ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

成分名

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

適応症状

・悪性黒色腫
・切除ができない進行・再発している非小細胞肺がん
・再発もしくは難治の古典的ホジキンリンパ腫
・がん化学療法後に悪化した根治切除ができない尿路上皮がん
・がん化学療法後に悪化した進行・再発のMSI-Highのある固形がん(標準的な治療が難しい場合のみ)
・根治切除ができないもしくは転移している腎細胞がん
・腎細胞がんの術後補助療法
・再発もしくは遠隔転移のある頭頸部がん
・根治切除ができない進行・再発の食道がん
・治癒切除ができない進行・再発のMSI-Highのある結腸・直腸がん
・PD-L1陽性のホルモン受容体陰性であり、かつHER2陰性で手術ができないもしくは再発乳がん
・ホルモン受容体陰性かつHER2陰性で再発リスクが高い乳がんにおける術前・術後薬物療法
・がん化学療法後に悪化した切除ができない進行・再発の子宮体がん
・がん化学療法後に悪化した高い腫瘍遺伝子変異量のある進行・再発の固形がん(標準的な治療が難しい場合のみ)
・進行もしくは再発の子宮頸がん

簡易説明

キイトルーダは、がん細胞で多く発現されているPD-1とPD-L1,PD-L2に対抗する抗がん剤で、抗PD-1抗体と呼ばれる免疫チェックポイント阻害薬の1つです。T細胞が活性化されることで抗腫瘍効果を発揮するとされています。子宮頸がんや子宮体がん、直腸がんなどさまざまながん腫に適応を取得しています。MSDが開発をしており、日本では2017年から販売されています。

処方可能な診療科目

泌尿器科/産婦人科/耳鼻咽喉科/消化器外科など

健康保険の適応

健康保険適応

病院で処方してもらう時の費用目安

本剤は処方薬ではありません。
薬代1瓶あたりの目安:100mg約214498円
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になリます。

厚生労働省による認可、または発売年月日

2017年2月発売

国内のジェネリック認可

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

関連製品(先発薬)

キイトルーダ点滴静注100mgg【製薬メーカー:MSD】

関連製品(ジェネリック)

現在ジェネリック医薬品の製造はありません。

海外での使用実績

悪性黒色腫:アメリカやヨーロッパや韓国など 89 の国と地域で販売されております。
非小細胞肺がん: 86の国と地域で販売されております。
古典的ホジキンリンパ腫: 71 の国と地域で販売されております。
尿路上皮がん: 78 の国と地域で、販売されております。
高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がんの治療薬:14 の国と地域で販売されております。

効果・作用

キイトルーダは、ヒトのPD-1に対する抗体で、PD-1とリガンドへの結合を防ぐことによって、がん細胞の増殖を抑制します。るPD-L1は多くのがん細胞において、T細胞の働きを抑えれば抑えるほど過剰に発現していることがわかっています。腎細胞がんやすい臓がん、肝細胞がんなどのさまざまながんでPD-L1の過剰な発現が報告されております。

進行もしくは再発してしまった子宮頸がんに対して国際共同第3相試験を実施しています。根治的治療の適応がなく、化学療法歴のない進行もしくは再発の子宮頸がん患者617名を対象に行いました。日本人は57名を含まれております。本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の有効性と安全性が、プラセボと他の抗悪性腫瘍剤との併用療法に対してどのような結果をもたらすか検討したところ、本剤と他の抗悪性腫瘍剤との併用療法は全生存期間とPFSを有意に延長しました。

治療が難しいとされている進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸がん患者を対象に、国際共同第3相試験を実施しています。化学療法歴のない治癒切除不能な進行・再発のミスマッチ修復欠損もしくはMSI-Highを有する結腸・直腸がん患者307っ名が対象となり、その中に日本人22名が含まれていました。本剤200mg 3週間間隔投与の有効性と安全性が、担当医師の選択する化学療法を対照薬と比較しどうかを検討しました。主要評価項目は無悪化生存期間と全生存期間であり、本剤は化学療法と比較してPFSを有意に延長しました。

使用方法

●悪性黒色腫に使用する場合
200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけて30分間かけ、点滴静注してください。しかし、術後補助療法では、投与期間は12ヵ月間までとしてください。

●非小細胞肺がん/ホジキンリンパ腫/尿路上皮がん/固形がん/結腸・直腸がんに使用する場合
200mg/回を3週間の間をあけてもしくは1回400mgを6週間の間をあけて30分間かけ、点滴静注してください。

●腎細胞がん/乳がん/子宮頸がんに使用する場合
他の抗悪性腫瘍剤との併用で、200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけ、30分間かけて点滴静注してください。

●腎細胞がんの術後補助療法に使用する場合
200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけて30分間かけ、点滴静注してください。投与期間は12ヵ月間までとしてください。

●食道がんに使用する場合
フルオロウラシルとシスプラチンとの併用では、200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけて30分間かけ、点滴静注してください。がん化学療法後に悪化したPD-L1陽性の根治切除ができない進行・再発の食道扁平上皮がんには、単剤で投与することも可能となっております。

●乳がんの術前・術後薬物療法に使用する場合
200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけて30分間かけて点滴静注してください。3週間間隔の際は、術前薬物療法は8回まで、術後薬物療法は9回まで投与可能です。6週間間隔投与の際は、術前薬物療法は4回まで、術後薬物療法は5回までが投与回数となっております。

●子宮体がんに使用する場合
レンバチニブメシル酸塩との併用において、200mg/回を3週間の間をあけてもしくは400mg/回を6週間の間をあけて30分間かけ、点滴静注してください。

副作用

主に、食欲減退や悪心嘔吐、疲労や好中球減少、血小板減少などがあげられます。
重篤な副作用としては、間質性肺炎、大腸炎、小腸炎、重度の下痢などに気を付けてください。

※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。

使用に注意が必要な方
使用出来ない方

使用が出来ない方
■ペムブロリズマブを配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方はアレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。

▼キイトルーダの有効成分
ペムブロリズマブ

▼代表薬の添加物
L-ヒスチジン、L-ヒスチジン塩酸塩水和物、精製白糖、ポリソルベート80


・以前、ペムブロリズマブを使用して過敏症となったことのある方は使用できません。

使用に注意が必要な方
・自己免疫疾患の合併や慢性的、もしくは再発性の自己免疫疾患に以前かかったことのある方は免疫関連の副作用が発現・悪化してしまう可能性があります。
・間質性肺疾患のある方もしくは以前かかったことのある方は間質性肺疾患が発現もしくは悪化する可能性があります。
・造血幹細胞移植歴を含む臓器移植歴のある方は移植臓器に対する拒絶反応もしくは移植片対宿主病が発現する可能性があります。
・結核の感染もしくは以前かかったことのある方は結核を発症するおそれがあります。
・妊婦または妊娠の可能性がある方には治療するメリットが上回るとされる場合にのみ投与を検討してください。
・小児には臨床試験を実施していません。
・高齢者は一般的に生理機能が低下しているため、慎重に投与をしてください。

上記にあてはまる方は、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。

併用禁忌薬

併用禁忌薬
なし

併用禁忌薬がないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です
現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)に関する
よくある質問
30分以外の時間で投与することはできますか?

30分を超えたり、30分より短い時間で投与した安全性と有効性は検討していないため、避けてください。

キイトルーダ製品基本Q&A

【上記引用元:MSDConnect】

投与する際に気を付けることはありますか?

本剤に投与に当たっては、0.2~5 μmのインラインフィルターを使用して30分間かけて静脈内投与してください。同一の点滴ラインを使用して他の薬剤を併用投与しないでください。

キイトルーダ製品基本Q&A

【上記引用元:MSDConnect】

参考元一覧

キイトルーダ 添付文書

キイトルーダ 医薬品インタビューフォーム

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