織の主要なタンパク質であるコラーゲンタンパクの三重螺旋構造は4-ヒドロキシプロリンによって構成されている。このアミノ酸はプロリンからプロリン水酸化酵素の触媒でつくられる。この酵素が活性化するときにアスコルビン酸が特異的な抗酸化剤として働きます。生体内でアスコルビン酸のない条件下で合成されたコラーゲンのプロリンはヒドロキシル化されにくく、このようなコラーゲン繊維が壊血病でみられる皮膚の変化や血管のもろさの一因となる。アスコルビン酸は、鉄イオンの運搬体であるフェリチンから鉄イオンを遊離し、組織が鉄イオンを利用するのを助ける。そして、その欠乏によって組織内の遊離鉄イオンが減少するので、骨髄細胞のヘモグロビン合成が低下して貧血をおこすと考えられる。アスコルビン酸欠乏症では貧血のほか、骨の発育障害や創傷治癒の遅れなどもみられるが、これらはコラーゲンとコンドロイチン硫酸の合成障害によるものである。アスコルビン酸は腸から容易に吸収され、代謝活動の盛んな臓器に多く含まれております。

≪ビタミンCの還元力でビタミンEの再活性化≫
ビタミンCは還元力で、酸化したビタミンEラジカルを再びビタミンEへと戻し、活性化させる働きがあります。ビタミンC自体もアミノ酸化合物であるグルタチオンによって還元され、再び活性を取り戻すことができます。

≪ビタミンCの肥満に対する2つの作用≫
①脂肪細胞にエネルギーを与えない
・肪細胞にエネルギーとなる栄養を与えないというビタミンCの特性があります。
「ビタミンCには細胞の代謝を上げて、無駄なエネルギーが蓄積されるのを防ぐという作用があります。一方で、脂肪細胞に対しては、エネルギーとなるブドウ糖を取り入れるのを防ぐという作用をします。なので、ビタミンCは、基本的に細胞を活性化する働きをするけれど、“脂肪細胞にだけはエネルギーをやらない”という選択的作用をし、これにより脂肪細胞が大きくなるのを防ぐというものです。
②レプチンに対する感受性を高めようとする
「レプチン」は、脂肪細胞から分泌される満腹感を感じさせるホルモンです。ビタミンCには、そのレプチンの分泌を減らす作用があります。ビタミンCは、あえてレプチンを減らすことで人間のレプチンに対する感度を昔のように高め、満腹中枢の刺激を感じやすくしようとしてくれるというものです。

≪壊血病とは≫
・ビタミンC不足による疾患のことです。種々な部位の結合組織の形成が不良となり、出血傾向を示すもの。初期症状は、倦怠感,皮膚蒼白(そうはく)・乾燥で、皮膚の点状出血が起こり、やがて歯ぐき/
筋肉/粘膜/骨膜/皮下に出血が起こります。このビタミンは青い葉の野菜/くだもの/トマト等に多く含まれており、これらを熱を加えずに食べていれば起こることはありません。なお乳児の壊血病はメラー=バーロー病と呼ばれております。

≪ビタミンCを多く含む食品≫
果実類、野菜類、いも及びでん粉類、し好飲料類に多く含まれています。バランスの良い食事を心がけていれば不足の心配はまずありません。

≪アスコルビン酸を効率よくとるためには?≫
アスコルビン酸は体の中でつくり出すことができない栄養素なため、体の外から取入れて補ってあげないといけません。一日に摂取した方がいいと言われているアスコルビン酸の量は「100~200mg」と、言われております。

▼ビタミンC製剤▼
アスコルビン酸、ハイシー、シナール

使用方法

1日50〜2000mgを1〜数回に分けて経口投与する
なお、年齢・症状により適宜増減する

副作用

主な副作用
悪心、嘔吐、下痢

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■アスコルビン酸を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方アスコルビン酸は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼アスコルビン酸の有効成分
アスコルビン酸
▼代表薬の添加物
ピロ亜硫酸ナトリウム、L-システイン、pH調整剤

上記にあてはまる方は、アスコルビン酸を使用する事が出来ない可能性があります。
アスコルビン酸を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

現在併用禁忌薬に該当する医薬品はございません。

併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

よくある質問
アスコルビン酸は肌にいいですか?

抗酸化作用を中心として美白効果などがありますが、摂取方法には注意が必要ですので用法用量をご確認して使用してください。

アスコルビン酸とLアスコルビン酸の違いはなんですか?

Lアスコルビン酸は、アスコルビン酸の一種。アスコルビン酸には、Lアスコルビン酸とDアスコルビン酸の2種類があります。Lアスコルビン酸は体にいい作用を与えてくれますが、Dアスコルビン酸は体に作用しないと言われています。そのためDアスコルビン酸を摂取しても、ビタミンCの効果を発揮してくれないまま排出されてしまうことに。Dアスコルビン酸を摂取しても、ビタミンCのような効果を得ることはできません。

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