成分名 |
ニボルマブ(遺伝子組換え) |
適応症状 |
・原発不明がん
・悪性黒色腫
・再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫
・非小細胞肺がんにおける術前補助療法
・根治切除不能または転移性の腎細胞がん
・食道がんにおける手術後の補助療法
・切除不能な進行、再発の非小細胞肺がん
・治癒切除不能な進行、再発の胃がん
・再発または遠隔転移のある頭頸部がん
・切除不能な進行、再発の悪性胸膜中皮腫
・根治切除不能な進行、再発の食道がん
・尿路上皮がんにおける手術後の補助療法
・がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行、再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸がん、直腸がん |
簡易説明 |
ニボルマブ(遺伝子組換え)は様々ながん種に対して用いられる抗悪性腫瘍薬です。ニボルマブ(遺伝子組換え)はヒトPD-1に対する抗体です。PD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合をブロックし、がん抗原特異的なT細胞の増殖や活性化、および細胞傷害活性の増強などによってがん細胞の増殖を抑制すると考えられています。 |
処方可能な診療科目 |
腫瘍内科など |
健康保険の適応 |
健康保険適応 |
病院で処方してもらう時の費用目安 |
診察料などの目安:約2,000円~3,000円
薬代1瓶あたりの目安:20mg約31,918円/100mg約155,072円/120mg約185,482円/240mg約366,405円
薬代後発薬1瓶の目安:現在ジェネリック医薬品の製造はありません。
病院によって差が有り薬代の他に、初診料・診察料・検査料などが必要になる。 |
厚生労働省による認可、または発売年月日 |
発売年月:2014年9月(オプジーボ点滴静注20mg/100mg)、2020年11月(オプジーボ点滴静注120mg)、2018年11月(オプジーボ点滴静注240mg) |
国内のジェネリック認可 |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
関連製品(先発薬) |
オプジーボ点滴静注20mg/100mg/120mg/240mg【製薬メーカー:小野薬品工業】 |
関連製品(ジェネリック) |
現在ジェネリック医薬品の製造はありません。 |
効果・作用 |
ニボルマブ(遺伝子組換え)は様々ながん種に対して用いられる抗悪性腫瘍薬です。
様々な要因によってDNAに異常が起こり、それによって無限に増え続け(増殖)、別の臓器や器官に移動(転移)する細胞をがん細胞と呼びます(様々な要因に関しては、多段階発がん、がん遺伝子、がん抑制遺伝子、遺伝子突然変異などが挙げられます)。通常の細胞では、異常が起きたり老化したりすると細胞が自ら破壊されるアポトーシスと呼ばれる現象で排除されますが、がん細胞はそのアポトーシスから逃れる機能を持っていて、異常な状態になっているのにも関わらず増殖し続けます。つまり1つのがん細胞が発生すると、1つが2つに、2つが4つに、4つが8つに分裂しといった形で二次関数的に増殖してしまうため早期の段階で増殖を止める必要があると言えます。
がん細胞の増殖を阻害する薬には、化学療法薬、分子標的薬、内分泌療法薬など複数ありそれぞれ特徴が異なっています。ニボルマブ(遺伝子組換え)はヒトPD-1に対する抗体です。PD-1とそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2との結合をブロックし、がん抗原特異的なT細胞の増殖や活性化、および細胞傷害活性の増強などによってがん細胞の増殖を抑制すると考えられています。 |
使用方法 |
■悪性黒色腫のケース
成人(15歳以上)のケース:ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回480mgを4週間間隔、または1回240mgを2週間間隔で点滴静注します。ただし、悪性黒色腫に対する手術後補助療法のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)の使用期間は12ヶ月間までとします。また、根治切除不能な悪性黒色腫においてイピリムマブ(遺伝子組換え)と併用するケースにおいては、成人(15歳以上)のケースではニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回80mgを3週間間隔で4回点滴静注します。それ以降、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■切除不能な進行、再発の非小細胞肺がん、治癒切除不能な進行、再発の胃がんのケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回480mgを4週間間隔、または1回240mgを2週間間隔で点滴静注します。その他の抗悪性腫瘍剤と併用するケースでは、成人(15歳以上)においてはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔、または1回360mgを3週間間隔で点滴静注します。
■非小細胞肺がんにおける手術前補助療法のケース
その他の抗悪性腫瘍剤との併用において、成人(15歳以上)にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回360mgを3週間間隔で点滴静注しますが、投与回数は3回までとしてください。
■根治切除不能または転移性の腎細胞がんのケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫のケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■再発または遠隔転移を有する頭頸部がん、原発不明がんのケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■切除不能な進行、再発の悪性胸膜中皮腫のケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行、再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸がん、直腸がんのケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■根治切除不能な進行、再発の食道がんのケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。
■食道がんにおける手術後補助療法、尿路上皮がんにおける手術後補助療法のケース
成人(15歳以上)のケースでは、ニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔または1回480mgを4週間間隔で点滴静注します。ただし、投与期間は12ヶ月間までとしてください。 |
副作用 |
重大な副作用
次に挙げるような重大な副作用が引き起こされる可能性があります。使用中は健康状態を常に意識し、万が一体調の悪化を感じた場合には使用を中止、または医療機関を受診するなど適切な処置を行ってください。
・Infusion reaction
・血球貪食症候群
・甲状腺の機能障害
・1型糖尿病
・重症筋無力症
・結核
・間質性肺疾患
・大腸炎
・重篤な血液障害
・下垂体の機能障害
・神経障害
・肝炎、肝不全、劇症肝炎、肝機能障害、硬化性胆管炎
・腎障害
・重度の皮膚障害
・重度の胃炎
・ぶどう膜炎
・静脈血栓塞栓症
・膵炎
・副腎障害
・脳炎
その他の副作用
・血管障害:潮紅、ほてりなど
・全身障害:疲労、無力症など
・精神、神経系障害:浮動性めまい、頭痛など
・呼吸器系:呼吸困難、咳嗽など
・胃腸障害:下痢、悪心など
・心臓障害:徐脈、心房細動など
・血液およびリンパ系障害:貧血、リンパ球減少症など
・耳および迷路障害:回転性めまいなど
・眼障害:硝子体浮遊物など
・内分泌障害:高リパーゼ血症など
・腎および尿路障害:高クレアチニン血症、頻尿など
・感染症:気管支炎、気道感染など
・筋骨格系および結合組織障害:関節痛、筋肉痛など
・代謝、栄養障害系:食欲減退、高血糖など
・免疫系障害:リウマチ因子増加、抗核抗体増加など
・その他:体重の減少など
※その他、異変を感じた場合は直ぐに医師の診察を受け指示に従ってください。 |
使用に注意が必要な方 使用出来ない方 |
使用が出来ない方 ・ニボルマブ(遺伝子組換え)を配合した医薬品の成分、添加物に、アレルギーをお持ちの方
下記、成分、添加物にアレルギーをお持ちの方、オプジーボ点滴静注はアレルギー反応を起こしてしまう為、使用できません。
▼オプジーボ点滴静注の有効成分
ニボルマブ(遺伝子組換え)
▼代表薬の添加物
D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ポリソルベート80、pH調節剤
使用に注意が必要な方 ・間質性肺疾患を患っている方
・臓器移植の経験のある方
・小児など
・高齢者
・自己免疫疾患を患っている方
・妊娠している方
・授乳している方
・結核を患っている方、またはその経験のある方
・生殖能を持っている方
上記にあてはまる方は、ニボルマブ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 ニボルマブ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。 |
併用禁忌薬 |
併用注意薬 ・不活化ワクチン
・弱毒生ワクチン
・生ワクチン
上記を使用している方は、ニボルマブ(遺伝子組換え)を使用する事が出来ない可能性があります。 ニボルマブ(遺伝子組換え)を使用する前に、医師又は薬剤師に使用しても問題ないか必ず確認をして下さい。
併用禁忌薬 現在併用禁忌薬に該当する医薬品はありません。
併用禁忌薬に入ってないからといって、その他の医薬品と併用するのは危険です 現在、薬を服用している場合は、併用可能かどうか必ず医師に相談してください。 |
ニボルマブ(遺伝子組換え)に関する よくある質問 |
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参考元一覧 |
オプジーボ点滴静注 【オプジーボ点滴静注 添付文書】 |
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