成分名 |
ネダプラチン |
適応症状 |
・睾丸腫瘍/食道癌/精巣腫瘍/肺小細胞癌/膀胱癌/卵巣癌/子宮頚癌/頭頚部癌/肺非小細胞癌 |
簡易説明 |
・薬剤の構造中に白金(プラチナ:Pt)を含む白金製剤です。
・細胞増殖に必要なDNAに結合し、遺伝情報をもつDNAの複製の妨害や、がん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導、抗腫瘍効果があります。主に、肺小細胞癌・食道癌・膀胱癌・精巣(睾丸)腫瘍・卵巣癌・子宮頸癌などの治療に使用されております。
・再発・転移がんにおける選択肢として、副作用が比較的少ないことから救済療法(サルベージ療法)という位置づけで用いられることが多いのも特徴です。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器内科/泌尿器科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約10000円~
薬代1錠あたりの目安:10mg4342円/瓶【製薬メーカー:日医工】
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。
高額療養費制度の対象になるため患者の年齢、所得水準によっても異なってきます。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 1995年9月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:日医工】
アクプラ静注用10mg/50mg/100mg |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
・がん細胞は、無秩序な増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊してしまいます。また、細胞の増殖には遺伝情報をもつDNAの複製が必要となります。ネダプラチンは、がん細胞のDNAと結合、DNAの複製とがん細胞の自滅を誘導することで抗腫瘍の働きがあります。
・ネダプラチンは、細胞内に入った後にグリコレート配位子のアルコール性酸素と白金の結合が切れ、白金に水が付加したイオン種(活性種、すなわちアコ錯体)を生成します。次に、一方が外れたグリコレート配位子は不安定になって脱離となり、種々のイオン種に変化します。そして、これらのイオン種がDNAと結合となります。同効薬のシスプラチンと同様の経路でDNAと結合となり、その結果、DNAの複製を妨害するという作用機序となります。また、シスプラチンとDNAとの反応においても、結合塩基の種類は完全に一致していることが確認されております。
・抗がん剤としての歴史はまだ浅いですが、切除不能例や、進行・再発期のがんにおいての選択の幅を広げる役割を担っている薬剤の1つとなっております。
▼白金製剤の特徴▼
・白金製剤は水に溶けにくい性質があります。水溶性が低いと、投与の際に大量の水に溶かさなければならないので投与量も多くなり、その分副作用も多く出てしまいます。その点を改善するために、アクプラは白金製剤の中では比較的水溶性が高い薬剤となります。アクプラという商品名の由来は、「アクア=水」に溶けやすい「白金=プラチナ」の意となります。また、白金製剤の重篤な副作用として代表的な腎障害も、従来の薬剤に比べて少ないのですが、水分補給や利尿剤によって尿量を増やすなどの処置が必要になります。
▼他の白金製剤(プラチナ製剤)▼
ランダ/パラプラチン/エルプラット |
使用方法 |
①1日1回80~100mg/㎡(体表面積)を投与してください。
※4週間休薬は必ずしてください。
こちらを1コースとし、投与を繰り返してください。また、投与量は「年齢、疾患、症状」によって適宜増減いたします。
②投与時、投与量に応じて「300mL以上の生理食塩液」もしくは「5%キシリトール注射液」に溶解して、60分以上かけて点滴静注をしてください。
③投与に引き続き、1000mL以上の輸液を点滴静注してください。 |
副作用 |
主な副作用
ネダプラチンには、副作用が起こる可能性があります。
ネダプラチンを服用した場合、どのような副作用が起こるか知っておきましょう。
AST上昇、悪心、LDH上昇、食欲不振、BUN上昇、クレアチニン上昇、Al-P上昇、ナトリウム異常、嘔吐、ALT上昇、カリウム異常
重大な副作用
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
重篤な副作用の発生率は低いですが、用法や用量を間違えると命に危険を及ぼすような、重篤な副作用が発生する恐れもあります。
異変を感じた場合は、直ぐに医師の診察を受け指示に従いましょう。
潮紅、白血球減少、低浸透圧血症、血小板減少、骨髄抑制、腎不全、ショック、アナフィラキシー、呼吸困難、悪寒、血圧低下、アダムス・ストークス発作、汎血球減少、貧血、好中球減少、出血傾向、重篤な腎障害、耳鳴、高音域の聴力低下、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、意識障害、間質性肺炎、咳嗽、難聴、胸部X線異常
その他の副作用
乏尿、発赤、排尿痛、ST低下、イレウス、ビリルビン上昇、クレアチニンクリアランス低下、クロル異常、電解質異常、発熱、眩暈、手足のしびれ、末梢神経障害、味覚異常、β2ミクログロブリン上昇、下痢、血尿、蛋白尿、尿酸上昇、腹痛、脱毛、便秘、口内炎、心電図異常、頻脈、過敏症、頭痛、排尿障害、アレルギー反応、膨疹、発疹、血清総蛋白減少、血清アルブミン低下、全身倦怠感、浮腫、皮膚潮紅、単純疱疹、白血球増多<一過性>、痙攣、代謝性アシドーシス、NAG上昇、心筋障害、静脈炎、胸痛
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■ネダプラチンを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方アクプラは、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼アクプラの有効成分
ネダプラチン
▼代表薬の添加物
デキストラン70
・妊婦/産婦
・重篤な過敏症/腎障害/骨髄抑制
使用に注意が必要な方 ・高齢者
・幼児/小児
・肝障害/感染症/骨髄抑制/腎障害/水痘/聴器障害/シスプラチンの投与を受け骨髄機能低下/シスプラチンの投与を受け腎機能低下/前治療を受け骨髄機能低下/前治療を受け腎機能低下/ST低下/悪心/嘔吐/下痢/出血/食欲不振/腎機能低下/心筋梗塞/冠動脈梗塞/経口による水分摂取が困難/聴力低下/高血圧による心不全/前治療に他の白金製剤の投与を受けた
上記にあてはまる方は、ネダプラチンを使用する事が出来ない可能性があります。 ネダプラチンを使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 抗悪性腫瘍剤/アルキル化剤/代謝拮抗剤/アミノグリコシド系抗生物質/バンコマイシン塩酸塩
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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