成分名 |
パミドロン酸二ナトリウム水和物 |
適応症状 |
1)高カルシウム血症
2)乳癌骨転移
3)骨形成不全症に対して適応症状を持ちます。
特に1)については悪性腫瘍によるもの、2)については溶骨性によるもの(化学療法、内分泌療法、あるいは放射線療法と併用が必用)が対象となります。 |
簡易説明 |
パミドロン酸二ナトリウム水和物を主成分とする医薬品であるパミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」は骨吸収抑制剤になります。ビスホスホン酸であるパミドロン酸は、骨に強い親和性を有しており、優れた骨吸収抑制作用を示します。このパミドロン酸が骨に吸着すると、破骨細胞によって取り込まれます。その後メバロン酸経路を抑制することなどによって、破骨細胞の骨吸収を抑制すると考えられています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/外科/整形外科/小児科/産婦人科/皮膚科/科内科/泌尿器科/消化器内科外科/精神科/麻酔科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
薬代後発薬1錠の目安:15mg約3,2500円/30mg約6,1500円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になります。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
パミドロン酸二ナトリウム水和物を主成分とする医療用の医薬品であるパミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」は2008年3月14日に製造販売が承認され、2008年7月4日に薬価基準に収載されました。その後2008年7月4日に発売開始されました。 |
国内のジェネリック認可 |
国内ジェネリック認可あり |
関連製品(先発薬) |
対応する先発医薬品はありません。 |
関連製品(ジェネリック) |
パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」【製薬メーカー:沢井製薬株式会社】 |
効果・作用 |
パミドロン酸二ナトリウム水和物を主成分とする医薬品であるパミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」は1)高カルシウム血症・2)乳癌骨転移・3)骨形成不全症に対して適応症状を持ちます。
特に1)については悪性腫瘍によるもの、2)については溶骨性によるもの(化学療法、内分泌療法、あるいは放射線療法と併用が必用)に対して効果のある医薬品になります。
【作用機序】
ビスホスホン酸であるパミドロン酸は、骨に強い親和性を有し、優れた骨吸収抑制作用を示します。その作用機序は十分には解明されておりません。
もっとも考えらえれる可能性の一つとして、骨に吸着したパミロドン酸が破骨細胞に取り込まれることによってメバロン酸経路を抑制することなどによって、破骨細胞の骨吸収を抑制すると考えられています。また、ハイドロキシアパタイトに対しても高い親和性を持つため、生体内に投与されると、速やかに石灰化骨基質に取り込まれます。
【薬効を裏付ける試験】
1)卵巣摘出カニクイザルを用いた骨代謝に及ぼす効果及び高カルシウム血症誘発担がんマウスに対する効果
骨代謝及び高カルシウム血症に対する効果が確認されました。 |
使用方法 |
【高カルシウム血症】
通常、投与する患者が成人の場合には、パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」の主成分であるパミドロン酸二ナトリウム(無水物)として30mgから45mgを用いて4時間以上かけて、単回点滴にて静脈内に投与します。
但し、再投与を考慮する際には、初回の投与による効果を確認する為にも、少なくとも1週間の投与間隔を持つ事。
【乳癌骨転移】
通常、投与する患者が成人の場合には、パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」の主成分であるパミドロン酸二ナトリウム(無水物)として90mgを用いて4時間以上かけて、4週間毎に点滴にて静脈内に投与します。
【骨形成不全症】
通常、パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」の主成分であるパミドロン酸二ナトリウム(無水物)として、下記の年齢・用量・投与間隔を1日1回4時間以上かけて3日間連続点滴静脈内投与を行います。但し1日の用量として60mgを超えてはいけません。
年齢:2歳未満・1回投与量:0.5mg/kg・投与間隔:2ヶ月
年齢:2歳以上3歳未満・1回投与量:0.75mg/kg・投与間隔:3ヶ月
年齢:3歳以上・1回投与量:1.0mg/kg・投与間隔:4ヶ月 |
副作用 |
重大な副作用
1)ショック、アナフィラキシー
気管支痙攣、呼吸困難、喘鳴等が現れる事があります。
2)急性腎障害、ネフローゼ症候群(巣状分節性糸球体硬化症等による)、間質性腎炎
3)臨床症状を伴う低カルシウム血症
テタニー、手指のしびれ等を伴う低カルシウム血症が現れる事があります。
4)間質性肺炎
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が現れる事があります。
5)顎骨壊死・顎骨骨髄炎
6)外耳道骨壊死
7)大腿骨転子下、近位大腿骨骨幹部、近位尺骨骨幹部等の非定型骨折
その他の副作用
循環器、腎臓、血液、肝臓、電解質代謝異常、消化器、精神神経系、過敏症、眼、筋・骨格系、局所反応、その他の副作用が報告されております。
発生頻度は以下の通りです。
1)循環器
血圧上昇、不整脈、血圧低下、輸液過量負荷によるうっ血性心不全(浮腫)、左室不全(呼吸困難、肺水腫)(頻度不明)
2)腎臓
血尿、BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿(頻度不明)
3)血液
貧血、血小板減少、白血球減少、リンパ球減少(頻度不明)
4)肝臓
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、Al-P、γーGTP、ビリルビン上昇(頻度不明)
5)電解質代謝異常
低マグネシウム血症、低リン血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高ナトリウム血症(頻度不明)
6)消化器
嘔吐、腹痛、便秘、下痢、消化不良、胃炎、食欲不振、嘔気、歯周病(歯肉炎、歯周炎等)(頻度不明)
7)精神神経系
頭痛、眩暈、激越、幻覚、錯乱、不眠、嗜眠、痙攣発作、顔面の痺れ(頻度不明)
8)過敏症
発疹、掻痒感、血管神経性浮腫
9)眼
ブドウ膜炎(虹彩炎・虹彩網様体炎)、強膜炎、上強膜炎、黄視症、結膜炎、眼窩の炎症(眼窩浮腫、眼窩蜂巣炎等)、結膜下出血(頻度不明)
10)筋・骨格系
全身痛、筋痙直、骨痛(一過性)、関節痛、筋痛(頻度不明)
11)局所反応
適用部位の疼痛、発赤、腫脹、硬結、静脈炎、血栓性静脈炎(頻度不明)
12)その他
風邪様症状(発熱、倦怠、疲労、悪寒、ほてりを伴う)、単純疱疹・帯状疱疹の再発、発熱、血糖上昇(頻度不明)
過敏症の発疹等のように異常が認められた場合は速やかに投与を中止し主治医への相談を仰ぐようにしましょう。
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 1)本剤の成分又は他のビスホスホン酸塩に対し、過敏症の既往歴のある患者
■パミドロン酸二ナトリウム水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方、パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼パミドロン酸二Na点滴静注用15mg/30mg「サワイ」の有効成分
パミドロン酸二ナトリウム水和物
▼代表薬の添加物
・D-マンニトール、pH調節剤
使用に注意が必要な方 1)重篤な腎障害のある患者
腎機能が悪化する恐れがある為使用には注意が必要です
2)全身状態が極めて不良である患者
急激な血圧低下を来した症例が報告されている為使用には注意が必要です。
3)心疾患のある患者(特に高齢者)
生理食塩液の過量負荷により左室不全・うっ血性心不全を起こす恐れがある為使用には注意が必要です。
4)高齢者
一般的に高齢者では生理機能が低下している為使用には注意が必要です。
5)妊婦、産婦、授乳婦等
動物実験において器官形成期又は器官形成期以降の母体に静脈内投与した場合、妊娠末期に血中カルシウム低下に起因すると考えられる母体の死亡が報告されている為使用には注意が必要です。
また動物実験において母乳中へ移行する事が報告されている為使用には注意が必要です。
6)小児等
骨成長に影響を与える可能性がある為使用には注意が必要です。
上記にあてはまる方は、パミドロン酸二ナトリウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 パミドロン酸二ナトリウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 1)カルシトニン製剤(カルシトニン等)
血清カルシウムが急速に低下する恐れがある為使用には注意が必要です。
2)シナカルセト(レグパラ錠12.5mg/25mg/75mg)
血清カルシウムが低下する恐れがある為使用には注意が必要です。
上記を使用している方は、パミドロン酸二ナトリウム水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 パミドロン酸二ナトリウム水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
パミドロン酸二ナトリウム水和物に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
インタビューホーム 【沢井製薬株式会社】
医療用医薬品の添付文書情報 【PMDA】
くすりのしおり 【くすりの適正使用協議会】 |
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