成分名 |
フォロデシン塩酸塩 |
適応症状 |
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫 |
簡易説明 |
フォロデシン塩酸塩を成分とするムンデシンは、細胞内のプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)という酵素を阻害することにより効果を発揮する抗悪性腫瘍剤です。PNPはヒトT細胞の増殖に関与すると考えられており、ムンデシンはPNPの働きを阻害することで、T細胞性白血病細胞の増殖を抑制しアポトーシスを誘導します。通常、再発または難治性のT細胞リンパ腫の治療に用いられます。 |
処方可能な診療科目 |
血液内科/内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安 :約3,000円~
薬代1錠あたりの目安:
新薬カプセル100mg 2666.1円/カプセル
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
【発売開始】2017年5月 |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
ムンデシンカプセル100mg【製薬メーカー:ムンディファーマ】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
海外での使用実績 | 本剤(フォロデシン塩酸塩)は、米国BioCryst Pharmaceuticals、Inc社(NASDAQ Global Select Marketに上場:BCRX)により創薬された、PNP阻害作用を有する低分子化合物です。日本では、2008年に希少疾病用医薬品指定を受けています。 |
効果・作用 |
末梢性T細胞リンパ腫の治療は、これまで注射薬による多剤併用療法くらいしかありませんでしたが、ムンデシンによる経口薬の単剤療法の登場によって選択肢が増え、また外来での治療が可能となるなど患者さんの負担を軽減することが期待されています。
ムンデシンは、2017年3月30日に世界に先駆けて日本で承認された新規作用機序を有する再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)の治療薬です。
ムンデシンは、フォロデシン塩基当量100mgの塩酸塩を含有する速放性カプセルです。本剤の有効成分であるフォロデシンは、ヒトT細胞の増殖に関与すると考えられているプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)を阻害するプリン誘導体である。フォロデシンは、細胞内プリン代謝を抑制することにより、細胞内で2´-デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)を蓄積させ、アポトーシスを誘導することにより、T細胞由来の腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。このことから、T細胞に起因する疾患であるT細胞白血病又はT細胞リンパ腫に対して有効性を示すことが期待されています。なお、2’-デオキシシチジンキナーゼ(dCK)活性が上昇しているB細胞性慢性リンパ球性白血病細胞でもフォロデシンに対する作用が認められることから、dCK活性が上昇しているB細胞に起因する悪性腫瘍に対して有効性を示すことも期待されています。
■末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)とは
「悪性リンパ腫」は、「白血球」の中の「リンパ球」が悪性化(がん化)した疾患です。リンパ球には、B細胞、T細胞、NK細胞などの種類があり、T細胞ががん化した病気を「T細胞リンパ腫」と呼びます。「末梢性T細胞リンパ腫(PTCL:peripheral T-cell lymphoma)」は、T細胞リンパ腫に含まれる一つの病型です。T細胞は「免疫」に関わる細胞で、ウイルスなどの病原体やがん細胞などの異物を攻撃するはたらきを持っています。
■症状
特徴的な症状は、リンパ節の「腫れ」や「しこり」です。腫れがわかりやすい場所は、首やわきの下、足の付け根などです。急速に腫れが大きくなっている時は痛みを伴うこともありますが、多くの場合は痛みはありません。また、胸やお腹の中にあるリンパ節が腫れている場合もありますが、体表から触れることができないため、大きくなるまで気がつかないこともあります。
それ以外の症状として、「発熱」や「だるさ」、「体重の減少」、大量の「寝汗」、「皮膚のかゆみ」などをともなう場合もあります。
また、悪性リンパ腫はリンパ節以外の臓器(節外臓器)に発生することもあり、発生する部位によりさまざまな症状があらわれます。
日本国で、2017年5月に再発又は難治性の末梢T細胞リンパ腫の適応で発売されました。 |
使用方法 |
通常、成人にはフォロデシンとして1回300mgを1日2回経口投与する
なお、患者の状態により適宜減量する |
副作用 |
主な副作用
頭痛/不眠症/便秘/悪心/口内炎/発疹/皮膚そう痒症/尿中蛋白陽性/低アルブミン血症/ALT増加/AST増加
注意すべき副作用
感染症/帯状疱疹/サイトメガロウイルス感染/肺炎/骨髄抑制/リンパ球減少/白血球減少/貧血/好中球減少/血小板減少
重大な副作用
感染症/帯状疱疹/サイトメガロウイルス感染/肺炎/骨髄抑制/リンパ球減少/白血球減少/貧血/好中球減少/血小板減少/エプスタイン・バーウイルス関連悪性リンパ腫/EBV関連悪性リンパ腫/ニューモシスチス・イロベチイ肺炎/帯状疱疹性髄膜炎/B型肝炎ウイルス再活性化
極めて稀な副作用ですが、重度の副作用にご注意下さい。
その他の副作用
倦怠感/発熱/ヘルペス後神経痛/抑うつ症状/浮動性めまい/味覚異常/痙攣発作/強直性痙攣/末梢性感覚ニューロパチー/感覚鈍麻/末梢性ニューロパチー/末梢性運動ニューロパチー/リンパ節炎/好酸球増加/白血球増加/血中免疫グロブリンA減少/血中免疫グロブリンE減少/血中免疫グロブリンG減少/血中免疫グロブリンM減少/免疫グロブリン減少/咳嗽/低酸素症/鼻炎/気管支炎/胃腸炎/口唇炎/下痢 /口内乾燥/小腸穿孔/嘔吐/心窩部不快感/毛包炎/皮膚炎/水疱性皮膚炎/皮膚乾燥/湿疹/紅斑/嵌入爪/陰茎潰瘍/乾癬/脂漏性皮膚炎/中毒性皮疹/多形紅斑/膿疱性乾癬/斑状丘疹状皮疹/眼異常感/眼精疲労/疲労/アレルギー性結膜炎/結膜炎/眼そう痒症/筋力低下/関節痛/背部痛/滑液包炎/筋痙縮/筋攣縮/出血性膀胱炎/膀胱炎/蛋白尿/腎機能障害/尿中血陽性/血中クレアチニン増加 /血中尿素増加/糖尿病/高カリウム血症/低カリウム血症/低ナトリウム血症/低リン酸血症/血中トリグリセリド増加/総蛋白減少/血中ビリルビン増加 /肝機能異常/γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加/B型肝炎DNA測定陽性/末梢性浮腫/浮腫/体重減少/過敏症/食欲減退/限局性浮腫/血圧上昇/血中アルカリホスファターゼ増加/C-反応性蛋白増加/喉頭炎/上気道炎症/口腔咽頭不快感/心不全/うっ血性心不全/上腹部痛/消化不良/胃潰瘍/甲状腺機能低下症/異常感/排尿困難/低蛋白血症/肝機能検査値異常/血中乳酸脱水素酵素増加/血圧低下/腫瘍疼痛
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ■フォロデシン塩酸塩を配合した医薬品の添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、添加物にアレルギーをお持ちの方フォロデシン塩酸塩(ムンデシンカプセル100mgの場合)は、アレルギー反応を起こしてしまう為、服用できません。
▼ムンデシンカプセル100mgの有効成分
フォロデシン塩酸塩113.6mg(フォロデシンとして100.0mg)
▼ムンデシンカプセル100mgの添加物
結晶セルロース,ヒプロメロース,クロスカルメロースナトリウム,ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体にゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、酸化チタン、黄色三二酸化鉄を含有
■その他の使用できない方
・過敏症
相対禁止
・妊婦・産婦
使用に注意が必要な方 ・感染症
・腎機能障害
・重篤な骨髄機能低下
・授乳婦
・新生児(低出生体重児を含む)
・乳児
・幼児・小児
・高齢者
投与に際する指示
・腎機能障害
上記にあてはまる方は、フォロデシン塩酸塩を使用する事が出来ない可能性があります。 フォロデシン塩酸塩を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用禁忌薬 ・イムノブラダー(膀胱がん治療薬)
上記の併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
よくある質問 |
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