成分名 |
レゴラフェニブ水和物 |
適応症状 |
がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍/がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌/治癒切除不能な進行・再発の結腸癌/治癒切除不能な進行・再発の直腸癌など |
簡易説明 |
レゴラフェニブ水和物は、がん細胞が増殖する際のシグナル伝達に必要なキナーゼ酵素を阻害して抗腫瘍作用をあらわす薬で、大腸がんや肝がんの治療に用いられます。
本薬は血管新生を促進するキナーゼと呼ばれるある種の酵素を阻害することでにより抗腫瘍効果を発揮し、がん増殖に関与するさまざまなキナーゼ酵素群を阻害することが示されています。 |
処方可能な診療科目 |
内科/消化器科/循環器科/胃腸科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約1000円~5000円程
薬代1錠あたりの目安:40mg約5683円
※病院によって差が有ります。初診料・診察料・検査料などが必要です。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
販売開始年月 : 2013年5月 |
国内のジェネリック認可 |
なし |
関連製品(先発薬) |
【製薬メーカー:バイエル薬品】スチバーガ錠40mg |
関連製品(ジェネリック) |
【レゴニクス Beacon Pharmaceuticals Ltd】
【レジハンス Mfg by Bayer Pharma AG】 |
海外での使用実績 | レゴラフェニブ水和物の主な外国での発売状況については、2018年9月時点で96の国及び地域で承認されています。 |
効果・作用 |
レゴラフェニブ水和物は、がん細胞が増殖する際のシグナル伝達に必要なキナーゼ酵素を阻害して抗腫瘍作用をあらわすはたらきがあり、大腸がんや肝がんの治療に用いられる薬剤です。
本薬は血管新生を促進するキナーゼと呼ばれるある種の酵素を阻害するはたらきにより、抗腫瘍効果を発揮し、がん増殖に関与するさまざまなキナーゼ酵素群を阻害します。
がん細胞は無秩序な増殖を繰り返して、正常な細胞を障害し転移を行うことで本来がんのかたまりがない組織でも増殖します。
細胞が増殖するにはシグナル伝達で重要な因子となるキナーゼ酵素の活性化が必要となり、主として受容体型チロシンキナーゼなどがあります。
細胞が増殖する際は多くの栄養を必要とすることから、がん細胞においては新しく血管を作ることで栄養を得ようとします。
この血管新生は、血管内皮細胞増殖因子受容体などの酵素活性によりシグナルが伝達されて行われます。
本剤は血管内皮細胞増殖因子受容体などの血管新生に関わるキナーゼを阻害するはたらきがあり、がん細胞の増殖を抑制します。
一般的な抗がん薬で、しばしば問題となる骨髄抑制にともなう血液障害の副作用は心配ないのですが、手足症候群、高血圧、出血、肝機能障害など特異な副作用が多くみられます。 |
使用方法 |
・成人にはレゴラフェニブとして1日1回160mgを食後に3週間連日経口投与します。その後1週間休薬します。これを1サイクルとして投与を繰り返します。なお、患者の状態により適宜減量します。 |
副作用 |
次の副作用があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。
重大な副作用
手足症候群/肝機能障害/著しいAST上昇/著しいALT上昇/出血/高血圧/血小板減少/皮膚粘膜眼症候群/Stevens?Johnson症候群/多形紅斑/肝不全/黄疸/消化管出血/喀血/肺出血/腹腔内出血/腟出血/鼻出血/血尿/血栓塞栓症/心筋虚血/心筋梗塞/高血圧クリーゼ/可逆性後白質脳症/痙攣/錯乱/視覚障害/皮質盲/消化管穿孔/消化管瘻/皮膚症状/中毒性表皮壊死融解症/Toxic Epidermal Necrolysis/TEN/劇症肝炎/脳出血/重篤な出血/間質性肺疾患/血圧上昇など
その他の副作用
食欲減退/口内炎/悪心/便秘/嘔吐/口内乾燥/リパーゼ上昇/アミラーゼ上昇/消化不良/口腔内潰瘍/発声障害/呼吸困難/咳嗽/貧血/好中球減少/白血球減少/高ビリルビン血症/Al?P上昇/LDH上昇/タンパク尿/血中クレアチニン上昇/筋痙縮/関節痛/発疹/脱毛/皮膚乾燥/皮膚そう痒/ざ瘡/皮膚はく脱/皮膚過角化/疲労/疼痛/無力症/体重減少/粘膜炎/感染/発熱/低リン酸血症/甲状腺機能低下症/浮腫/低カリウム血症/低ナトリウム血症/低アルブミン血症/脱水/低カルシウム血症/倦怠感/低マグネシウム血症/回転性めまい/失声症/傾眠/知覚過敏/振戦/耳不快感/腹水/鼓腸/腹部膨満/胃腸炎/嚥下障害/口唇炎/痔核/肛門炎症/歯周病/膵炎/胃食道逆流/頻脈/QT延長/動悸/鼻漏/鼻炎/リンパ球減少/INR上昇/肝機能異常/γ?GTP上昇/BUN上昇/総タンパク減少/高尿酸血症/筋力低下/筋骨格硬直/多汗症/じん麻疹/爪障害/はく脱性発疹/皮膚亀裂/皮膚毒性/皮膚肥厚/甲状腺機能亢進症/ほてり/全身健康状態低下/悪寒/高トリグリセリド血症/尿潜血/CK上昇など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■レゴラフェニブ水和物を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方は、スチバーガにアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼スチバーガの有効成分
レゴラフェニブ水和物
▼代表薬の添加物
・結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ポビドン、軽質無水ケイ酸、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、大豆レシチン、マクロゴール4000、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、タルク、酸化チタン
■妊婦又は妊娠している可能性のある女性
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用できません。投与しないでください。
使用に注意が必要な方 ■高血圧症の患者
高血圧症の患者は、高血圧が悪化するおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■脳転移のある患者
脳転移のある患者は、脳出血があらわれるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■血栓塞栓症又はその既往歴のある患者
血栓塞栓症又はその既往歴のある患者は、心筋虚血、心筋梗塞等があらわれるおそれがあります。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいですが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与してください。
■重度の肝機能障害のある患者
重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者は臨床試験で除外されています。
■生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導してください。
■授乳婦
授乳しないことが望ましいです。動物実験(ラット、経口投与)で乳汁中へ移行することが報告されています。
■小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していません。動物実験で成長段階の若齢ラットに骨及び歯への影響が報告されています。
■高齢者
高齢者は一般に生理機能が低下していることから、観察を十分に行い、慎重に投与してください。
上記にあてはまる方は、レゴラフェニブ水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 レゴラフェニブ水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・CYP3A4誘導薬(リファンピシン等)
・CYP3A4阻害薬(ケトコナゾール等)
・イリノテカン
・BCRPの基質となる薬剤(ロスバスタチン等)
上記を使用している方は、レゴラフェニブ水和物を使用する事が出来ない可能性があります。 レゴラフェニブ水和物を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 なし
併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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